眼科

主病棟 入院棟6階東
外来 病院本館3階
対応疾患 白内障、緑内障、網膜硝子体疾患、斜視弱視、コンタクトレンズ、ぶどう膜炎、涙道

ご挨拶

 本邦では失明原因のほとんどは緑内障と網膜硝子体疾患で占められており、失明予防の観点から特にこれらの疾患を重視しております。高齢化に伴い緑内障は失明原因のトップとなっており、当科では近隣の先生方からの紹介に対し緑内障手術を積極的に行っております。
緑内障手術の内容として低侵襲かつ短時間で済む低侵襲緑内障手術(以下MIGS)、高眼圧症例にはゴールデンスタンダードである線維柱帯切除術、難治症例にはAhmed 緑内障バルブといったチューブシャント手術(プレートのあるもの)を施行しております。最重症例である血管新生緑内障には抗VEGF抗体硝子体注射後、線維柱帯切除術またはチューブシャント手術(プレートのあるもの)で対応しております。また、より早期の症例には選択的レーザー線維柱帯形成術(以下SLT)も積極的に行っております。緑内障患者様の多くは一生涯点眼治療を行うことになりますが、MIGSやSLTを行うことで緑内障点眼薬の本数軽減が実現できます。
網膜硝子体疾患で緊急性の高い裂孔原性網膜剝離は可能な限り紹介患者を受け入れており、症例の緊急度によっては即日、または2~3日以内の手術で対応しております。症例により硝子体手術か網膜復位術が選択され、硝子体手術でガスを充填した場合は約1週間の入院が必要になります。また硝子体出血や糖尿病網膜症の進行例は一般的に計画的な硝子体手術となり、網膜の状態によってはガスやシリコンオイルの充填が必要であることもあります。黄斑円孔や網膜前膜は網膜最内層の膜除去を行いますが、前者はガスを充填し約1週間の入院が必要であり、後者は何も入れない場合は数日の入院となります。
手術以外の黄斑疾患、例えば加齢黄斑変性や各種黄斑浮腫は抗VEGF抗体硝子体注射を積極的に行っております。また特殊な症例には入院での光線力学療法(PDT)も施行可能です。
白内障手術は保険適応の単焦点眼内レンズ、自費負担の多焦点眼内レンズも選択可能です。白内障手術は日帰りおよび入院での加療が受けられます。また今年度からは土曜日も入院での手術加療が可能となり、患者さまにとってより利便性の高い治療を目指しています。
流涙や涙嚢炎をはじめとした涙道疾患は、外来で状態を把握後、病状に応じて涙道内視鏡を用いた涙管チューブ挿入術や涙嚢鼻腔吻合術など根治的手術を行っております。
当科では各専門医により最新・最先端の医療を提供できるよう6つの専門外来を設けております。
■ 網膜硝子体外来
■ コンタクトレンズ外来
■ 斜視・弱視外来
■ 緑内障外来
■ 未熟児網膜症外来
■ 涙道外来

大平 善之(主任教授)

診療部長

北岡 康史(教授)

診療内容

眼科一般外来

眼科一般の疾患に対して診療を行い、専門外来で特殊検査が必要な場合予約を取るようにしています。

専門外来

網膜硝子体外来

黄斑変性や糖尿病網膜症、網膜剝離などの眼底疾患を専門的に診療している外来です。

コンタクトレンズ外来

前眼部光干渉断層計などの最新の機器を用いて、円錐角膜などの疾患の他、角膜疾患についても診療を行っています。

斜視・弱視外来

斜視、弱視の診断と治療を行っています。

緑内障外来  

 緑内障、又はその疑いのある患者さんの診断と治療方針決定を行っています。

未熟児網膜症外来

未熟児網膜症の診察と加療を行っています。

涙道外来

涙道症など涙道に対する手術治療を主に行っています。

特殊検査・処置・入院・手術のご案内

          
名称 所要日数
(時間)
説明

前眼部OCT

後眼部OCT

10分 緑内障や網膜疾患に行います。
OCT angiography 15分 網膜の血管異常を検出します。
MP-3 15分 網膜の場所別の感度を調べます。
視野検査 30分 緑内障や視神経疾患などによる見える範囲の狭窄を調べる検査です。
Hess複像検査 30分 眼球運動の異常を調べる検査です。
網膜電図 30分 網膜の機能を判定する検査です。
斜視、弱視検査 1時間 斜視、弱視に関する各種検査を実施すると同時に訓練も行います。
蛍光眼底検査 1時間 造影剤を用いて、眼底、特に網膜の循環動態を調べる検査です。
超音波検査 30分 超音波を用いて、眼球の断層像をみる検査です。当院では、一般的な超音波診断装置に加え、前眼部の詳細な検査が可能である超音波生体顕微鏡検査も行っております。
緑内障検査 30分~1時間半 緑内障の病型診断、病期の判定、手術適応の判定など病状に合わせ、必要な検査を行います。
レーザー治療 1時間 アルゴン・ダイレーザーを用いた様々な眼底疾患、緑内障の治療およびYAGレーザーを用いた後発白内障、緑内障の治療を行います。
外来手術 30分 原則として予約制で霰粒腫、麦粒腫(ものもらい)の切開、摘出や内反症など、外来で可能な手術を通院で行います。結膜弛緩、眼瞼下垂も手術対応しています。
白内障手術

片眼1泊2日

もしくは

日帰り

小切開手術、眼内レンズ挿入を行います。早期希望の方は1か月以内で対応しています。

緑内障手術 片眼2~7日
両眼10~14日
病型、病状に合わせた術式を選択し、術後管理も十分に行います。

網膜復位術

硝子体手術

3~7日 網膜剥離は病状に応じて経強膜手術と硝子体手術を行います。網膜前膜・黄斑円孔などの黄斑疾患から増殖硝子体網膜症などの重症例も対応いたします。
涙道手術 2~7日 涙嚢鼻腔吻合術(1週間)、涙管チューブ挿入術(涙道内視鏡を用いるもの)(1泊2日)。
斜視手術 2~3日 手術が必要な斜視に対して行います。
初診外来 再診外来 専門外来
午前 豊田泰大

後藤聡

花田真由

吉村雅弘

 内山直人

遠藤誠子

友清海斗

正木雄麻

[緑内障外来]

△徳田直人

塚本彩香

豊田泰大

吉村雅弘

遠藤誠子

[涙道外来]

後藤聡

午後

今野貴文

山田恵子

[緑内障外来]

△徳田直人

塚本彩香

豊田泰大

吉村雅弘

遠藤誠子

[涙道外来]

後藤聡

午前

  重城達哉

関根伶生

藤田直輝

吉村雅弘

内山直人

正木雄麻

與島有里菜

[未熟児網膜症外来]

重城達哉

藤田直輝

午後 山田恵子
午前   塚原千広

佐瀬佳奈

畑真由美

豊田泰大

関根伶生

梯滉太 

[緑内障外来]

○北岡康史

午後

三石拓実

鈴木規裕

[斜視・弱視外来]

畑真由美

[涙道外来]

後藤聡

塚本彩香

午前

○北岡康史

佐瀬佳奈

畑真由美

塚原千広

花田真由

友清海斗

與島有里菜 

午後 鈴木規裕

[特殊コンタクトレンズ外来]

松澤亜紀子(2)

[斜視・弱視外来]

畑真由美

花田真由

午前 △徳田直人

中村芽衣子〔非〕 

塚本彩香 

重城達哉

藤田直輝

梯滉太

遠藤誠子

[未熟児網膜症外来]

重城達哉

藤田直輝

午後

今野貴文

三石拓実

午前

遠藤誠子(1)

與島有里菜(1) 

今野貴文(1,2)

関根伶生(2)

正木雄麻(2,3)

豊田泰大(3)

鈴木規裕(3)

畑真由美(4)

友清海斗(4)

山田恵子(4)

午後

〇=部長、△=副部長、[非]=非常勤     

都合により変更になる場合があります。

午後は原則再診のみ(予約制)

( )内の数字は第何週目かを示しています。

2024年6月より後藤聡医師の外来診療枠が拡大します。毎週月曜(午前・午後)/毎週水曜(午後)

休診・代診のご案内

日程 診療科 変更内容
6月3日(月)より後藤聡医師の外来診療枠が拡大します。 一般外来・涙道外来/毎週月曜(午前・午後)・涙道外来/毎週水曜(午後)

主な手術および検査件数(2023年度実績)

手術名・検査名  件数
白内障手術 1,676
緑内障手術 468
網膜硝子体手術 426
斜視手術 18
涙道手術 158
レーザー治療 226
角膜移植 0
その他の外眼部手術 65

取り扱っている主な疾患

◆白内障      
◆緑内障   
◆網膜硝子体疾患
◆斜視弱視   
◆角膜疾患(特殊コンタクトレンズによる治療を含む)
◆ぶどう膜炎  
◆涙道疾患 
◆視神経炎  
◆屈折異常

研究内容

眼科学では、下記について研究しております。

1.緑内障モデルにおける分子生物学的研究 
2.緑内障手術における予後に影響する各種因子の研究 
3.緑内障点眼薬 による眼組織への薬理学的研究 
4.糖尿病モデルにおける分子生物学的研究 
5.網膜血管内皮細胞を用いた分子生物学的研究 
6.硝子体手術 における予後に影響する各種因子の影響 
7.抗 VEGF 薬の眼組織への分子生物学的研究 

医局説明会のご案内

 2024年度 眼科医局説明会 お問い合わせ、お申込みはこちらから

 






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