キービジュアル

専門外来のご案内

睡眠外科外来

睡眠時無呼吸症候群(SAS)やいびきなどの睡眠呼吸障害は、成人の生活習慣病や心血管疾患のリスクを高めるだけでなく、小児期においては身体の発育障害、学習意欲の低下、あるいはADHD(注意欠如・多動症)に似た行動異常などを引き起こすことが近年深く認識されています。当科の睡眠外科外来では、小児から成人まで幅広い年代の睡眠呼吸障害に対し、解剖学的・生理学的なアセスメントに基づいた先進的な外科的・集学的治療を提供しています。

特に当院では小児に対する治療に力を入れております。適切な治療選択の根幹となるのが、気道閉塞部位の正確な同定です。当科では薬物誘発睡眠内視鏡検査(DISEDrug-Induced Sleep Endoscopy)を積極的に実施しています。これは、鎮静下で自然睡眠に近い状態を人工的に再現し、軟口蓋、舌根、喉頭蓋など上気道のどの部位がどのように動的に虚脱・閉塞しているかをリアルタイムで詳細に評価する検査です。このDISE評価に基づき、一人ひとりの病態に合わせた高度に個別化された治療プランを立案します。

小児の閉塞性睡眠時無呼吸に対しては、全国的にも実施施設が限られているPITAPowered Intracapsular Tonsillectomy and Adenoidectomy:被膜内扁桃切除術)を積極的に導入しています。従来の扁桃全摘術とは異なり、扁桃被膜を残してマイクロデブリッダーで病変のみを選択的に切除するため、術後の痛みや出血のリスクを大幅に低減でき、早期の退院や社会復帰・復園を可能にする極めて低侵襲な手術法です。

成人のCPAP(持続陽圧呼吸療法)不認容・治療難渋例に対しても、従来の解剖学的構造を改変する手術にとどまらず、舌を動かす神経を刺激して気道を確保する舌下神経電気刺激療法をはじめ、舌根扁桃切除術や、巨舌症に対する舌縫縮術など、上気道構造と虚脱パターンに合わせた多様で高度な外科的選択肢を用意しています。睡眠中の激しいいびきや無呼吸、日中の強い眠気でお悩みのお子様から成人の方まで、いつでもご相談ください。