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移植医療支援室

最終確認日:2019/4/25
ご挨拶

臓器移植とは本来であれば元気な方から臓器提供をしていただき行う生体移植でなく、亡くなられた方からの善意の提供により成り立つ医療だと考えております。日本では臓器提供に関する法律として1997年に臓器移植法が施行されました。この臓器移植法では家族の承諾のみで心停止下提供は可能でしたが、脳死下提供では本人の書面による意思表示と家族の承諾が必要でした。2010年になり改正臓器移植法が施行され、本人の意思が不明な場合でも、家族の承諾で脳死下臓器提供が可能となり同時に15歳未満の脳死臓器提供も可能となりました。改正臓器移植法が施行された後に、臓器提供が増加することが予想されておりました。しかし、実際脳死下臓器提供は増加したものの心停止下提供が激減し2010年には113件(心停止81件、脳死32件)あった提供は、2014年には77件(心停止27件、脳死50例)と改正後最低となり、2017年には112件(心停止35件、脳死77例)と以前と変わらない提供数まで回復しましたが、2018年には97件(心停止29件、脳死68件)と再度減少しております。腎移植に関しては、2016年に献腎移植を受けた患者さんは177人で腎移植希望登録12,828人に対し圧倒的に不足しております。2016年に献腎移植を受けた患者の平均待機日数は13.2年で、極めて長期間の待機をしなくてはならない状況となっております。この圧倒的な臓器不足は他の移植領域でも同様です。

 

当院では20074月に移植医療支援委員会を立ち上げ、20087月からは移植医療支援室として活動を開始し、多くの関係者とともに体制整備を整えてきました。この不足する臓器提供の状況を少しでも打開するために、移植医療支援室では移植に関する業務のみならず、臓器・組織提供が発生した際に迅速に対応できるシステム構築や普及啓発活動を行ってきております。何かありましたらいつでも移植医療支援室に連絡してください。

 

ishokushien

 

日本臓器移植ネットワーク
日本移植学会
臓器提供移植を考える神奈川の会


業務の案内

臓器・組織提供に関する業務

当院は地域医療の役割を果たすべく、特定機能病院として愛ある医療のもと「生命の尊厳」を重んじ医療活動を行っております。その中で我々、移植医療支援室は移植医療における提供側および移植側の両方の立場に立ち、特に臓器・組織提供について「提供を希望する・希望しない」、もしくは「臓器・組織提供、移植医療について知りたい」などの意思を生かせる院内体制を整えております。スタッフは6名ですが、院内には医師や看護師、臨床検査技師など、各専門分野の院内コーディネーターが在籍しており患者さんやご家族のご希望に応じて対応しています。


腎移植に関する業務

腎移植は血液透析、腹膜透析と並び、腎不全の治療の一つとしてすでに確立された治療法です。日本では年間約1500件もの腎移植を行っており、当院では2019年3月までに210件の腎移植を行いました。当院腎臓病センターでは、腎泌尿器外科、腎臓・高血圧内科、移植コーディネーター、外来・病棟・透析室看護師、薬剤師、ソーシャルワーカー、透析・検査技師、移植医療支援室スタッフなど様々な職種が協力し、患者さんにとってベストな治療となるように対応しています。


普及啓発に関する業務

院内には、常時ポスターの掲示や意思表示カードの設置を行っております。総合受付案内や、マリアビタミン(一般市民向け講座)内、本館4階売店エレベーターホール、別館4階渡り廊下、本館3階眼科受付、救命救急センター受付など数カ所に設置してありますので、お手にとってみてください。わからないことやお知りになりたいことがありましたらご連絡・ご質問ください。院外での地域啓発活動として、2009年より「宮前区民祭」へ参加を始めました。臓器提供意思表示カードの配布や医療相談コーナーを設け、より多くの方々へ移植医療への理解を深めていく活動を行っております。ご質問等あればお気軽に声をかけていただければ幸いです。


関連病院、関連機関との連携に関する業務

移植医療支援室が中心となり関連病院での臓器・組織提供や移植医療に関しても迅速に対応できるように連携を図っております。
また、日本臓器移植ネットワークなどの関連機関とも連携を図っており、安全かつ適切な移植医療の提供に努めています。