医療の進歩に伴い、治療効果だけでなく、患者さんのクオリティ・オブ・ライフ(Quality of Life=QOL)と呼ばれる生活の質も近年、重要視されてきました。21世紀の医療は、治療の質だけでなく、全人的医療の質の向上が大切であると言われております。その中で、聖マリアンナ医科大学精神療法・ストレスケアセンターは、精神療法を通して医療の質の向上に寄与すべく、治療・研究・教育をシステマティックに行うセンターとして、日本で初めて昭和59年8月から開設されました。
現在では、神経精神科領域だけでなく、小児科や児童思春期外来における心理検査やカウンセリング、NICUにおける心理的サポート、腫瘍緩和ケア、循環器内科におけるペースメーカ導入後のストレスケアなど、各診療科の治療を支え、医療の質の向上に貢献すべく活動しております。
また、センター主催の特別講義を企画し、各種精神療法の教育・研修を行っているほか、症例検討会なども開催し、より良い治療を提供できるようスキルアップにも努めております。これらの活動を通し、学内外における臨床的実践の研修と学術的交流の発展にも寄与しております。
センター長
中川 敦夫(教授)
聖マリアンナ医科大学病院一般外来と同じです。
神経精神科
下記の通り様々な心理検査が必要に応じ行われます。
知能検査(WAIS-Ⅲ、Kohs立方体、JARTほか)、人格検査(ロールシャッハテスト、SCT、TPI、風景構成法、バウムテスト、P-Fstudyほか)、神経心理学検査(HDS-R、MMSE、COGNISTAT、RBMT、WCST、FAB、WMS-R、STM-COMETほか)
心理カウンセリング…臨床心理士
月~金曜 9時~17時
精神療法の技法や、各種精神障害の心理検査上の特徴などについて、スタッフそれぞれが専門とする領域で、自由に学内外で連携して研究を進めています。その成果は、日本精神分析学会、日本ロールシャッハ学会、日本心理臨床学会、日本精神神経学会、日本認知療法・認知行動療法学会をはじめとした学会等や論文で発表しています。
<実績(令和3年度)>
■ 心理検査実施件数
・外来:1738件
(内訳:知能・発達検査300件、神経心理学検査768件、性格検査486件、症状評価検査182件)
・入院:238件
(内訳:知能・発達検査28件、神経心理学検査134件、性格検査68件、症状評価検査8件)
■ 心理検査フィードバック面接実施件数:105件
■ カウンセリング面接実施回数(外来):延べ886回
■ 集団絵画療法実施回数(入院):18回
■ 電話入院相談件数:263件
■ 退院支援委員会開催件数(入院):83件
■ 精神科リエゾンチーム加算対象回診実施数:865件
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認知症(老年精神疾患)治療研究センター