診療科・部門等一覧
代謝・内分泌内科
診療科所在地
■病棟 病院別館7階北
■外来 病院本館2階内科東
ご挨拶
代謝・内分泌内科では、糖尿病・脂質異常症・肥満症・骨代謝疾患などの代謝・栄養疾患、下垂体・甲状腺・副甲状腺・副腎・性腺などの内分泌疾患の診断および治療を行っています。
糖尿病センターでは、医師、看護師、薬剤師、栄養士、運動療法指導士による多職種のチーム医療体制により、2週間の糖尿病教育入院、5日間で合併症を評価する糖尿病合併症ドック入院、さらには妊娠糖尿病・糖尿病合併妊娠入院も行っています。他科と連携し各種の機器を使用して糖尿病合併症の評価を行い、病状に合わせた最新の治療を提供しています。とくに持続皮下インスリン注入療法(C S I I )およびセンサー付きポンプ療法(SAP)の導入では、最新のディバイスを用いた先進治療を行っています。外来では1型糖尿病や内因性インスリン分泌能が著しく低下した2型糖尿病、膵疾患合併症例などでは、強化インスリン療法、CSII・SAP療法など患者の状況に合わせた最適の加療を行うと共に、他診療科で外科的治療や化学療法、ステロイド治療などを行う患者にも、診療科連携にて病態に合わせた最適な糖尿病治療を行っています。強化インスリン療法中の患者、血糖変動が大きい患者、生活が不規則で血糖が不安定な患者、スポーツや肉体作業など活動量が多く血糖が動揺しやすい患者、低血糖対策の必要度が高い患者には、間歇スキャン式持続グルコースモニタリングシステムを導入し、外来で指導を行っています。糖尿病性腎症2期以上の患者さんを対象に透析予防外来での医師・看護師・管理栄養士による指導、フットケア外来での指導・処置も行っています。また、積極的に病診連携を推進しており、普段の糖尿病加療は地域の診療所で行っていただき、コントロール悪化時や合併症出現時などに当院でサポートさせていただく態勢をとっています。
肥満症に関しては二次性(内分泌性)肥満の早期発見、関連合併症の検索、食事運動療法による減量指導を行っています。肥満手術が検討される症例に関しては東横病院をはじめとする認定施設への紹介を行っています。
内分泌疾患については経験豊富な専門医による身体診察、ホルモン負荷試験、画像検査、副腎静脈・副甲状腺静脈・海綿静脈洞サンプリング等を実施して的確な診断と専門的な治療を行います。特に副腎腫瘍を中心とする二次性高血圧の鑑別・診断・治療に精力的に取り組んでおり、本邦のガイドラインの作成などに携わっています。副腎癌や悪性褐色細胞腫などの難治性副腎疾患の豊富な加療経験も有しています。また、甲状腺中毒症(バセドウ病など)や甲状腺機能低下症、甲状腺腫瘍などの甲状腺疾患、下垂体腫瘍(先端巨大症、プロラクチノーマ、クッシング病など)や下垂体機能低下症、性腺疾患、多発性内分泌腫瘍症(MEN)、フォン・ヒッペル・リンドウ病(VHL)などの稀少疾患についても豊富な診療経験を持った専門医を有しています。そして最適な治療法決定のため乳腺・内分泌外科、腎泌尿器外科、耳鼻咽喉科、脳神経外科、放射線科などとの連携し、集学的な診断・治療を行っています。さらに甲状腺腫瘍に対して、穿刺吸引細胞診を実施し、手術が必要な場合は甲状腺外科外来にシームレスに移行いたします。また、当院小児科や他院小児科から進学・就職などを機に内分泌疾患・糖尿病患者の移行期医療にも取り組んでいます。糖尿病・内分泌疾患の緊急疾患に関しても積極的に受け入れ、急性期治療も行っています。昨年度の入院実績は糖尿病関連が370例以上、副腎疾患が60例以上、下垂体疾患は30例以上、甲状腺・副甲状腺・性腺疾患は14例です。
外来担当表
初診外来 | 再診外来 | 専門外来 | ||
---|---|---|---|---|
月 | 午前 |
曽根正勝 部長 |
曽根正勝 部長 |
[下垂体・甲状腺・副腎外来] [透析予防外来] |
午後 |
加納麻弓子 |
|||
火 | 午前 |
五十嵐佳那 |
横田健一 |
|
午後 |
川田剛裕(4) |
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水 | 午前 |
曽根正勝 部長 |
曽根正勝 部長 |
[下垂体・甲状腺・副腎外来] [透析予防外来] |
午後 |
松葉 怜 |
|||
木 | 午前 |
交替制 |
横田健一 |
[下垂体・甲状腺・副腎外来] |
午後 |
加藤浩之 |
[フットケア外来] |
||
金 | 午前 |
交替制 |
中川朋子 |
|
午後 |
川名部新 |
|||
土 | 午前 |
中川朋子(1) |
菱田吉明(1,3,5) |
|
午後 |
午後は原則再診のみ(予約制)
( )内の数字は第何週目かを示す
専門外来
名称 | 受付の仕方 | 受付時間 | 概要 |
---|---|---|---|
フットケア外来 |
初診患者は受付しておりません。 |
毎週木曜日 |
糖尿病性足病変の予防を目的に足の状態に応じた予防ケアやケア方法の指導を行っています。 |
透析予防外来 |
月・木に紹介状持参で来院可。 |
月・木 |
糖尿病性腎症をもつ患者さんを対象に、透析予防の観点から半年に1回医師の診察と同日に栄養士、専属看護師からの指導を行っています。 |
下垂体・甲状腺・副腎外来 |
月・水に紹介状持参で来院可。 |
月・水 |
下垂体疾患、甲状腺疾患、副腎疾患、性腺疾患などの内分泌疾患の専門的な診断 |
特殊検査・処置・入院・手術のご案内
名称 | 所要日数(時間) | 説明 |
---|---|---|
糖尿病教育入院 |
10-14日間 | 初めて糖尿病と診断された方、これまで糖尿病の治療を行っておられなかった方、すでに治療中でも血糖コントロールが十分ではない方が対象です。合併症の評価、食事や運動のアドバイス、薬物治療の検討・見直し、フットケアを総合的に行います。 |
糖尿病合併症ドック入院 |
5日間 | 血糖コントロールが安定しかかりつけ医で治療を継続している場合でも、短期間の入院で糖尿病の合併症(眼底、腎臓、神経、動脈硬化、足病変など)を総合的にチェックします。1年に1回の定期的な入院による評価をお勧めしています。 |
内分泌検査入院 |
3-14日間 | 内分泌疾患全般の診断や治療方針検討の目的で、各種負荷試験、各種サンプリングなどの検査を行います。 |
甲状腺緊急症・甲状腺眼症 |
7-21日間 | 甲状腺クリーゼ、甲状腺中毒性周期性四肢麻痺、粘液水腫性昏睡などの甲状腺疾患の緊急症では即日入院とし、全身管理を行います。また、甲状腺眼症に対するステロイドパルス療法も行っています。 |
免疫関連副作用(irAE)対応 |
7-14日間 | 免疫チェックポイント阻害薬は近年多くの悪性腫瘍の治療に用いられています。免疫チェックポイント阻害剤では、頻度は高くありませんが自己免疫関連副作用として(時に劇症化する)糖尿病や内分泌疾患(甲状腺機能異常や副腎不全)が発症することがあります。irAE対応のチームの一員として、副作用出現の徴候が見られた場合は速やかに対処し、原疾患の適切な治療が継続できるよう、診療を行っています。 |
取り扱っている主な対象疾患
糖尿病(1型糖尿病、2型糖尿病、その他の特定の機序・疾患による糖尿病、妊娠糖尿病)
脂質異常症(家族性含む)
骨代謝疾患(骨粗鬆症、骨軟化症、原発性副甲状腺機能亢進症など)
甲状腺中毒症(バセドウ病、破壊性甲状腺炎(亜急性甲状腺炎・無痛性甲状腺炎など)、機能性甲状腺結節)
甲状腺機能低下症(橋本病、薬剤性など)
副腎腫瘍(原発性アルドステロン症、クッシング症候群、褐色細胞腫、副腎癌など)
副腎不全(アジソン病など)
下垂体腫瘍(先端巨大症、プロラクチノーマ、クッシング病など)
視床下部・下垂体機能低下症(下垂体炎、続発性含む)
その他の内分泌代謝疾患(多発性内分泌腫瘍症(MEN)、フォン・ヒッペル・リンドウ病(VHL)など)
■主な検査・治療件数(2020年度実績)
手術名・検査名 | 件数 |
---|---|
下垂体疾患内分泌機能確認検査 | 28 |
副腎疾患内分泌機能確認検査 | 48 |
副腎静脈サンプリング | 15 |
インスリンポンプ療法新規導入 | 6 |
インスリンポンプ療法フォロー数 | 26 |
SAP療法フォロー数 | 16 |