検診後の流れ examination
検診結果は郵送にてご報告いたします(3〜4週間後)。
当施設の自費検診では、マンモグラフィによる「乳房の構成」を受診者の方へ通知しております。
今回の検診では、異常がない、もしくは良性と考える所見しかありませんので、精密検査は必要ありません。次回の検診までは「乳房を意識した生活習慣(ブレスト・アウェアネス:Breast Awareness)」を心がけましょう。
1.自分の乳房の状態を知る
日頃からご自身の乳房を意識し、着替えや、入浴などの際に「見て」「触って」「感じる」乳房チェックを行いご自身の乳房を自覚しましょう。乳房チェックは、しこりを探すという行為や意識は必要ありません。いつもの乳房と変わりがないかという気持ちで気軽に生活の習慣に乳房を意識することを取り入れましょう。
2.乳房の変化に気をつける
以下に挙げる乳房の変化に気をつけましょう。
3.変化に気づいたらすぐ医師に相談する
上記のような乳房の変化があっても、すべてが乳がんというわけではありません。
乳房の変化に気づいたら、放置したり、大丈夫だろうと安易に自己判断せず、そして次の検診を待たずに医師に相談しましょう。乳がんであった場合でも早期発見により治療の負担は軽減され、治る可能性が高くなります。
4.40歳になったら2年に1回乳がん検診を受ける
乳がん検診の目的は、乳がんで亡くなる女性を減らすことです。現在、乳がん死亡率減少効果が証明されている検査方法はマンモグラフィのみです。40歳になったら2年に1回、定期的にマンモグラフィによる乳がん検診を受けましょう。
「要精密検査」という結果は必ずしも乳がんというわけではありませんが、今回の検診結果よりさらに詳しい検査を行う必要があると判定されたことを意味します。できるだけ速やかに乳腺外科を受診してください。
精密検査には、マンモグラフィの追加撮影、超音波検査、MRI検査、組織や細胞を採取する検査などがあります。
石灰化とは、カルシウムが沈着したものです。石灰化の多くは良性ですが、乳がんの時にも石灰化ができることがあります。石灰化の診断にはマンモグラフィが優れており、白い粒のように映ります。マンモグラフィの画像から、石灰化の形や分布をみて良性か悪性かを判断します。石灰化があっても良性であれば心配する必要はありません。
乳管の中に分泌物がたまり、袋状になったものです。通常、乳腺でつくられた分泌物は乳管を経て乳頭から体外に排出されますが、何らかの原因でその分泌物が乳管の中にたまってしまうと嚢胞が形成されます。 30~50歳の女性に多く発症し、月経周期によって大きさが変化したり、自然になくなることもあります。大きくなると、張りを感じて痛くなることがありますが、嚢胞の中身はただの液体成分であり良性であるため治療の必要はありません。
良性腫瘍の中で最も頻度が高く、10~30代の若い世代によくみられる良性腫瘍です。線維腺腫のしこりは境界がはっきりしていて、よく動くのが特徴です。マンモグラフィや超音波検査だけでは鑑別が難しい場合には、細胞や組織を採取して確定診断します。しこりが大きい場合や、急速な増大が見られる場合は摘出手術を行うことがありますが、多くは経過観察となります。
乳腺症は、乳腺細胞が異常に増生・退化・変化を起こしている状態で、ほとんどが女性ホルモンのバランスが崩れにことにより起きる逸脱症候です。疾患というより乳腺の変化だと考えられており、30~50代の女性でよくみられる良性の疾患の総称です。乳房の張りや痛み、しこりなどの症状が現れることがありますが、女性ホルモンの影響を強く受けるため、卵巣からのホルモン分泌が増える月経前には症状が強くなり、月経が終わると和らぐなど月経サイクルによって症状に強弱が起こることがあります。 乳腺症では乳腺に多彩な変化が起こることがあるため、マンモグラフィや超音波検査で、石灰化、嚢胞、腫瘤などを認める場合があります。乳がんとの鑑別が難しいケースでは、細胞や組織を採取することがありますが、乳腺症と確定診断された場合は、特に治療の必要はありません。
骨密度は骨の強さを表す指標であり、主に骨粗しょう症の診断に用いられます。
測定結果の「若年成人の平均骨密度と比較した値」が70%以下(骨折の既往がある方は80%以下)であった場合は、骨密度が低下していると考えられます。診断結果をお持ちいただいき、整形外科等への受診をお勧めします。
いずれの結果の方も、バランスの良い食事や適度な運動を心掛け、定期的に検査を受けましょう
乳がん検診(健診)