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自分のおなかの中に透析液を注入して一定時間(3〜8時間程度)貯めておくと、余分な老廃物や水分が、血液から腹膜を介して透析液側に出てきます。その液を体の外に排液することで老廃物が除去されます。これを腹膜透析といいます。
透析液をおなかから出し入れするために腹膜カテーテルというシリコン製の管をおなかの中に入れる手術を行います。体とカテーテルを固定する「カフ」が2〜3ヶ所についています。おなかからカテーテルが出ている部分は「出口部」といわれ、ベルトなどの邪魔にならないところに作成します。
当院では腎不全患者さんの10~15%が腹膜透析を選択しており、徐々に腹膜透析患者数が増加しております。2018年3月末までに30名の患者さんを腹膜透析外来で管理しており、最近では2ヶ月に1〜2名程度の割合で腹膜透析を導入しています。そのなかには腎移植を待機している患者さんも数名います。
腹膜透析に興味がある患者さんや腹膜透析導入を希望される患者さんがいらっしゃいましたら、当院の腎臓・高血圧内科外来へ受診またはご紹介いただくようにお願いします。
腹膜透析は自分の体(腹膜)で腎不全に対抗することができる唯一の透析療法であり、残存腎機能(自尿)がなければできない透析療法です。
また、残存腎機能を保持する透析であるため「PDFirst:まずはPDで!」という考え方も少しずつ広まっており、在宅医療を推進する国の方針からも、今後注目される透析療法と考えられます。
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