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内視鏡センター

内視鏡センター

ご挨拶

2023年の新病院棟完成にともない、当内視鏡センターも大幅な拡張と最新機器の導入を行い、診療体制を一新しました。検査室の増設や動線の最適化、情報管理のデジタル化など、より多くの患者さんに快適かつ高精度な内視鏡診療をご提供できる環境が整いました。

当センターは、川崎市北部地域の基幹内視鏡センターとして、消化器・呼吸器領域にわたる幅広い内視鏡検査・治療を行っています。胃や大腸の内視鏡検査に加え、胆道や膵臓の病気に対する検査・治療としての内視鏡(ERCP)、肺がんの早期発見に有用な気管支鏡検査まで対応しています。

2024年度の検査・治療件数は以下のとおりです:

  • 上部消化管内視鏡:7,752
  • 下部消化管内視鏡:5,891
  • 胆道・膵臓の内視鏡治療(ERCP):897
  • 気管支鏡検査:509
    • 内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD):271件(咽頭・食道・胃・十二指腸・大腸)
  • 小腸検査(カプセル/バルーン):39件/27
  • 胆膵ステント留置術:311
  • 経鼻胆道ドレナージ(ENBD):38
  • 胆道採石術:154
  • 乳頭切開術:171
  • 大腸ポリープ・粘膜切除術:548
  • 光線力学的療法(PDT):6件

中でも、咽頭・十二指腸といった高難度部位のESDは、耳鼻咽喉科や外科との連携体制のもと、安全性と根治性の両立を図りながら実施しています。また、腹腔鏡と内視鏡を組み合わせた低侵襲治療(LECS)も消化器外科と連携し、最適な治療方針を構築しています。

胆膵領域では、以下のような高度で専門的な内視鏡治療にも積極的に取り組んでいます:

  • EUSガイド下の経消化管的胆道・膵管・膵嚢胞ドレナージ
  • 膵炎後膵壊死に対する内視鏡的ネクロセクトミー
  • 術後再建腸管に対するバルーン内視鏡を用いたERCP
  • 急性胆嚢炎に対する内視鏡的ドレナージ

こうした治療は、全国的にも限られた施設でしか対応できず、高度な専門技術と経験を要するものであり、当センターの強みのひとつとなっています。

患者さんの不安や負担を少しでも軽くするために、女性医師による診療体制や、車いす対応の更衣室、検査前後の丁寧な説明にも力を入れております。「正確・安全・快適な内視鏡医療」の実現を目指し、日々研鑽を重ねています。

また、当センターは日本消化器内視鏡学会「指導施設」に指定されており、Japan Endoscopy DatabaseJED)事業や全国規模の多施設研究にも参画しています。国内外からの見学者も積極的に受け入れ、教育・研究・臨床の三位一体で医療の質向上に努めています。

今後も地域の医療機関や各診療科との連携を深めながら、安全で信頼される内視鏡医療を提供してまいります。どんな小さな不安でも、どうぞお気軽にご相談ください。

                         


センター長

前畑 忠輝(教授)

業務の案内

上部消化管内視鏡

  • 上部消化管内視鏡検査(観察・生検・細菌培養 など)
  • 超音波内視鏡検査(EUS)
  • 内視鏡的粘膜切除術(EMR)
  • 内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)
  • 内視鏡的ポリープ切除術(ポリペクトミー)
  • 上部消化管狭窄に対するバルーン拡張術(EBD)
  • 食道静脈瘤結紮術(EVL)
  • 食道静脈瘤硬化療法(EIS)
  • 内視鏡的止血術
  • 上部消化管異物除去術
  • 内視鏡的胃瘻造設術(PEG)
  • 食道ステント留置術
  • 光線力学的療法(PDT)
  • ダブルバルーン小腸内視鏡検査(DBE)
  • カプセル内視鏡検査
受付方法
  • 各診療科より依頼を受け付けております。
  • 他施設からの内視鏡検査依頼は、メディカルサポートセンター(MSC)を通じて受け付けています。
  • 通常検査は外来での日帰り検査となります。
  • 治療を伴う検査(ESDや止血術など)は入院が必要となる場合がありますので、各診療担当医とご相談ください。

担当科

消化器内科、消化器・一般外科

下部消化管内視鏡

  • 下部消化管内視鏡検査
  • 超音波内視鏡検査(EUS)
  • 内視鏡的大腸ポリープ切除術(ポリペクトミー)
  • 内視鏡的大腸粘膜切除術(EMR)
  • 大腸粘膜下層剥離術(ESD)
  • 内視鏡的大腸異物除去術
  • 大腸狭窄バルーン拡張術(EBD)
  • 大腸出血に対する内視鏡的止血術
  • 大腸ステント留置術(SEMS)
受付方法
  • 各診療科より依頼を受け付けております。
  • 他施設からの検査依頼は、メディカルサポートセンター(MSC)を通じて受け付けています。
  • 通常検査は外来での日帰り検査となります。
  • 大きなポリープ切除やESDなどの治療は入院が必要となるため、各診療担当医とご相談ください。

担当科

消化器内科、消化器・一般外科

ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)

  • 通常検査
  • ENBD(内視鏡的経鼻胆管ドレナージ)
  • EPBD(内視鏡的乳頭バルーン拡張術)
  • EST(内視鏡的乳頭切開術)
  • EML(内視鏡的機械的結石破砕術)
  • IDUS(管腔内超音波内視鏡検査)
  • 胆管鏡(直接胆道鏡検査)
受付方法
  • 原則として入院での検査・治療となります。
  • 検査は内視鏡センター透視室にて実施いたします。
  • 実施の可否や日程については、各診療科担当医とご相談ください。

担当科

消化器内科

気管支鏡

  • 通常観察検査(生検・細胞診・BAL・細菌培養 など)
  • TBLB(経気管支的肺生検)
  • 気管支腔内超音波検査(EBUS)
  • 超音波ガイド下針生検(EBUS-TBNA など)
  • 蛍光気管支鏡検査
  • 光線力学的療法(PDT)
  • 気管支ファイバーによる自己拡張型ステント留置(SEMS)
  • 気道内レーザー治療
受付方法
  • 検査や治療内容によっては、入院が必要となる場合があります。
  • 検査・処置は内視鏡センター透視室または手術室で行います。
  • 詳細は、各診療科担当医にご相談ください。

担当科

呼吸器内科、呼吸器外科

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