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心不全センター

心不全センター

ご挨拶

                                  センター長

                                  石橋祐記(准教授)

 

心不全センター:20年、30年先の地域医療を視野に入れ設立 

当院の医療圏にある市区町村のうちの4つが、全国の平均寿命上位10位以内に含まれています。元気な高齢者が多いということですが、将来的にみれば全国平均を上回る高齢の心不全患者さんの増加が予想される地域でもあります。現在は弁膜症や心房細動などの心疾患や虚血性心疾患を合併した患者さんが多く、付随して慢性心不全も増えています。このような背景から、2 0 2 1年4月に「心不全センター」を新設しました。向こう20年から30年の間に心不全のパンデミックが起こりやすい地域であるという危機意識のもと、今から活動を起こすことが地域医療に重要だと考えています。医師が把握できる患者さんの情報は限られます。身体的または精神・心理的フレイルだけでなく、社会的フレイルの状況にいる方も少なくないため、チームのメンバーがそれぞれの立場から収集した情報をもとに意見を出しあい、トータルケアの実現を目指しています。それぞれ背景が異なる多くの患者さんを支えるには、医師や看護師、薬剤師、理学療法士、そしてソーシャルワーカーやケアマネージャーなどの連携が不可欠で、多職種からなる心不全センターのチームの力が必要です。 

  
心不全センターの活動
  • 川崎北部医療圏の心不全地域連携構想具現化:心不全センターが、「地域完結型」医療へのシフトと再入院率減少を実現することを目指します。
  • 心不全緩和ケア:心不全カンファレンスにおいて多職種で審議し、心不全における「基本的」緩和ケアの実践を目指します。
  • 地域での多職種連携と心不全教育:心不全診療のパラダイムシフトに関して、地域の多職種との勉強会、研究会を推進します。
  • 心不全に関する新規治験の施行:新しい薬の開発に向けてこれからも研究が進められており、心不全新規治療薬の治験を受け入れ、いくつか新規治験の対応を進めています。
  • 心疾患患者の治療と就労の両立支援:多職種からなる「両立支援チーム」が、入院時からスクリーニングし、外来にて個々の患者の症状・経過・治療内容に合わせ、職場復帰に向けた「両立支援プログラム」を提供します。プログラムは、外来心臓リハビリテーションを組み込んだ内容となります。

 

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