こどものこころセンター

こどものこころセンター

こどものこころセンターを２０２３年４月１日に開設させて頂きました。近年、養育環境の変化や、発達障害の急増に伴い、子ども心の健康に関する問題は急激に増加し、臨床場面では特にそのニーズの増加は著しくなっております。また、発達的課題や心理的課題はこどもでは多様な身体的症状として現れることが多く、小児科をはじめ耳鼻科や眼科など他科が対処を求められることも少なくありません。さらに小児外科などで先天的身体疾患を持つ子どもには種々の発達障害を併存している場合もございます。
患者様の側では、こうした状況で、適切な医療を受けるために、多様な連携のある医療システムが必要となっているかと存じます。そこで、診療科を超えて連携すること、また心理士やケースワーカーなど多職種が連携すること、さらに医療だけでなく、福祉や教育、行政との連携も重要することが求められています。
そこで、本センターでは、運営にあたり小児科など関連する様々な診療科との緊密な連携を図り、さらには多職種医療連携を行い、外来でどこに相談すればよいのかわからないままに分散してしまっている児童思春期のこころの問題に対して、集約してワンストップで対応できる連携システムを構築していきたいと考えています。また、そこで共有した情報を本人や家族、学校を含む関係機関とわかりやすい形で共有し、明日からの支援につなげていくことを目指します。

センター長　小野　和哉(特任教授)

当院の児童思春期のこころの問題への対応

当院では、従来から開設している児童思春期外来と連動し、2023年1月より入院施設として児童思春期ユニットも開設しました。4床の独立した病室区画を持ち15歳までの子どもの心の問題に対応しています。短期（1か月以内）の入院で、診断、アセスメント、レスパイト、緊急対応、などを行うものです。こどもこころセンターでは、児童思春期のこころの問題に対応した外来と入院のシステムを円滑に運用し、多様なニーズに応えていきたいと考えています。