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救命救急センター

最終確認日:2017/9/1
ご挨拶

センター長 平 泰彦(教授)

『救急医療は“医”の原点である』、が当センターのモットーです。そして”救急総合診療”を目指しています。
 1980年7月、厚生労働省、神奈川県そして川崎市からの要望に応え、県下初の救命救急センターとして開設され、1983年には大学病院としては初の熱傷センターを併設し、救命救急・熱傷センターとなり、以来地域の中核的な救命センターとして現在に至っています。川崎北部85万人医療圏で唯一の救命救急センターであり、二次急から三次急まで対応しています。
 ハードの面からは、救急外来処置室、緊急手術室、集中治療室(ICU;7床)、HCUを含む一般病室20床、熱傷ベッド3床、脳卒中ケアユニット(SCU;4床)の合計34床を擁しています。緊急検査室、CTスキャン、血管撮影室、緊急内視鏡設備をセンター内に備えています。救急医学講座の救急専任医師を中心に、看護師とコメディカルを含め100人以上のスタッフ、そして院内各科との強い連携・協力体制の下に24時間体制で救急患者さんを受け入れています。 ERにおける積極的な初療(プライマリーケア)とセンター内 ICU, HCUへ入院後には最先端の集中治療を実施し、ERから引き続いて重症集中治療を行うことが特徴です。ていることが特徴です。
 神奈川県全域、そして東京都を主体に9,000人を超える患者さんが当センターを受診しており、全国の救命センターの中でもトップクラスの診療実績をもっています。近年盛んに言われる、救急医療体制の充実・強化の一環としての病院前のメディカルコントロール (MC) 体制においては神奈川県下川崎地区における救命救急センターの拠点の一つとして位置づけられています。
 建学の精神であるキリスト教的人類愛に基づいた「生命の尊厳」、「奉仕の精神」を人間として、そして医師として体得すべく、卒前・卒後教育の実践の場としても重要な機能を果たしています。また、救急隊員や救急救命士教育を含めた病院前救護(プレホスピタルケア)の充実に貢献しています。


業務の案内

業務名称

救急医療全般 併設する夜間急患センター(1,2次急)と併せた統合ER
救急外来処置室(ER)における初期診療(プライマリーケア)

業務内容

あらゆる分野における、急性疾患、重篤な疾患患者を受け入れて治療にあたる救急総合診療を目指しています。広範な救急患者その多くの患者さんの初期診療を担う。
内因性疾病;呼吸器系疾患;特に急性呼吸不全や慢性呼吸不全増悪例。消化器系疾患;吐血、下血そして消化管穿孔など。心血管系疾患;急性心筋梗塞を代表とする心不全症例。糖尿病の急性増悪など。脳神経、血管系疾患;いわゆる脳卒中といわれる脳内出血や脳梗塞。疾病による心肺機能停止症例。
救命救急センターに来院する患者さんの特徴は複数分野にまたがる病態をもつことであり、これらの患者さんの初療に際して救急医は広い分野にわたる知識と経験を要求されます。次いで各科の専門医との共同で診断・治療にあたります。
外因性疾患;外傷(全身あらゆる部位の外傷)、溺水、熱傷など。
外傷は外傷学として一分野を確立される程に特殊性を持ち、治療に際して独自性が必要とされます。とりわけ救命救急センターでは全身複数箇所に外傷を負う多発外傷症例が多く、主たるテーマです。これに対して、トラウマコード体制をとり、院内外科系各科が救急医の要請に応じて、5分以内にERへ参集して、救急医とともに外傷患者に対応します。熱傷センターに特殊ベッド3床を有し広範囲熱傷に対する集中治療を実施しています。

受付方法

原則として初期医療機関や二次医療機関からの紹介です。または救急隊や救急指令センターからの搬送依頼に応じています。

受付時間

24時間体制

担当科

救急医学の救命専任医が統括します。整形外科の専従医が常勤しています。院内各科との協力体制で診療を行っています。

施設・機器の紹介

外来処置室(ER)、緊急検査室、画像診断設備(単純エックス線検査室、CT検査室、血管造撮影室)。緊急手術室(外来ERに隣接)。


業務名称

集中治療室 (ICU)、高度治療室 (HCU)における集中治療と総合診療
熱傷センターにおける集中治療

業務内容

救命救急センターの入院治療対象となるのは次のような緊急かつ重症病態です。
1)意識障害または昏睡 
2)急性呼吸不全または慢性呼吸不全の急性増悪 
3)急性心筋梗塞を含む急性心不全 
4)急性薬物中毒 
5)ショック あらゆるタイプのショック
6)肝不全、腎不全、重症糖尿病など 
7)広範囲熱傷 
8)大手術を必要とする状態 
9)救急蘇生後状態 
10)その他外傷、破傷風などで重篤な状態および重症感染症。
救命救急センターの外来処置室(ER)での初療の後、入院・治療が必要な患者さんの重症度と緊急度に応じて、集中治療室(ICU)、高度治療室(HCU)、一般病棟そしてハートセンター、腎センター、糖尿病センターへと入院病棟が選別(トリアージ)されます。
とりわけ最重症患者が入院するICUにおいては、最先端の医療器具・機器を駆使し、また医学的・科学的な根拠・証拠(evidence based medicine ;EBM)に基づいた集中的な治療を実施しています。
院内で急変した患者さんへの対応としてRapid Response System(RRS)を担っています。

受付方法

外来救急処置室(ER)を経て、入院となります。
または、隣接する夜間急患センター(初期・二次救急医療機関)にて重症と判断された患者さんが入院します。

受付時間

24時間体制

担当科

救急医学の救命専任医が統括します。整形外科の専従医が常勤しています。院内各科との協力体制で診療を行っています。

施設・機器の紹介

大動脈内バルーンパンピング装置(IABP),  経皮的心肺補助装置(PCPS), 血液浄化装置
救命センター内に、他室とは隔離された熱傷ベッド3床をもつ

研究の紹介

研究内容

・重症病態における体液・循環管理
・ショックの本態である組織酸素代謝異常の研究(特に乳酸値の変動について)
・RRSの普及と充実
・組織酸素代謝における種々の薬剤の効果
・CO中毒に対する新たな治療法としての光照射
・血液浄化療法における種々の試み
・重症感染症の機序の研究
・心肺蘇生(胸骨圧迫)における脳血流を近赤外分光法(NIRS)により評価する

お知らせ

【救命救急センター(三次救急医療機関)の特徴をご理解ください】
■救命救急センターは、三次救急医療機関として位置づけられています。すなわち、初期救急医療機関は外来診療によって救急患者さんの医療を担当します。二次医療機関は、入院治療を必要とする重症救急患者さんの医療を担当します。当救命救急センターのような三次医療機関は二次救急医療機関では対応できない複数の診療科領域にわたる重篤な救急患者さんに対し、高度な医療を総合的に提供する医療機関です。
【救命救急センターへの受診について】
■いつも診ていただいている開業医の先生や病院(二次救急医療機関を含む)の先生方から、より重症、重篤で緊急性があるとの判断のもとに、紹介によって救命センターを受診します。
■また、事故や怪我などによる傷病者の救急車搬送の場合、救急隊もしくは救急指令センターから当救命センターの担当医長へ連絡が入り、傷病者の重症度・緊急度を判断し(トリアージといいます)受け入れを決定します。時に重症度・緊急度の判断でより軽症と判断されれば、第二次救急医療機関への搬送を指示する事もあり得ます。
【医師からの病状説明について】
■患者さんの病状の急変や、急を要する病状説明が必要となる場合があります。ご家族のセンター内待機をお願いする場合があり、救命救急センター受付前の家族待機室で待機していただきます。ご家族が帰られても、常時連絡をとれる場所、電話番号などをお聞きします。とりわけ緊急時には医師からその連絡先に電話をさせていただき、患者の容体を説明すると共に、ご家族の来院を依頼することがあります。
■ご家族が医師による病状説明を希望されるときには、受付けへ申しつけて予め面談日時の約束をおとりください。ご希望の面談日時について若干の変更があることをお許しください。
■患者さんの病状説明は、患者さんのプライバシーを守るために原則として家族や近親者に限らせていただきます。
【入院中の患者さんとの面会】
■センター入院中の患者さんの行動範囲は病棟内でかつ必要最小限とされています。電話連絡などもできません。患者さんの安静のためにも面会者はできるだけ近親者に限らせていただいております。面会時間は平日;午後3時から午後7時、土日祝日;午後1時から午後7時までです。原則として時間外の面会はお断りしております。事情のある場合はスタッフにご相談ください。
■センター内入院中に患者さんの容態によっては集中治療室(ICU)などへの急遽の移動や軽快して一般病室への移動などがありえます。受付で患者さんのお名前をおっしゃって病室をお確かめになりご面会ください。
【救命救急センター入院後の院内各病棟への転棟および他病院への転院について】
■当救命救急センターはその機能上、川崎市民150万人、そして神奈川県全域、東京などからより重症・重篤な患者さんを24時間常時受け入れることが義務付けられており、そのために常に空床を確保しなければなりません。それゆえ救命救急センター入院後に患者さんの容態が落着き次第、当該科(患者さんの主たる病気に対する担当科)の専用病室・病棟(院内の各フロアー病棟)へ転出していただきます。また、病状が軽快すれば、他病院への転院を勧めます。患者さん家族におかれては、医師、看護師から“病室を移ります”といわれたり“転院を考えましょう”など言われ、不安に思われるかもしれませんが、患者さんの容態はむしろ好転したとお考えになりご安心ください。