聴覚は、小児期における言語発達や学習能力の獲得はもちろん、成人期・高齢期におけるスムーズな社会生活やコミュニケーション、さらには認知機能の維持に至るまで、生涯を通じて人間のQOL(生活の質)を根幹から支える重要な感覚です。当科の中耳・聴覚外来では、新生児からご高齢の方まで、あらゆる世代の難聴や中耳疾患に対する高度な診断と精密な手術・補聴治療を提供しています。
高度~重度難聴に対する聴覚補償におきましては、一般的な補聴器の適合(フィッティング)指導から、人工内耳植込術、さらには各種骨導インプラント手術(Baha、Osia、BONEBRIDGEなど)に至るまで、患者様の聞こえの状態、解剖学的条件、ライフスタイルに応じた幅広い選択肢を提案します。また、近年認知が広がっている、聴力検査では異常がないものの「騒音下で言葉が聞き取りにくい」「指示が聞き取れない」といったAPD(聴覚情報処理障害)/ LiD(聞き取り困難症)に対しても、専門的な聴覚アセスメントを行い、環境調整や音響支援などの具体的なカウンセリングを行っています。
慢性中耳炎、真珠腫性中耳炎、耳硬化症などに対する中耳手術においては、患者様の体への負担を最小限に抑える先進的な低侵襲手術を導入しています。真珠腫に関しては日本耳科学会主導の全国登録システムを当院主導で行っている状況です。耳の穴の中から内視鏡を用いて手術を行うTEES(内視鏡下耳科手術)をはじめ、最先端の3D外視鏡(Exoscope)を用いた高精細な顕微鏡下手術まで、病態に応じて最適なアプローチを選択します。また、耳管開放症に対する耳管ピン挿入術も数多く施行している施設の1つです。低侵襲でありながら、病変の完全切除と確実な聴力改善(機能再建)を両立させる精密医療を推進しておりますので、聞こえや耳の症状でお悩みの際はお気軽にご相談ください。
専門外来のご案内
関連ページ