診療科・部門等一覧

消化器・一般外科

最終確認日:2021/4/1

診療科所在地

■病棟 病院本館7階東、西、南、6階西、北
■外来 病院本館3階

ご挨拶

 消化器・一般外科が対象となる疾患は、消化器系(食道、胃、小腸、大腸、肝臓、胆道、膵臓)の良性および悪性疾患、成人の各種ヘルニアなどの体表外科、内・外痔核、痔ろうなどの肛門疾患です。これらの疾患に対し、患者さんの希望に応じ外来あるいは入院で必要な検査を行います。検査終了後、患者さんが十分に納得のゆくまで診断および治療法(手術的治療法、非手術的治療法、化学療法等)についてご説明させていただきます。その上で、納得と同意の得られた治療を行います。また、診断および治療法については他の医療機関にセカンドオピニオンとしての意見を聞くことも、もちろん可能です。当科では上部消化管、下部消化管、肝胆膵、の3つのグループ別に診療体制を取り、消化器癌に対する内視鏡下手術や開腹手術、肝胆膵領域の高難易度手術など、最新の外科治療を各臓器の専門医が中心となり治療に当たります。さらに急性腹症や腹部外傷などの腹部救急疾患においても救命救急センターと連携し24時間体制で診断および手術を迅速に対応しております。
 消化器・一般外科では近隣の医療機関と密接な連携を保ちつつ地域の中核病院として社会へ貢献することを通して、患者さんが安心して治療が受けられるよう、スタッフ一丸となって診療に当たっております。


診療の特色

【対象疾患】

肝胆膵領域

肝細胞癌 胆管細胞癌 肝血管腫 肝嚢胞 膵癌 膵粘液産生腫瘍 膵神経内分泌腫瘍 胆道癌(胆管癌 胆嚢癌 十二指腸乳頭部癌) 胆石症 胆嚢炎 胆嚢ポリープ 胆嚢腺筋症 膵胆管合流異常症 総胆管拡張症

 

 

上部消化管領域

食道癌 食道粘膜下腫瘍(GISTなど)食道憩室 食道裂孔ヘルニア 食道アカラシア 特発性食道破裂 横隔膜ヘルニア 胃癌 胃粘膜下腫瘍(GISTなど)

 

 

下部消化管領域

結腸癌 直腸癌 虫垂腫瘍 小腸腫瘍 粘膜下腫瘍 神経内分泌腫瘍 結腸憩室症 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)肛門疾患(痔核・痔ろう・裂肛・脱肛・肛門周囲膿瘍)直腸脱 

 

 

腹部救急疾患

腹部外傷 急性虫垂炎 急性胆嚢炎 急性膵炎 上部・下部消化管穿孔 腸閉塞 急性腸管虚血 腸重積 特発性食道破裂 S状結腸軸捻転 ヘルニア嵌頓

 

一般外科領域

腹部ヘルニア(鼠径ヘルニア 大腿ヘルニア 腹壁ヘルニア 臍ヘルニア 瘢痕ヘルニア) 尿膜管遺残症

外来担当表
表は左右にスクロールできます
初診外来 再診外来 専門外来
午前

土橋篤仁

大坪毅人 病院長
福岡麻子

[女性ヘルニア外来]
福岡麻子

午後

土橋篤仁

[ストマ外来(再診のみ予約制)]
福岡麻子

午前

嶋田 仁

牧角良二 副部長
小林慎二郎

午後

嶋田 仁

午前

井田圭亮

民上真也
浜辺太郎

[肛門疾患専門外来]
櫻井 丈(4)

午後

井田圭亮

[ストマ外来(再診のみ予約制)]
浜辺太郎

午前

梅澤早織

朝野隆之
久恒靖人

午後

梅澤早織

[ストマ外来(再診のみ予約制)]
朝野隆之(3)

午前

亀井奈津子

小泉 哲 副部長
榎本武治

[女性ヘルニア外来]
亀井奈津子

午後

亀井奈津子

午前

梅澤早織(1)
加藤宗次郎(2)
井田圭亮(3)
梅澤早織(4)
加藤宗次郎(5)

午後
※都合により変更になる場合があります。

午後は原則再診のみ(予約制)
( )内の数字は第何週目かを示す

専門外来
表は左右にスクロールできます
名称 受付の仕方 受付時間 概要

ストマ外来

初診の直接受付は行っていません。
医療機関から紹介状を頂き、メディカルサポートセンターにて当科外来予約を行って下さい。

詳細はこちら

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肛門疾患専門外来

医療機関から紹介状を頂き、メディカルサポートセンターにて予約を行って下さい

第4水曜日
9:00-10:30

大腸肛門病指導医が患者さまに出来るだけ負担が少なく一人のご希望に沿う形で治療を提案させていただきます。

女性ヘルニア外来

紹介状なしでも受診可能

月・火曜日
9:00-11:00

女性のためのヘルニア専門外来です。外来診察は女性医師限定で行います。鼠径ヘルニアに対し早期社会復帰が可能な治療を行います。

特殊検査・処置・入院・手術のご案内
名称 所要日数(時間) 説明

腹腔鏡下直腸固定術

約7日間

完全直腸脱の患者さんに対して行っております。再発の少ない手術方法である直腸固定術は従来開腹術で行われておりますが、当院ではより低侵襲な腹腔鏡下に直腸固定術を行っております。

胸腔鏡腹腔鏡下食道亜全摘術

2〜3週間

食道癌を適応としています。胸部、腹部ともに鏡視下手術を導入して低侵襲手術に対応しています。 進行癌においては腫瘍内科と連携し、術前化学療法を施行後に行います。

腹腔鏡下胃切除術

約10日間

胃癌を適応としています。創が小さく美容的にも優れた侵襲が少ない手術です。開腹手術と比較し根治性は同等で早期退院が可能です。

腹腔鏡内視鏡合同手術

約7日間

胃粘膜下腫瘍を適応としています。お腹の中から腹腔鏡を挿入、胃の中へ内視鏡を挿入し、病変を過不足なく切除致します。病気の場所、大きさからLECSNEWSなど最新の治療法を行っています。

腹腔鏡下大腸切除術

約10日間

結腸、直腸癌を適応としています。創が小さく美容的にも優れた侵襲が少ない手術です。開腹手術と比較し根治性は同等で、早期退院が可能です。

腹腔鏡下胆嚢摘出術

約5日間

胆嚢結石、胆嚢ポリープ、急性胆嚢炎が適応です。総胆管結石にも適応となることがあります。侵襲が少ない手術で早期退院が可能です。

各種ヘルニア

約4日間

鼠径ヘルニア、大腿ヘルニアを対象としています。術後早期社会復帰が可能です。
従来法や腹腔鏡手術等、様々な手術に対応しています。

吸引輪ゴム式痔核結紮術

外来

内痔核に対し外来での治療が可能です。

ALTA療法(ジオン注)

約3日間

脱出を伴う内痔核に対して、四段階注射法という注射手技によって直接患部に注射し痔核を縮小させる方法です。

PPH

約4日間

痔核の治療で以前よりも術後疼痛の軽減が図れます。

肝切除

約10日~14日間

原発性肝癌、転移性肝癌、胆道癌を主な適応疾患としています。血管腫・嚢胞といった良性疾患にも適応されることがあります。肝胆膵外科高度技能医修練施設として多数の高難度手術を行っています。

膵頭十二指腸切除術

2~3週間

膵癌や胆管癌、十二指腸癌、IPMN(膵管内乳頭粘液性腫瘍)などに適応となります。消化器外科の中でも高難度な手術で、数多く手術を行なっている病院でも術後合併症が30~60%に発生するといわれています。当院では、手術前後の栄養管理、手術手技の定型化、創閉鎖の工夫など合併症を減らす試みを絶えず行っています。

取り扱っている主な対象疾患

食道癌、胃癌、大腸癌、肝臓癌、膵臓癌、胆嚢癌、胆管癌、GISTNET(神経内分泌腫瘍)、後腹膜腫瘍、腹部ヘルニア(鼠径ヘルニア、大腿ヘルニア、腹壁ヘルニア、臍ヘルニア、食道裂孔ヘルニアなど)、虫垂炎、痔核、痔ろう、直腸脱、尿膜管遺残、腸閉塞 など


 ■主な手術件数(2019年度実績)
手術名・検査名 件数
食道 31
79
小腸 48
大腸(人工肛門手術を含む) 252
肝臓 56
膵臓 47
胆嚢・胆管 198
脾臓 5
虫垂炎 100
ヘルニア(鼠径・大腿) 137
ヘルニア(その他) 18
直腸脱 16
腸閉塞 63
その他 42
合計 1,092

【認定資格】

日本外科学会         専門医18人    指導医7

日本消化器外科学会      専門医12人    指導医9

日本内視鏡外科学会      技術認定医4

日本肝胆膵外科学会      高度技能専門医2人 高度技能指導医1

日本大腸肛門病学会      専門医1人     指導医1

日本食道学会         食道科認定医2人  食道外科専門医1

日本胆道学会         指導医1

日本膵臓学会         指導医1

日本Acute Care Surgery学会 ACS認定外科医2

日本腹部救急学会       認定医4

日本がん治療認定医機構    がん治療認定医6

日本消化器内視鏡学会     専門医7人     指導医4

日本消化器病学会       専門医4人     指導医3

日本消化管学会        胃腸科認定医4人   専門医4人 指導医4

日本臨床栄養代謝学会     認定医1人     TNT 6

各グループ紹介

【肝胆膵グループ】

当グループは消化器肝臓内科の肝グループおよび胆膵グループと常に垣根のない診療連携を行っており、他院より御紹介頂いた症例に関しても適宜双方向性に連絡を取り、最適な治療方針を迅速に検討・決定しています。また、肝胆膵疾患は解剖学的に複雑な部位の疾患であるため、一般に分かりにくいと言われていますが、治療の実施にあたっては患者および患者家族の皆様に十分ご理解ご納得頂けるまで繰り返しご説明させて頂いております。

原発性肝癌、転移性肝癌、胆道癌(胆嚢癌、胆管癌)、膵癌、神経内分泌腫瘍を主に治療対象としています。そのため多くの症例で肝切除あるいは膵切除(時にはその両方)を必要とする大きな侵襲を伴う手術が行なわれます。本邦における肝切除・膵切除術後入院期間は3週間前後と言われていますが、当院では肝胆膵高度技能指導医・専門医が執刀あるいは指導的助手を務め、常に手術手技の工夫や周術期管理の徹底を行い、術後合併症発生を抑えることで、術後の入院期間も全国平均を下回り続けています。

また、全ての症例には適用できませんが、保険診療の範囲内で、手術の低侵襲化を図るため腹腔鏡下肝・膵切除術も行っております。

今後本邦では患者の高齢化がますます進むことが懸念されていますが、当グループでは単に病気の進行度や重要臓器機能のみでなく、サルコペニアやフレイルといった加齢に伴う栄養・身体機能・精神状態についても評価項目に掲げ、手術適応の有無を適正に判断しています。そしていざ手術を受けられることになった場合には、安心して手術を受けられ術後回復期も無事に乗り切って頂けるよう医師・看護師・理学療法士・薬剤師がチームとなって周術期対策を行っています。

 

【上部消化管グループ】

当グループは胃癌、胃粘膜下腫瘍、食道癌、食道良性疾患(粘膜下腫瘍、アカラシア、憩室など)、特発性食道破裂、食道裂孔ヘルニアを対象疾患としております。主に食道癌、胃癌の手術治療を中心としており、低侵襲性および整容性の観点から内視鏡下手術を積極的に導入し、専門医(内視鏡外科技術認定医)による安全で確実な医療に努めております。悪性疾患については当科、腫瘍内科、消化器内科、放射線科と協力して当院独自の治療のアルゴリズムを作成し各科の長所を活かした治療を患者様に提供しております。

胃癌においては機能温存を目的とした手術(幽門保存胃切除術、噴門側胃切除術)、進行胃癌症例や胃全摘症例などあらゆる術式に対し定型化した腹腔鏡下手術を数多く行っております。

胃粘膜下腫瘍においては、消化器内科と連携して腹腔鏡医と内視鏡医による合同手術である腹腔鏡内視鏡合同手術(Laparoscopic and Endoscopic Cooperative Surgery; LECS)を積極的に行っており、さらに病変の大きさと部位により、非穿孔式のNEWSCLEAN-NETなど手技も導入し、過不足ない切除を可能としております。

食道癌の外科治療に対しては、2010年より内視鏡下手術(胸腔鏡下食道切除術および腹腔鏡下胃管作成)を積極的に行っております。内視鏡下手術では、手術の傷を小さくすることで開胸および開腹手術と比べて整容性が高く、胸壁や腹壁への破壊が少ない(低侵襲)ため痛みが少なく、術後の回復を早めることが可能となります。さらにハイビジョン画像による拡大視効果により細い血管や神経も見えるようになるため、繊細かつ緻密な手術手技が行うことができ、これにより手術出血量の減少など合併症の低減やリンパ節郭清の精度の向上などにも繋っています。周術期においても多職種の介入による早期からのリハビリや栄養管理を導入したチーム医療を実践し、術後の早期回復に努めております。 

 

【下部消化管グループ】

当グループでは、盲腸から直腸まで全ての部位で進行がんも含めた大腸がんに対して的確な診断、適切な適応と十分なインフォームド・コンセントのもとに治療を行っています。手術では患者様に対して負担の少ない腹腔鏡手術を積極的に取り入れており、高齢者や肥満者、全身状態(心・肺・肝・腎機能)不良者でも活力があり全身麻酔に耐えられれば腹腔鏡下手術の適応外とはせず、また開腹手術既往者も癒着に注意して腹腔鏡下手術を行っています。しかしながら安全で質の高い大腸手術を実施することが第一であり、困難な場合は躊躇せず開腹手術に移行しています。

機能温存(肛門温存術)にも積極的に取り組んでおり、非常に肛門に近くて従来なら永久人工肛門となっていた病変に対しても肛門縁から2~3cmほど距離があり一定の条件を充たせば、永久人工肛門を極力避けて自分の肛門を残す手術(超低位直腸切除術、内肛門括約筋切除術)を行っています。

良性疾患では、肛門疾患(痔核・痔瘻)、直腸脱、炎症の反復・膿瘍形成・狭窄を来した大腸憩室炎、家族性大腸腺腫症および内科的治療抵抗性の炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)などが手術対象となり、個々の状態に応じて腹腔鏡を用いた低侵襲な治療を行っています。

特に直腸脱の手術では、おなかを切って行う手術(経腹的手術)と肛門側から行う手術(経肛門的手術)の二種類に分けられますが、当院では通常再発率の低い経腹的手術(腹腔鏡下直腸固定術)で治療を行います。一方、全身麻酔のリスクが高い場合には経肛門的に手術を行います。

当科では、大腸外科治療を専門とする下部消化管グループが、関連各科とのスムーズな連携のもとに、根治性と低侵襲性に加えて術後の生活の質(QOL)も高められる最高のチーム医療を行って、可能な限り個々の患者さんのご希望に応えることをモットーにしています。