センター長
赤澤 努(教授)
骨粗鬆症は放置すると骨折を起こしかねず、日常生活に重大な影響を及ぼしかねません。骨粗鬆症による骨折は健康寿命を大きく損なうのみでなく、介護が必要になり要介護度が悪化することに繋がります。骨粗鬆症による大腿骨近位部骨折の生命予後に関する報告では、わが国において年間10%の患者が死亡しているとされています。
また、一旦骨折すれば、対側も骨折を起こす危険性は極めて高く、その予防策を講じるべきであるとされます。そのため骨粗鬆症に対する治療介入は重要な課題といえます。最近の骨粗鬆症治療の進歩は目覚ましく、優れた治療薬が次々に登場しています。骨粗鬆症の予防と治療を重点的に行うことを目的に、骨粗鬆症センターが開設されました。
当センターでは原発性骨粗鬆症だけではなく、様々な続発性骨粗鬆症に対しても、専門的な診断・治療を行うことを目的としております。骨密度検査(腰椎及び大腿骨DXA)や胸腰椎のレントゲン、採血・検尿検査を組み合わせて詳細な診断を行います。大学病院の強みを活かし、整形外科、放射線診断・IVR科、産科・婦人科、リウマチ・膠原病・アレルギー内科、代謝・内分泌内科、脳神経内科など多診療科で連携し高度な診療を提供します。骨粗鬆症リエゾンサービス(OLS)と骨折リエゾンサービス(FLS)を提供するため、医師・看護師・薬剤師・診療放射線技師・理学療法士・栄養士・医療ソーシャルワーカー等の多職種で連携し骨粗鬆症連携チームで診療を行っていきます。
骨粗鬆症にはさまざまな症状や関連する疾患があります。骨粗鬆症センターに参加している診療科・診療部門の得意分野と外来担当医は以下の通りです。
骨折、せぼね曲がり、腰背部痛、運動障害を伴う骨粗鬆症を診察しています。重度の骨粗鬆症で注射薬を希望される方の診察・自己注射指導を行なっています。
担当医:赤澤努、小野瀬喜道
外来日:第2・4木曜日AM 骨粗鬆症外来
骨粗鬆症の多くは更年期から閉経期以降の女性です。女性ホルモンの低下が骨粗鬆症に関連しているからです。この外来では更年期症状とあわせて骨粗鬆症の検査や治療を行います。
担当医:澤田紫乃、戸澤晃子
外来日:毎週火曜・水曜日PM アゼリア・骨粗鬆症外来
ホルモンや代謝の病気による骨粗鬆症について、検査・治療を行います.副甲状腺機能亢進症やクッシング症候群など、骨粗鬆症を来すホルモンの病気はたくさんあります。若い方の骨粗鬆症や、他の疾患が併存する骨粗鬆症など、ホルモンや代謝の病気が隠れている可能性がありますので、当科にご相談下さい。
担当医:中村祐太、加納麻弓子、久保ゆい
腎臓病に伴う骨カルシウム代謝異常を診療しています。腎臓病の骨粗鬆症は良い薬剤も無く、病態に応じて、転倒予防などの対応も検討します。
担当医:柴垣有吾
関節リウマチの患者さんをはじめとして、ステロイドを使用する様々なリウマチ・膠原病疾患の患者さんにとって適切な骨粗鬆症の治療を、様々な診療部門と連携し提供いたします。
担当医:鈴木翔太郎
骨粗鬆症においてカルシウムやビタミンDの摂取だけでなく、低栄養であることも転棟・骨折のリスクとなります。栄養部では入院中や外来にて、それぞれの患者様に合わせた適切な食事について個別に管理栄養士が栄養食事指導を行っています。
担当者:管理栄養士
第2・第4木曜日 午前9時30分〜11時
骨粗鬆症外来(整形外科) 担当:赤澤努、小野瀬喜道
毎週火曜・水曜日 午後
アゼリア・骨粗鬆症外来(産婦人科) 担当:澤田紫乃 戸澤晃子
現在診ていただいている先生に、紹介状を書いていただき、メディカルサポートセンターにFAXを送ってもらってください。メディカルサポートセンターで予約日・予約時間を決め、折り返し連絡いたします。予約の日に外来に来ていただき診察になります。
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