キービジュアル

整形外科

整形外科

主病棟 新入院棟9階東
外来 病院本館2階

ご挨拶

仁木 久照(主任教授)

診療部長

仁木 久照(主任教授)

整形外科は運動器の疾患を扱う診療科です。身体の芯になる骨・関節などの骨格系とそれを取り囲む筋肉やそれらを支配する神経系からなる「運動器」の機能的改善を重視して治療する外科で、背骨と骨盤というからだの土台骨と、四肢を主な治療の対象にしています。スポーツ傷害や交通外傷、労働災害などに代表される打撲、捻挫、骨折などの外傷は勿論のこと、変形性変化を伴う加齢疾患、骨粗鬆症、関節リウマチ、痛風、運動器の腫瘍、運動器の先天異常など先天性疾患など、新生児から老年まで幅広い患者層を扱います。   

2025年には75歳以上の高齢者が4人に1人となる超高齢社会を迎えます。その結果、変形性関節症などの変性疾患、大腿骨頚部骨折や脊椎圧迫骨折などの高齢者急性期外傷への対応が一層求められるようになるでしょう。また、コロナ禍における運動器機能の低下によるロコモティブシンドロームを予防するため、より一層スポーツへの関心が高まり、スポーツ障害や外傷が増加することも予想されます。今後,整形外科への需要は一層高まると考えられます。  

整形外科疾患に対する当院での医療を大きく3つに分けてみました。 

  1. 水準の高い治療で早期の社会復帰をサポート
    疾病、障害、疼痛のために就労、就学、スポーツ活動が妨げられている人の早期の社会復帰をサポートします。それには高い水準の治療が要求されます。そのため、背骨を扱う「脊椎外科」、上肢を扱う「上肢の外科」、下肢の「股関節外科」、「膝関節外科」と「足の外科」、スポーツによるけがや障害を扱う「スポーツ医学」、腫瘍(できもの)を扱う「骨・軟部腫瘍外科」の専門外来を設け、より幅広く患者さんの期待に応えられるような診療体制を整えています。
  2. 高齢者のQOLを支える医療
    人工関節置換術、腰部脊柱管狭窄症に対する除圧術、内視鏡による最小侵襲の手術で日常生活動作(ADL)の目ざましい改善がみられ、旅行やスポーツも可能になります。さらに、生活習慣病ともいえる骨粗鬆症に対する薬物療法も進歩発展し、患者さんが治療効果を実感として享受できるようになりました。高齢者の患者さんにも安全で満足していただける医療の提供を心がけます。
  3. エビデンスに基づく幅広い治療方針
    日常生活指導、薬物療法、理学療法、運動療法、ブロック注射などの保存療法から手術療法まで、エビデンスに基づいた治療の選択肢を提供できるように心がけています。その中から医師、医療スタッフと患者さんとの共同作業の上で医療の根幹を支えるインフォームド・コンセントの重要性を認識し、最良の治療方法を選んでいただけるように配慮します。

整形外科は運動面での機能を改善し、より高いQOL(Quality of Life)を求める手助けをする診療科です。

特殊検査・処置・入院・手術のご案内

名称 所要日数
(時間)
説明
腰椎椎間板ヘルニア 入院(3日から1週間) 小皮切での手術であり、早期退院する人が殆どです。
腰部脊柱管狭窄症 入院(約2~3週間) 除圧術は術後1~2週間で退院可能です。固定術を併用したものは通常、2~3週間で退院可能です。症例によっては、MIS・TLIF法とOLIF法で侵襲軽減します。
特発性側弯症 入院(約2~3週間) 思春期側弯症は術中モニターで合併症予防をし、約2~3週で退院可能です。
成人側弯変形 入院(約3~4週間) 成人例は骨切り術やOLIFの併用で手術を行っています。
頚椎症性脊髄症・
神経根症
入院(約2週間) 症例に応じ、前方固定術もしくは椎弓形成術を行います。場合により、回復期リハビリ病院に転院してリハビリ継続してもらいます。
TFCC損傷 外来手術あるいは1泊2日 保存療法無効例は関節鏡による滑膜切除、断裂部のデブリドマン、再建術、尺骨短縮術等です。
手根管症候群 外来手術あるいは1泊2日 手掌部皮切による従来法です。症例により鏡視下手術を行います。
デュピュイトラン拘縮 外来手術あるいは1泊2日 腱膜切除術、経皮的腱膜切離術、酵素注射療法を症例により選択します。
舟状骨偽関節 入院(数日間) 腸骨移植およびscrewによる内固定、または、血管柄付き骨移植を行います。
橈骨遠位端骨折 外来手術あるいは1泊2日(全身麻酔の場合は2泊3日) プレート固定、銅線固定、創外固定を症例により選択します。
大腿骨頚部骨折
(観血的整復術、
人工骨頭置換術)
空きベッドがあれば即日入院、2~3週間入院 骨折型により観血的整復固定術または人工骨頭置換術を選択します。
変形性股関節症
(寛骨臼回転骨切り術)
入院(約7週間) 術後4週より部分荷重歩行訓練開始、貧血がなければ自己血貯血を行います。
変形性股関節症
(人工股関節置換術)
入院(約2週間) 術後可及的早期より全荷重歩行訓練開始、貧血がなければ自己血貯血を行います。
特発性大腿骨頭壊死症
(骨頭回転骨切り術)
入院(約8週間) 術後3週間ベッド上安静、その後関節可動域訓練を行います。術後6週より免荷装具による歩行訓練開始、貧血がなければ、自己血貯血を行います。
半月板損傷
(半月板縫合、
半月板部分切除)
入院(1~2週間) 関節鏡視下手術。若年者から中年の方まで機能温存のため積極的に縫合を施行しています。
靭帯損傷
(前十字靭帯再建)
入院(約1~2週間) スポーツ選手・愛好家の9割が受傷前の活動性を再獲得しています。
変形性膝関節症
(人工膝関節全置換術、
単顆型人工膝関節置換術)
入院(約2~3週間) 術後翌日より部分荷重歩行訓練開始します。
変形性膝関節症
(高位脛骨骨切り術)
入院(約2週間) プレート固定、術後1週間で荷重歩行開始します。内側限局例には70歳以上でもお勧めする場合があります。
外反母趾 入院(約1~2週間、片側の場合) 関節の形態や変形の程度によって術式が異なります。中等度から高度な変形であれば第1中足骨骨切り術が適応。中足痛や有痛性ベンチを伴う場合は中足骨短縮術を併用します。
足関節外側靭帯損傷
(新鮮)
入院(数日間) 外来手術も可能です。重症度を評価し、原則は保存療法。必要に応じて靭帯修復術を行います。
足関節外側靭帯損傷
(陳旧性)
入院(約1~2週間) 不安定性を主訴とする場合、自家遊離腱による靭帯再建術を行います。
関節リウマチに伴う
前足部変形
入院(約3~6週間) 固定、切除、人工関節などは行わず、患者さん自身の関節を残す関節温存手術を積極的に行っています。
先天性内反足 入院(約3日間) Ponseti法に準じた治療を行っています。初診後徒手矯正およびギプス固定による変形矯正を4~5週かけて行います(通院は通常週1回)。その後、尖足変形に対して入院し、アキレス腱皮下切腱術を行ないます(入院約3日間)。

変形性足関節症

入院(約3週間) 可動域を残すため、積極的な人工足関節置換術の手術を行っております。
初診外来 再診外来 専門外来
午前 秋山唯(足)(1,3,5)
三井寛之(足)(2,4)
大橋優子
○仁木久照(足)
三井寛之(足)(1,3,5)
秋山唯(足)(2,4)
軽辺朋子(足)
植原健二(人工関節)
吉田篤弘(脊椎)
午後
午前

上野純(脊椎)(1,3,5)
岩田英明(1)
山本豪明(股関節)(2,4)

友近顕(2,4)
木村聡美(3,5)

△赤澤努(脊椎)
鳥居良昭(脊椎)
上野純(脊椎)(2,4)
梅原亮(脊椎)
寺内昂(上肢)
山本豪明(股関節)(1,3,5)
午後

[超音波外来]
今村惠一郎(2)

[股関節専門外来]
山本豪明
葛西亨

[脊椎専門外来]
△赤澤努
鳥居良昭
上野純
梅原亮
吉田篤弘

[側彎症外来]
△赤澤努

午前 工藤貴章(膝)(1,3,5)
葛西亨(股関節)(2,4)
染村嵩(2,4)
加納洋輔(1,3,5)
寺内昂(上肢)
嶋田洋平(肩)
葛西亨(股関節)(1,3,5)
工藤貴章(膝)(2,4)
染村嵩(上肢)(1,3,5)
加納洋輔(上肢)(2,4)
午後 新井猛(上肢)(1) [上肢専門外来]
寺内昂
[肩専門外来]
嶋田洋平
午前

軽辺朋子(足)(1,3,5)
鳥居良昭(脊椎)(2,4)
仁木凜太郎(1,3,5)
大橋優子(2,4)

○仁木久照(足)
三井寛之(足)
木城智(膝)(2,4)
山本豪明(人工関節)
△赤澤努(脊椎)
鳥居良昭(脊椎)(1,3,5)
午後 友近顕(脊椎)(2,4)

[足専門外来]
○仁木久照
三井寛之
軽辺朋子

[リウマチ外科外来]
△赤澤努

[骨軟部腫瘍外来]
中島久弥(2,4)

午前

小谷貴史(膝)(1,3,5)
市川翔太(2,4)
植原健二(膝)(2,4)
熊井隆智(1,3,5)

植原健二(膝)(1,3,5)
小谷貴史(膝)(2,4)
工藤貴章(膝)(1,3,5)
市川翔太(足)(1,3,5)
牧侑平(足)(2,4)
熊井隆智(膝)(2,4)
午後

[膝関節専門外来]
植原健二
工藤貴章
小谷貴史
熊井隆智

午前 交替制
午後

2017年4月1日から週間外来担当医が変更になります。

都合により外来担当医が変更・休診のことがございます。初診・ご予約なしで受診される際はご注意ください。

〇=部長、△=副部長、[非]=非常勤

都合により変更になる場合があります。

午後は原則再診のみ(予約制)

( )内の数字は第何週目かを示しています。

休診・代診のご案内

現在「休診・代診のご案内」はありません。

手術名・検査名 件数
■脊椎
 椎間板摘出術 17
 椎弓切除術 15
 後方椎体固定術・後側方固定術 116
 前後同時固定術 12
 側弯症手術 17
 脊髄腫瘍摘出術(硬膜内・外) 2
■上肢
 手根管開放術 18
 肘部管開放術 9
 デュプイトレン拘縮手術 0
 関節形成術 6
 滑膜切除術 0
■下肢
 外反母趾手術 27
 人工足関節手術 15
 関節固定術 18
 関節鏡下滑膜切除術 5
 人工膝関節置換術 81
 人工股関節置換術 110
■外傷
 リスフラン靭帯再建術 6
 骨折経皮的鋼線挿入固定術 16
 骨折観血的手術 363
 人工骨頭置換術 36
■リウマチ
 外反母趾手術 9
■スポーツ
 アキレス腱手術 2
 腓骨筋腱脱臼手術 6
 足関節外側靭帯再建術 13
 前十字靭帯再建術 22
 半月板縫合術 27
■小児
 内反足手術 6
 骨折観血的手術 15
■腫瘍
 軟部腫瘍摘出術 10

上肢

  1. 橈骨遠位端骨折掌側プレート固定術の臨床治療成績向上の研究
  2. 手指骨折の臨床治療成績向上の研究
  3. 手舟状骨骨折骨接合術に対する3D CTによる術前計画
  4. 上肢疾患の超音波を用いた診断・治療
  5. デュピュイトラン拘縮の治療成績の検討
  6. 新鮮凍結屍体による、安全な手術アプローチの解剖学的検討

脊椎

  1. 突発性側彎症・成人脊柱変形に対する手術成績及び長期成績の検討
  2. 経皮的椎体形成術の臨床成績の検討
  3. 化膿性脊椎炎の保存療法と手術療法の検討
  4. 脊柱変形患者の傍脊柱筋萎縮と運動療法の検討
  5. 各種固定術の有効性と限界
  6. 転移性脊椎腫瘍に対する手術成績の検討、及び早期発見に関する院内連携の確立
  7. 遅発性麻痺の病態と手術成績

股関節

  1. 骨切り…ナビゲーションを利用した寛骨臼移動術、新しい臼蓋移動術(SPO)、臼蓋移動術後の有限要素解析を用いた研究
  2. 人工関節…ステム及びカップ周囲の骨密度推移、カップとステムの術後アライメントと脊椎アライメントの関連、CTを使用したセメントレスカップ周囲の骨萎縮の推移の検討
  3. 周術期…新しい術後疼痛コントロールの手法の確立の検討と、アセトアミノフェンとNSAIDの術後疼痛コントロールの比較
  4. 小児…川崎市におけるDDHの疫学調査や、新生児検診の手法の確立、骨切り術後の股関節の力学的環境の変化及びFAIとの関連の検討及び調査
  5. ステム周囲の静的・動的有限要素解析
  6. セメントレスカップ固定方法の解剖屍体を使用した研究
  7. 人工股関節脱臼メカニズムの研究
  8. 人工股関節手術中のアライメントジグの開発
  9. 新しい人工股関節の開発研究

膝関節

  1. 前十字靭帯再建術の遺残組織温存による移植腱生着度の検討
  2. 前十時靱帯損傷膝における筋蛋白組成の変化
  3. 膝関節後外側支持組織損傷の解剖学的再建法の開発
  4. 半月板縫合成績向上のためのfibrin clotの応用
  5. 人工膝関節の3次元術前計画の再現性

足の外科

  1. 成人期扁平足の病態解明と治療アルゴリズムの確立
  2. 関節リウマチによる足部足関節変形に対する機能再建手術の開発と応用
  3. 足部足関節部位特異的患者立脚型評価質問票の開発と応用
  4. 外反母趾の病態解明、手術術式の開発と治療アルゴリズムの確立
  5. Lisfranc関節損傷に対する解剖学的靱帯再建術の開発と応用
  6. 足部足関節疾患、外傷に対する関節内内視鏡の応用と開発
  7. 超音波診断による先天性内反足の病態と初期治療の評価
  8. 先天性内反足の術後長期成績、特に患者立脚的評価を用いての検討
  9. 先天性内反足遺残変形に対する創外固定併用による漸次矯正の治療
  10. 足部足関節スポーツ損傷に対して早期競技復帰を目指した診断、治療アプローチの確立
  11. 足部足関節における筋、腱、骨、関節外傷に対する低侵襲手術の開発
  12. 思春期、成人期における足根洞部痛の病態解明:画像評価と解剖学的検討を中心

その他、他講座・多施設との基礎共同研究

  1. 筋損傷に対する温熱療法の効果
  2. 筋損傷に対する薬剤投与の実験的研究
  3. 脊髄再生に対するiPS細胞移植
  4. iPS細胞による筋組織の分化誘導・再生
  5. ペプチドホルモンによる軟骨再生
  6. オゾン水による骨関節感染制御

当院は、川崎市の3次救急医療機関、災害拠点病院となっています。2020年度の救命救急センターへの搬送例の約1割は、整形外科主科の患者様でした。我々は、2021年度より救命救急センター待機の整形外科医を増員し、整形外科に関連した外傷患者様により迅速に対応できるように体制を整えました。不応需症例を可能な限り減らし、救急を断らない医療を目ざして、引き続き地域医療へ貢献して参る所存です。

2021年4月より2つのセンターが開設されました。人工関節センターでは、股関節・膝関節・足関節の下肢3大関節の すべてに対応できる治療体制を整えております。更に、全国でもまだ数台しかない人工関節手術支援ロボットを採用し、これまで以上に精密かつ安全な治療を患者様に提供します。このロボットは関東では初導入になります。 

脊椎センターでは、頸椎から骨盤まで広範囲にわたる脊椎脊髄外科疾患に対応します。日本初導入になる脊椎手術支援ロボットを駆使し、安全第一に手術を行える体制を整えました。
整形外科は低下した運動器の機能や由来する疼痛を改善し、より高いQOLを求める患者さんの手助けをする診療科です。運動器の機能低下や疼痛でお悩みの患者様がいらっしゃいましたら、是非当科にご紹介いただけますようお願い申し上げます。

一覧に戻る

診療科・部門のご案内