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疾患・症状のご紹介

疾患概要

虚血性心疾患とは?

心臓を栄養する血管は、冠動脈と呼ばれ、左冠動脈と右冠動脈に分かれます。

左冠動脈
右冠動脈

上記は、「カテーテル」という細い管を、手首や脚の付け根の血管から冠動脈まで挿入し、造影剤を注入して冠動脈の血流の状態をみたものです。冠動脈が何らかの原因で狭窄・閉塞してしまうと、酸素需要に見合った血液を心筋に送ることができなくなり、心筋が虚血に陥ります。このような病態を虚血性心疾患(冠動脈疾患)といいます。
虚血性心疾患は大きく、狭心症(慢性冠動脈疾患)と急性冠症候群(急性心筋梗塞、不安定狭心症)に分けられます。日本人の死亡原因の第2位を占める心臓病ですが、その約半数が、虚血性心疾患(急性心筋梗塞や狭心症)などが原因と言われています。

急性心筋梗塞とは?

治療法が進歩しているにもかかわらず、急性心筋梗塞では、約30%の人が死亡しており、その多くは発症後短時間の死亡で、命にかかわる病気の1つといえます。

急性心筋梗塞のサイン
  • 胸の締め付けられる痛みが続く
  • 症状が30分以上も続く
  • 安静もしくは薬(ニトログリセリン)の使用で発作が改善しない
  • 冷汗がひどく、吐き気もあり、意識が遠のく

上記は急性心筋梗塞の可能性があります。救急車を呼びましょう。

来院したら

心電図、心エコー検査、採血検査などを施行し、速やかにカテーテル検査(冠動脈造影検査)を施行します。
急性心筋梗塞を否定することはできず、心電図、心臓超音波検査などで急性心筋梗塞が疑われる場合は直接、冠動脈を観察するカテーテル検査(冠動脈造影検査)を行います。急性心筋梗塞はできるだけ早く診断し、治療を行うことが重要です。

狭心症とは?

狭心症のサイン
  • 胸が締めつけられる痛み
  • 冷や汗が突然出る
  • 数分~15分くらい発作が続く
  • 安静または薬(ニトログリセリン)の使用で発作が改善する
狭心症を疑ったら

医療機関ですぐに相談しましょう。

狭心症の嫌なサイン

医療機関ですぐに相談しましょう。

  • 発作が運動時だけでなく、安静時にも起こるようになった
  • 発作の頻度が高くなり、発作が継続する時間が長くなった
  • 発作を抑える薬が効きにくくなった

などの変化があれば、狭心症が悪化している可能性があります。心筋梗塞を起こした人の半数以上が、発症前の1週間以内に、「運動時に苦しかった」などの前兆を感じています。心筋梗塞(急性心筋梗塞)に移行する危険性があるので、医療機関を受診しましょう。

来院したら

「問診」で症状を詳しく聞きます。さらに「心電図」で心臓の電気的な活動の状態を調べたり、「心エコー」で心臓の動きを見たり、「血液検査」で心筋の壊死の有無を調べます。詳細に確認するために、「心臓CT(コンピューター断層撮影)」や「心臓カテーテル検査」によって冠動脈を撮影したり、病状によっては「心筋シンチグラフィー検査」などを行うこともあります。

治療

心筋梗塞での「カテーテル治療」

できるだけ早い対処が必要となります。再び血液が流れるようにするには、検査後ただちに「再灌流療法(さいかんりゅうりょうほう)」を行う必要があります。

カテーテル治療

当院での体制

急性心筋梗塞は、発症してから受診、治療までの時間短縮が非常に大切です。当院は救命救急と連動し、24時間体制のシステムを構築しております。

当院での狭心症治療

狭心症の治療は、薬物治療、心臓カテーテル治療、冠動脈バイパス手術(を適切に組み合わせて行われます。心臓カテーテル治療は、手首にある橈骨(とうこつ)動脈や足の付け根にある大腿動脈を局所麻酔し、そこから直径2ミリ程度のカテーテルを挿入して血管の中から冠動脈の狭窄を治療します。中には、石のように硬くなっている場合もあり、ロータブレーターやダイアモンドバックという器具で削り取ったりすることも当院では可能です。また、1mm単位で、金属ステントを留置することを可能とする、私たち専門医とロボットが協力しあうロボット支援カテーテル治療も当院では可能です。

狭心症治療

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