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リハビリテーション科

最終確認日:2021/12/1
ご挨拶

 一般的なリハビリテーションに対するイメージは「体力回復」や「運動」かと思われますが、医療におけるリハビリテーション治療とはもっと総合的な治療概念であり、運動や認知的な刺激のみならず、投薬など様々な手段を用います。治療対象は病気や怪我だけではなく、それにより生じた様々な“障害”であり、育むのは患者様の“活動”です。

 

【生活を取り戻すために】
 医学の進歩により様々な疾患の死亡率は軽減し寿命も延びました。しかしその一方で、生活に支障を来す障害を有する人の数は大幅に増加しており、男性は9年、女性は13年もの間、障害を負った生活を強いられています。せっかく病気や怪我が治っても色鮮やかな生活ができなければ意味は減じられてしまいます。今まさに求められているのは、寿命のみならず、「健康寿命」の延長です。

 

【科学に基づいた治療】
 リハビリテーション治療において患者様の頑張りや気持ちはもちろん大切です。しかし、我々が提供するのはあくまでも医療であり、これは科学に基づかなければなりません。例えば、栄養もなく体が炎症で悲鳴を上げている状態で頑張って筋力トレーニングをし過ぎたらどうなるでしょうか?筋肉は増えるどころか逆に減ってしまうかもしれません。心臓や肺の状態、脳脊髄における電気信号や伝達物質の状態、そういった体の状態に応じて最適な治療を科学的に検討します。

 

【最先端の治療】
 医学は日々進歩しており、リハビリテーション医療も例外ではありません。当科では世界に先駆けて、後述する反復性経頭蓋磁気刺激(rTMS)を用いた脳・脊髄症状に対する治療を体系的に行っておりますし、今年度には脊髄疾患による対麻痺(両足の麻痺)に対するロボットも導入されます。大学病院のリハビリテーション医学講座として、常に、現時点で最も有効と考えられる最新の治療を提供できるように、医師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護師等チーム一丸となって取り組んでおります。


外来担当表
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初診外来 再診外来 専門外来
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佐々木信幸

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※都合により変更になる場合があります。
研究内容

研究業績

Sasaki N, Mizutani S, Kakuda W, Abo M. Comparison of the effects of high- and low-frequency repetitive transcranial magnetic stimulation on upper limb hemiparesis in the early phase of stroke. Journal of Stroke and Cerebrovascular Diseases. 2013;22:413-8. doi: 10.1016/j.jstrokecerebrovasdis.2011.10.004. Epub 2011 Dec 15.
Sasaki N, Kakuda W, Abo M. Bilateral high- and low-frequency rTMS in acute stroke patients with hemiparesis: a comparative study with unilateral high-frequency rTMS. Brain Injury 2014;28:1682-6. doi: 10.3109/02699052.2014.947626. Epub 2014 Aug 20.
Sasaki N, Abo M, Hara T, Yamada N, Niimi M, Kakuda W. High-frequency rTMS on leg motor area in the early phase of stroke. Acta Neurologica Belgica 2017;117:189-194. doi: 10.1007/s13760-016-0687-1. Epub 2016 Aug 9.
Sasaki N, Hara T, Yamada N, Niimi M, Kakuda W, Abo M. The Efficacy of High-Frequency Repetitive Transcranial Magnetic Stimulation for Improving Apathy in Chronic Stroke Patients. European Neurology 2017;78:28-32. doi: 10.1159/000477440. Epub 2017 Jun 3.
佐々木信幸, 角田亘, 安保雅博.反復性経頭蓋磁気刺激療法 脳卒中発症早期における利用について. 内科 2013;111:925-930.
佐々木信幸, 角田亘, 安保雅博. ペースメーカー埋め込み術に先行し反復性経頭蓋磁気刺激を施行した左房粘液腫由来の脳塞栓症患者. The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine 2014;51:378-382
佐々木信幸.急性期症例へのTMS. Modern Physician 2015;35:1501-1505.
佐々木信幸.脳卒中麻痺治療の最前線 急性期脳卒中上肢麻痺・下肢麻痺に対する反復性経頭蓋磁気刺激(rTMS). 医工学治療 2015;27:108-112.
佐々木信幸, 角田亘, 安保雅博.脳卒中に対する反復性経頭蓋磁気刺激のさまざまな適用. Journal of Clinical Rehabilitation 2017;26:1079-1086.
佐々木信幸, 安保雅博.非侵襲的脳神経刺激. リハビリテーション医学・医療コアテキスト, 第1版, 医学書院, 東京, 2018:290-292. (ISBN 978-4-260-03460-9)
佐々木信幸, 安保雅博.運動療法. 神経疾患 最新の治療2018-2020, 第1版, 南江堂, 東京, 2018:323-326. (ISBN 978-4-524-25219-0)
佐々木信幸.発症早期脳卒中におけるrTMSの効果. The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine 2019;56:28-32.
佐々木信幸, 安保雅博.診断と治療 脳卒中のリハビリテーション治療. 日本臨床 2019;77:1010-1017.
佐々木信幸.片麻痺患者の痙縮治療. 総合リハビリテーション , 2020;48(7):623-629.
佐々木信幸, 横山仁志, 樫田紘頌, 中田秀一, 韮澤光太郎. 重症COVID-19肺炎患者のリハビリテーション治療. CLINICAL REHABILITATION , 2020;29(13):1333-1340.
佐々木信幸. 脳卒中患者に対する反復性径頭蓋磁気刺激(rTMS)療法. 老年内科 , 2021;3(2):145-152.佐々木信幸.反復性径頭蓋磁気刺激(rTMS)を用いたリハビリテーション治療. 脊椎脊髄ジャーナル , 2020;33(8):799-805.

取り扱っている主な対象疾患

反復性経頭蓋磁気刺激(rTMS)を用いた脳・脊髄症状の治療
(脳卒中・脳外傷・脊髄損傷・HTLV-1関連脊髄炎・パーキンソン病・進行性核上性麻痺・多系統萎縮症など)

ボツリヌス毒素注射を用いた痙縮治療

業務内容

01脳卒中や脊髄損傷など中枢神経が障害されると、手足が固く動きづらくなるタイプの麻痺になります。これは脳から「今から動かす部位の緊張を解け」という指令が届かなくなることにより生じる“痙縮”という症状です。非常に治療に難渋する厄介な症状ですが、近年はボツリヌス毒素注射(BoNTA)により著明に緩和させることができるようになりました。
 しかし、実はBoNTAのみでは効果は長続きせず元に戻ってしまうことも少なくありません。我々はBoNTAのみならず装具や前述のrTMS等も併用した総合的な痙縮治療を行います。痙縮は単に柔らかくすればいいというものではなく、あくまでも目指すのは機能、活動の改善ですので、身体の使い方全体を診て最適な治療を行います。

 

受付方法

リハビリテーション科外来までご相談ください。他医療機関におかかりの方は、紹介状を持ってきていただいた方がスムースです。また、身体障害者手帳をお持ちの方はご持参下さい。

受付時間

毎週水曜日午前中

 

担当科

リハビリテーション科

反復性経頭蓋磁気刺激(rTMS)を用いた運動障害や高次脳機能障害の治療

業務内容

02運動や認知的活動は、脳表面の皮質という部分が活動してこそ機能を発揮します。脳卒中や神経筋疾患、脊髄損傷などの中枢神経疾患では、病変そのもののみならず、病変に関与する様々な中枢神経活動が変化してしまい、麻痺やパーキンソニズム、記憶・言語・注意などの高次脳機能の障害が生じます。反復性経頭蓋磁気刺激(rTMS)は、頭の上に設置した特殊なコイルから焦点的な磁場を脳内に照射することで脳皮質の活動性を変化させることができる革新的な治療的技術であり、現在世界中で様々な疾患に対する有効性が報告されております。患者様はリクライニング車いすに数分~数十分横になっていただくのみであり、強い痛みなどもありません。
 保険診療としてはまだ一部の精神疾患にしか認められていませんが、当院では未承認医療機器を用いた自費診療治療として認められました。脳卒中麻痺であれば急性期はもちろん、発症から数十年経過した慢性期でも有効です。パーキンソン病や進行性核上性麻痺(PSP)などの類縁疾患ではわずか10分ほどの治療前後で劇的な変化をもたらすことも珍しくありません。その他、HTLV-1関連脊髄炎(HAM)や脊髄損傷の歩行障害、脳卒中・脳外傷による失語症・記憶障害・注意障害など、様々な疾患・症候に驚くべき効果を発揮します。

 

受付方法

リハビリテーション科外来までご相談ください。他医療機関におかかりの方は、紹介状を持ってきていただいた方がスムースです。

 

受付時間

毎週水曜日午前中

 

担当科

リハビリテーション科