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がんゲノム診療部

がんゲノム診療部

コンテンツ一覧

業務の案内

『婦人科癌に対するBRCA遺伝子異常に対する治療について』
産婦人科 大原 樹

『がん診療における遺伝子パネル検査の使い方』
腫瘍センター長 砂川 優

最新情報

「”分かりやすい” がんゲノム医療とがん遺伝子パネル検査」

C-CATホームページ

2024年4月現在、当センターで行える保険診療の「がん遺伝子パネル検査」

保険診療の
「がん遺伝子パネル検査」

2024年4月現在、当センターで行える組織検体を用いて行う
自費診療の 「がん遺伝子パネル検査」

組織検体を用いて行う自費診療の
「がん遺伝子パネル検査」

聖マリアンナ医科大学病院は、厚生労働省から
「がんゲノム医療拠点病院」に認定されています。

The St. Marianna University School of Medicine Hospital Center for Genomic Medicine (SM-CGM)

当院は、「がんゲノム医療拠点病院」に認定されています。現在は、がんゲノム医療中核拠点病院(慶応義塾大学病院、国立がん研究センター東病院)と連携して、がんゲノム医療を行っています。」
当センターでは、「がん遺伝子パネル検査」、「遺伝カウンセリング」を希望される患者さんや、がん遺伝子パネル検査に関心はあるけれど、まずは「ゲノム医療に関するご相談」を希望される患者さんのためのゲノム医療外来を行っています。
ゲノム医療外来では、がんゲノム医療担当医と臨床遺伝専門医が一日に3~6名の患者さんを対象として、それぞれ1時間枠の完全予約制で診察を行っています。 当院を初めて受診する患者さんは、かかりつけの医療機関の主治医または当センターのゲノム医療相談窓口へ、ゲノム医療外来の受診方法をご相談ください。
また、がんゲノム医療担当医が所属する科(呼吸器内科、婦人科、皮膚科、腫瘍内科、乳腺・内分泌外科)では、各診療科でも診察を行っていますので、通院・再診の患者さんは、受診されている科に関わらず主治医にご相談ください。 なお、ご入院中の患者さんは、主治医または担当医にご相談ください。

「がん遺伝子パネル検査」を希望される患者さん

がんゲノム医療担当医が、①ゲノム医療について、②ゲノム医療に必要ながん遺伝子パネル検査について、③がん遺伝子パネル検査に必要な検体について、④がん遺伝子パネル検査で発見される可能性がある二次的所見について十分な説明を行います。
がん遺伝子パネル検査には幾つかの種類があるため、がんゲノム医療担当医は患者さんの病状や病態を考慮して、患者さんと相談しながら、どのパネル検査を用いるかを選択します。患者さんの同意が得られてから、がんのゲノムプロファイルを把握するために、がん遺伝子パネル検査を行います。
検査の前に遺伝カウンセリングを希望される患者さんは、臨床遺伝専門医による遺伝カウンセリング外来を受診することもできます。
がん遺伝子パネル検査で得られた解析結果をもとに、ゲノム医療中核拠点病院と専門家会議を実施して、複数の専門家で構成される委員会で十分な検討を行います。がんゲノム医療担当医は、この結果を参考にして推奨される治療方法を患者さんにご提案します。
がん遺伝子パネル検査の結果、二次的所見が得られた場合には、臨床遺伝専門医や認定遺伝カウンセラーと連携を取って患者さんに十分な説明を行います。

「遺伝カウンセリング」を希望される患者さん

臨床遺伝専門医と認定遺伝カウンセラーが患者さんのお話に耳を傾け、幅広い視点に立って患者さんに寄り添い、支えます。遺伝カウンセリングに関する患者さんの疑問や不安を、理解し解消できるように丁寧に説明を行います。

「ゲノム医療に関するご相談
(パネル検査相談)」を希望される患者さん

がんゲノム医療担当医が、ゲノム医療についての患者さんの疑問や不安を、理解し解消できるように丁寧に説明を行います。

がんゲノム医療・がん遺伝子検査について

対象となる患者さん

がんゲノム医療や遺伝子診断を行う対象となる患者さんは、次に示す方々です。

  • 「がん」(悪性固形腫瘍)と診断された患者さん
  • 「がん」の治療中またはこれから治療をする患者さん

「がん」を発症しているかどうかを調べるためにこの検査を受けることはできません。

がんゲノム医療

がんゲノム医療とは、遺伝子情報(ゲノム)をもとに診断し、患者さん一人ひとりの体質や病状に合った薬や最適な治療法を提供することです。
まず、患者さんの病状や病態を考慮して、適切ながん遺伝子検査を選択して検査を行います。
得られた遺伝子変化の情報をもとに、より効果的にがんの治療を行う医療です。

がんゲノム医療とは(PDF)

がん遺伝子検査

最近の研究の結果、「がん」は「遺伝子変化」の積み重ねで発生することが分かってきています。
また、遺伝子変化の種類によって、がん細胞の特徴や治療薬の効果が違うことも分かってきています。
この遺伝子変化の種類を調べるために行われる検査が、「がん遺伝子検査」です。

当院で行うがん遺伝子パネル検査



ご相談について (パネル検査相談)

かかりつけの医療機関の主治医にご相談ください。

過去に当院での受診歴があっても、6ヶ月以上受診いただいていない場合、紹介状が必要となります。かかりつけの医療機関の主治医にご相談ください。

費用

33,000円(税込み) /60分以内

お問い合わせ先

連絡先 ゲノム医療推進センター
電話 044-977-8111(病院代表)
受付時間 月曜~金曜日 9時~17時(ただし、休診日は除く)

がん全般のご相談

連絡先 ゲノム医療推進センター
電話 044-977-8111(病院代表)
受付時間 月曜~金曜日 8時半~17時、土曜日 8時半~12時半

受診から検査までの流れ(がん遺伝子パネル検査)

検査に要する期間は、選択する「がん遺伝子パネル検査」の種類によって異なります。
詳細は、ゲノム医療担当医がご説明いたします。

受診① (初診)

ゲノム医療外来またはがんゲノム医療担当医が所属する科でがんゲノム医療担当医が、次の内容について十分な説明を行います。

  • ゲノム医療について
  • がん遺伝子パネル検査について
    ・目的と意義
    ・利点と限界について
    ・検査方法について
    ・結果の説明
    ・費用について
  • 二次的所見が判明する可能性について
  • 治療について

費用:外来会計で、初診料をお支払いいただきます。

がん遺伝子検査への同意
  • ゲノム医療に必要な「がん遺伝子検査」を行うことについて同意をいただけた場合に限り、「がん遺伝子検査」を受けられます。この際、同意書への署名が必要となります。ご了承ください。
  • 患者さんの同意をいただければ、がん遺伝子パネル検査に必要な病理組織検体の準備を開始します。

    他院で検査や手術を受けている場合には、主治医に検体や検査結果の提供をお願いする場合がありますので、ご了承ください。

遺伝カウンセリングについて
  • ご希望される場合には、がん遺伝子パネル検査前に遺伝カウンセリング外来を受診することができます。がんゲノム医療担当医にご相談ください。
  • 費用: 別途自費での初診料のお支払いが必要となります。

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受診②(再診、検査)

  • 受診① (初診)の2週間後をめどに、再度、診察にお越しいただきます。
  • ゲノム医療外来またはがんゲノム医療担当医が所属する科でがんゲノム医療担当医が、がん遺伝子パネル検査のために準備した患者さんの病理組織検体を用いた場合の、検査の可否について説明を行います。

    がん遺伝子パネル検査に適した病理組織検体が無い場合、新たに病理組織検体の採取が必要となる場合もあります。

  • 病理組織検体のほかに、血液が必要な場合もあります。採血は臨床検査部で行います。
  • 費用:再診料検査料をお支払いいただきます。

    患者さんが選択される検査や患者さんの保険によっても異なります。詳細は、「当院で行うがん遺伝子パネル検査」の項をご参照ください。

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検査について
  • ゲノム医療推進センター内で次世代シーケンサーを用いてがん遺伝子パネル検査を行います。

    パネル検査によっては検体を院外の検査会社に送って解析を行う場合があります。

  • がん遺伝子パネル検査を行うために、検体から遺伝子の抽出を行います。得られた遺伝子の状態を確認するために品質検査を行います。
  • 品質検査は2段階で行われます。2段階両方の品質検査の条件を満たさなかった場合には、遺伝子解析が行えないため、検査を中止せざるを得ない場合があります。
    2段階の品質検査
    1. 遺伝子の品質確認:得られた遺伝子の品質を確認します。
    2. ライブラリー作製:次世代シーケンサーで解析できる状態にするために、遺伝子に名札のような印を付けます。
    3. 2段階の品質検査の条件を満たさなかった場合、お支払いいただいた検査料の一部を返金いたします。

      詳細は、「当院で行うがん遺伝子パネル検査」の項の中から、患者さんが選択されるがん遺伝子パネル検査(自由診療または保険診療)の項をご参照ください。

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検討

  • 次世代シーケンサーでの遺伝子解析の結果をもとに、当センター内でエキスパートパネルが実施されます。
  • がん遺伝子パネル検査の結果、ある特定の遺伝子変化があった場合には、複数の専門家で構成される専門家会議(エキスパートパネル)で検討され、患者さんに推奨できる治療方法が検討されます。
  • がんゲノム医療担当医は、この結果を参考にして患者さんにとって最適な治療方法を検討します。

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受診③(結果報告)

  • 受診② (検査)の4~6週間後または8週間後をめどに、再度、診察にお越しいただきます。

    検査に要する期間は、選択する「がん遺伝子パネル検査」の種類によって異なります。
    詳細は、ゲノム医療担当医がご説明いたします。

  • ゲノム医療外来またはがんゲノム医療担当医が所属する科でがんゲノム医療担当医は、患者さんに遺伝子解析結果を説明して、最適な治療法について話し合い、治療方法を決定します。
  • 費用:再診料をお支払いいただきます。
  • 遺伝子解析の結果、二次的所見が見られた場合には、患者さんの開示の希望があった場合に限り、臨床遺伝専門医や認定遺伝カウンセラーと連携を取って患者さんに十分な説明を行います。

    この場合には、遺伝カウンセリング外来の予約受診が必要となりますので、がんゲノム医療担当医から、ご案内をいたします。別途自費での初診料のお支払いが必要となります。

  • 他院からご紹介いただいた場合は、紹介医へ結果を報告して、紹介元の医療機関で治療を受けることも可能です。がんゲノム医療担当医にご相談ください。
  • 追加解析を希望される場合には、がんゲノム医療担当医にご相談ください。ただし、この場合には、別途追加の解析料金のお支払いが必要となります。

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受診②と③の予約の変更・キャンセルの連絡先

連絡先 ゲノム医療推進センター
電話 044-977-8111(病院代表)
受付時間 月曜~金曜日 9時~17時

がん遺伝子パネル検査とは

目的と意義

これまでのがん遺伝子検査
  • 医師が必要と判断した場合に、1回の検査につき一つまたはいくつかの遺伝子の検査を行って、診断や治療が行われています。
  • この方法では、1回目の検査で目的とする遺伝子変化が認められなかった場合には、追加で検査を行う必要があったため検査に時間を要し、ごく一部の遺伝子変化しか調べることができませんでした。
がん遺伝子パネル検査
  • これに対して「がん遺伝子パネル検査」では、一度の検査で多くのがんに関連する遺伝子を調べることができます。(これを「がんゲノムプロファイルの把握」と言います。)
  • 「がん遺伝子パネル検査」にはいくつか種類があり、検査によっても異なりますが、一度の検査で100種類以上の遺伝子について調べることができます。
  • 「がん遺伝子パネル検査」では、おもに「がん細胞の中の遺伝子変化」について、治療薬の効果に関連するもの、がんの悪性度に関連するもの、がん種などの診断に関連するものを調べることができます。
当院で検査できる「がん遺伝子パネル検査」

「自由診療(自費)検査」
PleSSision検査  2024年8月現在 取り扱い停止中
PleSSision-Exome検査

「保険診療検査」
OncoGuideTMNCCオンコパネル システム
FoundationOne® CDx がんゲノムプロファイル
FoundationOne® Liquid CDx がんゲノムプロファイル

自由診療(自費)検査 測定可能な遺伝子数
PleSSision検査 160遺伝子(2019年2月18日現在)
PleSSision-Exome検査 約2万遺伝子(2019年3月11日現在)
保険診療検査 測定可能な遺伝子数
OncoGuide TM
NCCオンコパネル システム
124遺伝子(2021年6月7日現在)
FoundationOne®
CDx がんゲノムプロファイル
324遺伝子(2018年12月27日現在)
FoundationOne®
Liquid CDx がんゲノムプロファイル

324遺伝子(2021年3月22日現在)

がん遺伝子パネル検査でご注意いただきたいこと(重要)

検査の限界について
  • 病理組織検体の質による影響

    病理組織検体から得られた腫瘍検体の量や質が適切でなければ、解析ができない場合があります。

    ☆検査前の腫瘍比率判定
    ☆検体から抽出された遺伝子の状態を確認するための2段階の品質検査
     ① 遺伝子の品質確認、② ライブラリー作製

    これらの3条件を満たさなかった場合には遺伝子解析が行えないため、検査を中止せざるを得ない場合があります。(この場合には、検査料の一部を返金いたします。)

    3条件を満たした場合でも、腫瘍検体の状態によっては解析が不成功となる場合治療に直接役立つ結果が得られない場合があります。

  • 解析の成功率
    腫瘍検体の量や質が適切であっても、解析の成功率は100%ではありません。解析がうまく行かなかった場合でも、支払金が返金されない場合があります。
  • 検査に要する期間について
    ゲノム医療外来を受診して検査を行い、患者さんに結果の説明をするまでには、約4~6週間または8週間かかります。

    検査に要する期間は、選択する「がん遺伝子パネル検査」の種類によって異なります。詳細は、ゲノム医療担当医がご説明いたします。

  • 検査に要する期間について
    ゲノム医療外来を受診して検査を行い、患者さんに結果の説明をするまでには、約4~6週間または8週間かかります。

    検査に要する期間は、選択する「がん遺伝子パネル検査」の種類によって異なります。詳細は、ゲノム医療担当医がご説明いたします。

  • 治療薬が見つかる確率について
    検査を行っても、患者さんの「がん」の診断や治療に有用な情報が何も得られない可能性があります。いくつかの報告がありますが、検査の結果、
    ☆治療に関連する遺伝子変化が見つかる確率は、約50%程度
    ☆特定の遺伝子変化が見つかって、実際に治療薬の投与が行われたのは全体の10~20%程度と言われています。
  • 治療薬について
    ・治療効果が期待できる薬剤の情報は提供できますが、その治療効果を保証するものではありません。 

    「他のがんや病気では保険診療で使えるけれど、患者さんのがんには使えない薬剤(胃がんには使えるけれど肺がんには使えないなど)」

    ・検査の解析結果、今、使用している治療薬が患者さんの「がん」や「体質」に合った薬剤であると判断される場合もあります。
    ・治療選択に役立つ可能性がある遺伝子変化や、候補薬剤の情報が得られても、その薬剤が未承認や適応外の場合、または治験などの臨床試験が行われていない場合があるため、実際にはその薬剤が使用できない場合があります。

解析結果について
  • 遺伝性腫瘍について
    解析は、「がん」細胞の特徴や性質を調べる目的で行いますが、遺伝性腫瘍の存在が疑われる場合があります (二次的所見(PDF) )。
  • 結果の解釈について
    遺伝子検査の解析結果の解釈は、解析を行った時点での薬剤情報・遺伝子情報や治療情報のデータベースに基づいた聖マリアンナ医科大学病院の判断となります。
    このため、同じ検査結果でも異なる医療機関や、後日、再解析した場合に、異なる解釈がされる可能性もあります。
  • 検査の性質
    解析に使用された病理組織の採取部位や時期によって、解析結果が異なる場合があることが知られています。
    このため、今後、別の病理組織検体を使って検査した場合、今回とは異なる解析結果が得られる場合もあります。
ゲノム医療外来について

がんの治療・診断に関するセカンドオピニオン外来とは異なります。
診断の内容や治療方針について専門医の意見や判断を希望される場合には、別途「セカンドオピニオン外来」にお申込みください。

自由診療(自費)検査「PleSSision検査」について ※2024年8月現在 取り扱い停止中

遺伝子検査システムPleSSision検査とは

慶應義塾大学病院 腫瘍センター ゲノム医療ユニット長の西原広史慶應義塾大学医学部特任教授が北海道大学病院で開発したクラーク検査に基づきながら、検査センターにて受託解析として実施するものであり、プレシジョン検査(PleSSision; Pathologists edited, Mitsubishi Space Software supervised clinical sequence system for personalized medicine)と名付けられた国内検査です。
PleSSision検査は、一度の検査で多くの遺伝子を調べることが可能な「がん遺伝子パネル検査」の一つであり、本検査では160遺伝子を調べることができます。
PleSSision検査は、患者さんの「がん細胞の遺伝子」だけでなく、血液から採取した「正常な細胞の遺伝子」も同時に検査します。これらを比較することで、「がんの遺伝子変化」と「生まれつきの遺伝子」を区別することができる「マッチドペア検査」の手法を導入した検査法です。このため、より正確に遺伝子変化を検出して、そのがんが遺伝性かどうかの判断をすることも可能な検査です。

PleSSision検査の対象となる患者さん
  • 病理組織学的検査によって悪性腫瘍(がん)と診断された患者さん
  • 現在、悪性腫瘍(がん)の治療が行われている患者さん

    がんに罹患しているかどうかを調べる(スクリーニングや検診)ために、この検査を受けることはできません。

    がんに罹患しているかどうかを調べる(スクリーニングや検診)ために、この検査を受けることはできません。

    また、この検査は自由診療(自費)検査のため、入院中の患者さんは混合診療となってしまうため、この検査を受けることはできません。
    (退院後に「ゲノム医療外来」を受診していただければ、検査できます。)

PleSSision検査でご注意いただきたいこと

治療薬について

  • 治療効果が期待できる国内で承認済みの薬剤の情報が得られる可能性があります。ただし、実際にはその治療薬が入手できない、あるいは投薬できない場合があります。
  • 治療効果が期待できる国内で臨床試験(治験等)中の治療薬の情報が得られる可能性があります。ただし、患者さんの状態や合併症によって、その治験を受けられない場合があります。
  • 治療効果が期待できる国内未承認、海外で承認済みあるいは臨床試験(治験等)中の治療薬の情報が得られる可能性があります。ただし、一般的にそのような薬剤は入手が困難な場合が多く、治療に結び付かない場合が少なくありません。
PleSSision検査の費用について
  • PleSSision検査は、保険診療の対象外の自由診療(自費)検査です。
  • 患者さんご自身に、検査費用の全額をご負担いただきます。(約60万円(税込み))
    PleSSision検査の費用

    (2021年4月1日現在 聖マリアンナ医科大学病院)

  • 品質検査は2段階で行われます。2段階両方の品質検査の条件を満たさなかった場合には、遺伝子解析が行えないため、検査を中止せざるを得ない場合があります。
    2段階の品質検査
    1. 遺伝子の品質確認
      得られた遺伝子の品質を確認します。
    2. ライブラリー作製
      次世代シーケンサーで解析できる状態にするために、遺伝子に名札のような印を付けます。
  • 2段階の品質検査の条件を満たさなかった場合、お支払いいただいた検査料の一部を返金いたします。

自由診療(自費)検査「PleSSision-Exome検査」について

遺伝子検査システムPleSSision-Exome検査とは

PleSSision-Exome検査は、慶應義塾大学病院 腫瘍センター ゲノム医療ユニット長の西原広史先生と三菱スペース・ソフトウエア社が中心となって共同開発され、2019年 3月に受託型臨床検査として導入されました。
PleSSision-Exome検査は、一度の検査で多くの遺伝子を調べることが可能な「がん遺伝子パネル検査」の一つであり、がん組織を対象にしてヒトのほぼすべての遺伝子に該当する約2万遺伝子(19,296遺伝子)の全エクソン※1 を調べることができます。
この検査もPleSSision検査と同様に、患者さんの「がん細胞の遺伝子」だけでなく、血液から採取した「正常な細胞の遺伝子」も同時に検査します。
この検査は、160遺伝子を調べることができるPleSSision検査に比べて、臨床的に意義 (重要な価値) のある遺伝子変化の検出は1症例あたり2個程度の増加に留まるとされています。その一方で、免疫チェックポイント阻害薬※2の有効性に関連するとされている遺伝子コピー数変異(CNV:copy number variation)および遺伝子変異量(TMB:Tumor Mutational Burden)については、より精度高く検出することができます。

※1:エクソン
遺伝子の中でアミノ酸をコードしている領域 のこと

※2:免疫チェックポイント阻害薬
私たちの体は免疫により異物を体から排除していますが、免疫が強くなりすぎると自己免疫疾患やアレルギーのような病気になってしまいます。このため、私たちの体は免疫反応を抑制する仕組みも備えています。近年、がん細胞はこの免疫の働きにブレーキ(免疫チェックポイント:免疫を抑制)をかけて、免疫細胞の攻撃を阻止していることが分かってきています。この、がん細胞によるブレーキがかかるのを防ぐことで、免疫細胞の働きを活発にしてがん細胞を攻撃することを目的とした治療法で用いられるのが免疫チェックポイント阻害薬です。

PleSSision-Exome検査の対象となる患者さん
  • 病理組織学的検査によって悪性腫瘍(がん)と診断された患者さん
  • 現在、悪性腫瘍(がん)の治療が行われている患者さん

    がんに罹患しているかどうかを調べる(スクリーニングや検診)ために、この検査を受けることはできません。

    また、この検査は自由診療(自費)検査のため、入院中の患者さんは混合診療となってしまうため、この検査を受けることはできません。(退院後に「ゲノム医療外来」を受診していただければ、検査できます。)

PleSSision-Exome検査の対象となる患者さん

治療薬について

  • 治療効果が期待できる国内で承認済みの薬剤の情報が得られる可能性があります。ただし、実際にはその治療薬が入手できない、あるいは投薬できない場合があります。
  • 治療効果が期待できる国内で臨床試験 (治験等) 中の治療薬の情報が得られる可能性があります。ただし、患者さんの状態や合併症によって、その治験を受けられない場合があります。
  • 治療効果が期待できる国内未承認、海外で承認済みあるいは臨床試験(治験等)中の治療薬の情報が得られる可能性があります。ただし、一般的にそのような薬剤は入手が困難な場合が多く、治療に結び付かない場合が少なくありません。
  • 治療選択に役立つ可能性がある遺伝子変化や、候補薬剤の情報が得られても、その薬剤が未承認や適応外の場合、または治験などの臨床試験が行われていない場合があるため、実際にはその薬剤が使用できない場合があります。
PleSSision検査の費用について
  • PleSSision-Exome検査は、保険診療の対象外の自由診療(自費)検査です。
  • 患者さんご自身に、検査費用の全額をご負担いただきます。(約103万円(税込み))
    PleSSision検査の費用について

    (2021年4月1日現在 聖マリアンナ医科大学病院)

  • 品質検査は2段階で行われます。2段階両方の品質検査の条件を満たさなかった場合には、遺伝子解析が行えないため、検査を中止せざるを得ない場合があります。
    2段階の品質検査
    1. 遺伝子の品質確認
      得られた遺伝子の品質を確認します。
    2. ライブラリー作製
      次世代シーケンサーで解析できる状態にするために、遺伝子に名札のような印を付けます。
  • 2段階の品質検査の条件を満たさなかった場合、お支払いいただいた検査料の一部を返金いたします。

再受診者解析料金
患者さんがまず、PleSSision検査を希望されて検査を行うと、次世代シーケンサーでの遺伝子解析の結果をもとに、当センター内でがんゲノム医療中核拠点病院と専門家会議(エキスパートパネル)が実施されます。このエキスパートパネルが実施された日から1年以内に追加検査としてPleSSision-Exome検査をご希望された場合に、追加の解析料金として 「再受診者解析料金」をお支払いいただきます。

保険診療検査「FoundationOne ® CDx がんゲノムプロファイル /
FoundationOne ® Liquid CDx がんゲノムプロファイル」について

FoundationOne ® CDx がんゲノムプロファイルとは

米国のFoundation Medicine, Inc.(FMI) が開発したがん関連遺伝子変異などを包括的に検出する遺伝子変異解析プログラムです。
FoundationOne® CDx がんゲノムプロファイルは、一度の検査で多くの遺伝子を調べることが可能な「がん遺伝子パネル検査」の一つであり、本検査では324遺伝子を調べる ことができます。
FoundationOne® CDx がんゲノムプロファイルは、患者さんの「がん細胞の遺伝子」を検査します。また、本検査では免疫チェックポイント阻害薬※1の有効性に関連するとされているマイクロサテライト不安定性(MSI Microsatellite Instability)の判定および遺伝子変異量(TMB Tumor Mutational Burden)の算出が可能であるため、治療方針を決定する際に役立つ場合があります。

※1:免疫チェックポイント阻害薬
私たちの体は免疫により異物を体から排除していますが、免疫が強くなりすぎると自己免疫疾患やアレルギーのような病気になってしまいます。このため、私たちの体は免疫反応を抑制する仕組みも備えています。近年、がん細胞はこの免疫の働きにブレーキ免疫チェックポイント:免疫を抑制をかけて、免疫細胞の攻撃を阻止していることが分かってきています。この、がん細胞によるブレーキがかかるのを防ぐことで、免疫細胞の働きを活発にしてがん細胞を攻撃することを目的とした治療法で用いられるのが免疫チェックポイント阻害薬です。

FoundationOne ® Liquid CDx がんゲノムプロファイルとは

米国のFoundation Medicine, Inc.(FMI) が開発したがん関連遺伝子変異などを包括的に検出する遺伝子変異解析プログラムです。
FoundationOne® Liquid CDx がんゲノムプロファイルは、一度の検査で多くの遺伝子を調べることが可能な 「がん遺伝子パネル検査」の一つ であり、本検査では 324 遺伝子を調べる ことができます。
FoundationOne® Liquid CDx がんゲノムプロファイルは、患者さんの「血液中に流れ出てきたがん細胞由来の遺伝子 」を検査します。
患者さんの病状や病態、悪性腫瘍がん ) の種類によっては、検査結果が陰性となってしまう場合があることや、治療のタイミングによっては血液を用いた検査が有用であることも分かってきています。
本検査では組織を用いて行う「FoundationOne® CDx がんゲノムプロファイル」で検出可能な遺伝子のコピー数変化やマイクロサテライト不安定性(MSI Microsatellite Instability)の判定および遺伝子変異量(TMB Tumor Mutational Burden)の算出については「参考値」にとどまります。

「FoundationOne ® CDx がんゲノムプロファイル 」で
検査の対象となる患者さん
  • 標準治療※1が定まっていない固形がん患者さん(希少がん※2・原発不明がん※3の患者さん)、または
  • 局所進行または転移が認められて標準治療が終了または終了が見込まれる患者さん
  • 関連学会の化学療法に関するガイドラインに基づき、 全身状態※4および臓器機能などから、本検査施行後に化学療法の適応になる可能性が高いと主治医が判断した患者さん

★がんに罹患しているかどうかを調べる スクリーニングや検診 ために、この検査を受けることはできません。

※1:標準治療
科学的な根拠に基づいて、現在できる最良の治療であることが証明されている治療法のこと。 薬物療法抗がん剤治療、放射線治療、手術などがある 。

※2:希少がん
「新規に診断される症例の数が10万人あたり年間6例未満のがん」と定義される。
患者数が少なく「まれ」ながんのこと。
【引用・参考 】 国立がん研究センター 希少がんセンターHP
https://www.ncc.go.jp/jp/rcc/about/index.html

※3:原発不明がん
がんが最初に発生した臓器がはっきりせず、転移病巣だけが大きくなったがんのこと。
【引用・参考 】 国立がん研究センター 希少がんセンターHP
https://www.ncc.go.jp/jp/rcc/about/primary_unknow_malignancies/index.html

※4:全身状態
全身状態の指標の一つであるPS Performance Statusが用いられる。
PS0またはPS1の患者さんがこの場合の条件に該当する。
PS0 :まったく問題なく活動できる。発症前と同じ日常生活が制限なく行える。
PS1 :肉体的に激しい活動は制限されるが、歩行可能で、軽作業や座っての作業は行うことができる。

「FoundationOne ® Liquid CDx がんゲノムプロファイル」で検査の対象となる患者さん
  • 標準治療 ※1が定まっていない固形がん患者さん(希少がん※2・原発不明がん※3の患者さん)、または
  • 局所進行または転移が認められて標準治療が終了または終了が見込まれる患者さん
  • 関連学会の化学療法に関するガイドラインに基づき、全身状態※4および臓器機能などから、本検査施行後に化学療法の適応になる可能性が高いと主治医が判断した患者さん

上記に加えて、以下の状況にある患者さん

  • 医学的な理由により、腫瘍組織を検体としてがんゲノムプロファイリング検査を行うことが困難な場合。または、
  • 腫瘍組織を用いて行ったがんゲノムプロファイリング検査において、結果を得られなかった場合。

★がんに罹患しているかどうかを調べるスクリーニングや検診ために、この検査を受けることはできません。

※1:標準治療
科学的な根拠に基づいて、現在できる最良の治療であることが証明されている治療法のこと。薬物療法抗がん剤治療、放射線治療、手術などがある 。

※2:希少がん
「新規に診断される症例の数が10万人あたり年間6例未満のがん」と定義される。
患者数が少なく「まれ」ながんのこと。
【引用・参考】国立がん研究センター 希少がんセンターHP
https://www.ncc.go.jp/jp/rcc/about/index.html

※3:原発不明がん
がんが最初に発生した臓器がはっきりせず、転移病巣だけが大きくなったがんのこと。
【引用・参考】 国立がん研究センター 希少がんセンターHP
https://www.ncc.go.jp/jp/rcc/about/primary_unknow_malignancies/index.html

※4:全身状態
全身状態の指標の一つであるPS Performance Statusが用いられる。
PS0またはPS1の患者さんがこの場合の条件に該当する。
PS0 :まったく問題なく活動できる。発症前と同じ日常生活が制限なく行える。
PS1 :肉体的に激しい活動は制限されるが、歩行可能で、軽作業や座っての作業は行うことができる。

「FoundationOne ® CDx がんゲノムプロファイル /
FoundationOne ® Liquid CDx がんゲノムプロファイル」でご注意いただきたいことでご注意いただきたいこと

治療薬について

  • 治療効果が期待できる国内で承認済みの薬剤の情報が得られる可能性があります。
    ただし、実際にはその治療薬が入手できない、あるいは投薬できない場合があります。
  • 治療効果が期待できる国内で臨床試験(治験等)中の治療薬の情報が得られる可能性があります。ただし、患者さんの状態や合併症によって、その治験を受けられない場合があります。
  • 治療効果が期待できる国内未承認、海外で承認済みあるいは臨床試験(治験等)中の治療薬の情報が得られる可能性があります。ただし、一般的にそのような薬剤は入手が困難な場合が多く、治療に結び付かない場合が少なくありません。
  • 治療選択に役立つ可能性がある遺伝子変化や、候補 薬剤の情報が得られても、その薬剤が未承認や適応外の場合、または治験などの臨床試験が行われていない場合があるため、実際にはその薬剤が使用できない場合があります。

「FoundationOne ® CDx がんゲノムプロファイル /
FoundationOne ® Liquid CDx がんゲノムプロファイル」の費用について

  • FoundationOne ® CDx がんゲノムプロファイル / FoundationOne ® Liquid CDx がんゲノムプロファイルは、保険診療対象の検査です。
  • 患者さんには、保険負担割合に準じた検査費用をご負担いただきます。(赤枠内)
    検査費用

    (2021年8月2日現在 聖マリアンナ医科大学病院)

お支払い

会計窓口または自動精算機でお支払いください。

クレジットカードによる外来医療費の支払いについて
当院では、外来での医療費のお支払いにクレジットカードがご利用いただけます。

利用可能カード

JCB、AMERICAN EXPRESS、VISA、MasterCard、UC、Diners Club、J-Debit

利用可能カード

利用にあたっての注意事項

  • 自動精算機のみで使用可能です。
  • クレジットカードでのお支払いには、暗証番号 (4ケタ) の入力が必要です。
  • カードによっては、ご利用できない場合があります。
  • お支払い方法は、「1回払い」のみ利用可能です。
  • カードの限度額をご確認のうえ、ご利用ください。

返金が生じる場合の注意事項

返金の際に、検査料の支払い領収書が必要となりますので、保管しておいてください。



よくあるご質問

がん遺伝子パネル検査を行うために必要な病理組織検体

がん遺伝子検査を行うために、手術または生検時のホルマリン固定パラフィン包梱[FFPE]から作成された未染の病理組織標本が必要となります。
これらの条件を満たす検体が望ましいとされています。
  •  検体採取時期が3年以内であること
  •  FFPEブロック作成時の固定液が、10%中性緩衝ホルマリンであること
  •  腫瘍比率を測定し、20%以上であること
  •  組織の大きさが16㎟以上であること(組織が小さい場合は、追加で検体の抽出をお願いする場合があります。)

お問い合わせ先

ご不明な点がございましたら、下記でもご相談を承ります。

連絡先 ゲノム医療推進センター
電話 044-977-8111(代表)
受付時間 月曜~金曜日 9時~17時(ただし、休診日は除く)


パネル検査以外の通常診療のお申込みはこちらから

ゲノム医療外来の予約枠と担当医 ※各1時間枠です

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