聖マリアンナ医科大学は2021年で創立50周年を迎えます。この節目の年に、我々、整形外科も地域から「選ばれる整形外科」でありたいと考え、関節疾患でお困りの患者様のお役に立てるように、新たに「聖マリアンナ医科大学病院 人工関節センター」を2021年4月に開設いたしました。当センターでは、すべての下肢関節(股関節、膝関節、足関節)の各エキスパートが治療を担当し、患者さんのニーズにあった「安全で正確な最高水準の医療」を迅速に提供することを使命としています。
当センターではリウマチ・膠原病・アレルギー内科とリハビリ科と協業しており、センター内で共通のフォーマットを使用することで大学病院の利点を活用して、万全に全身管理を的確に行うことができます。またリハビリにも、全国に先駆けスマートフォン アプリを活用した、患者と病院間の双方向性の情報交換が可能な「新しいリハビリ診療ツール」の導入を予定しています(図1)。患者さん個人に特化したきめ細かいリハビリが可能となりますので患者さんの満足度が飛躍的に向上すると思われます。
そして、当センターを象徴する一番の特徴は、本邦でもかなり希少で実に関東では初上陸となる手術支援ロボット「ROSA®(Zimmer Biomet社)」(図2)を導入したことであります。
手術支援ロボットとはコンピュータ内に設定した理想的なプランニングを、手術時に患者さんの骨の位置データを登録して、ロボットアームを使って、確実に実行させる新技術です。結果として、低侵襲でより正確な手術が可能になり、リハビリの進捗も従来法より良いという報告もあります。
「ROSA®」はすでにセンター開設と同時に人工膝関節置換術で使用しており、良好な手術成績を出しています。2021年下半期には人工股関節置換術でも使用可能となります。さらに、肩関節や足関節手術にも対応できるよう順次導入を予定しています。
人工関節に御興味がある患者さんがいらしたら、どうぞ当人工関節センターまでご紹介ください。月曜日と木曜日にセンター専門外来を設けております。人工関節手術を通じて、患者さんの未来絵図を一緒に作るお手伝いができますのを、最先端の手術支援ロボットと充実した治療環境とを整えて、心よりお待ち申し上げております。
図1
図2
センター長
仁木 久照(主任教授)
外来において上記業務を遂行して患者評価を行い、適切な治療方法を患者さんと一緒に計画して遂行します。その際、保存加療に抵抗性がある、もしくは手術加療を希望する場合に、初めて手術について検討を開始して最良の手術方法を選択します。手術に際してはセンター内で共通のフォーマットを活用して適切な全身評価を行い、無事に手術ができるか評価をします。
さらに人工関節手術後は、レントゲンなどの各種画像評価を診察と併用して、術後経過の評価をおこないます。人工関節は、その周囲の骨質が特に大事ですので得に骨密度評価については細心の注意をもって評価いたします。
術後リハビリは多くの場合入院中に完了しますが、必要に応じて、外来通院をしながら継続してリハビリを行う環境を提供します。その際にはリハビリ専用のスマートフォンアプリは大変心強いツールとなるでしょう。
月曜日と木曜日の人工関節外来。もしくは既存の足関節、膝関節、股関節外来への紹介受診が基本的な受診方法ですが、ご予定と合わない場合でも、可能な限り柔軟に対応いたします。
整形外来の診療日、診療時間に準ずる。
整形外科、内科(特にリウマチ内科)、リハビリテーション科
Mymobility® (人工関節周術期専用のリハビリ診療ツール)
「ROSA®」は人工関節手術を安全に行うためのロボットで、最新のテクノロジーです。原理を説明しますと、ロボットのコンピュータ内に患者さんのデータを入力して、それを連動したロボットアームを使って、確実に実行させる技術です。手術はあくまで整形外科医が行いますが、いわゆるロボットの制御下で手術操作を行いますので安全で正確な手術を行えます。結果として、低侵襲でより正確な手術が可能となります。
手術支援ロボット使用の人工関節手術は本邦では2019年に保険適応となりましたが、高価な機械で稼働台数は極めて少ないのが現状です。実際、当院手術支援ロボット「ROSA」は関東では当院が初導入となります。
毎週、月曜日と木曜日に人工関節外来を設けております。同外来ではセンター所属医師による診察を直接受けていただくことができます。人工関節ロボットに御興味があってお話を聞いてみたいだけでも結構ですので、お気軽にご来院ください。お待ちしております。
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認知症(老年精神疾患)治療研究センター