医学部ポリシー
アドミッションポリシー
聖マリアンナ医科大学医学部は、キリスト教的人類愛に基づき、病める人々の心と体の痛みを理解し、医学・医療の実践者としての確かな専門知識、豊かな感性、高い能力を持つ医師を育成することを目指している。そのため、卒業時に求められる能力を獲得できる学生として、以下の資質・能力を身に付けている人を求める。
本学が求める学生像
- 普遍的な倫理観と責任感を有する人
- 十分な基礎学力と探究心を有する人
- 課題の背景を理解し、思考過程を明確にできる人
- 課題をやり遂げることができる人
- 他者の立場に配慮し、良好なコミュニケーションをとることのできる人
- 他者の意見に耳を傾けることのできる人
- 医療者、研究者、教育者としてグローバルな視点で活動する意志を有する人
- 人類の健康と福祉に貢献する意志を有する人
- 常に自己を省察できる人
本学が求める学力
医師には生涯「自ら学ぶ力」が必要である。そのために、高校では医学を学ぶ上で基盤となる数学、理科をしっかりと学んでおくこと。その際は、表面的・断片的な知識の詰め込みでなく、体系的な知識と確かな応用力を身に付けるよう心がけることが必要である。
また、本学では英語が4年次まで必修科目として配当されており、実践的に英語を読み、書き、話すことができるようカリキュラムが組まれている。入学後の英語学習に必要となる、表現力や語彙力を高めておくようにすること。
さらに、本学では小論文試験および面接試験を課し、人物を多面的に評価している。小論文試験では、文章の読解力および表現力、論理的思考力を重視し、面接試験では、将来良き臨床医となるために必要な積極性、協調性、社会性を中心に評価している。
カリキュラムポリシー
聖マリアンナ医科大学医学部は、キリスト教的人類愛に根ざした「生命の尊厳」について深い認識を持ち、正しく判断し、正しく行動し、それらを生涯にわたって実践し得る医師を養成するための、教育課程編成・実施方針について以下のように定める。なお、教育課程の体系性・系統性は履修系統図に明示する。
教育内容・方法
1-1.正しく判断する能力の修得
医師の責務を理解するための医療法学、医療倫理、プロフェッショナリズム、および医学知識修得のための基礎医学、臨床医学、社会医学に関する授業を配置する。その際には、順次性、体系性、基礎医学間の水平統合、基礎-臨床医学間の垂直統合を重視し、関連する授業を1週間単位のブロックとしてまとめ、学習者における知識の有機的な統合を促す。また、知識伝授型の講義に加え、随所にアクティブ・ラーニングの手法を取り入れ、学習者が修得した知識を活用できるよう促す。 情報収集・整理、根拠に基づく判断・意思決定、およびそれらを正確に発信する能力について、基礎医学・社会医学系実習、研究室配属および Academic English 授業などを通して涵養する。
さらに、幅広い教養・知識・視野を身に付け、医療人として豊かな人間性、感性を持ち、調和のとれた個性と社会性を形成することを目的に人文社会系・自然科学系の選択科目を配当する。また、留学などの国際交流を視野に入れた英語を含む外国語科目を配当する。
1-2.正しく行動する能力の修得
多様な人々と円滑に意思疎通し、臨床現場において適切に行動する基本的能力を涵養するための講義・演習・実習を、正しく判断する能力を修得するための教育課程と並行して配置する。
低学年の体験型実習を通して、医療の基本や、病める人と医療スタッフ等様々な人との関わりに触れる。行動科学の講義・演習においてさらに「人」の心理と行動への理解を深める。シミュレーション教育等を通じて基本的診療技能を修得する。また、診療参加型臨床実習においてこれらの実践として診療能力、根拠に基づいて医療を行う能力および臨床推論能力を養う。
1-3.生涯にわたって省察し、実践し得る基礎の修得
「キリスト教的人類愛に根ざした『生命の尊厳』」を理解するための一助として、宗教学の授業を配当する。また、グローバルな視点で人類社会に奉仕する使命感を涵養するため、世界で様々な役割を担っている医師による講義やキャリアインタビューなどのキャリア教育、そして海外提携大学での臨床実習を配当する。さらに、自らを振り返り、修正し、改善できる省察的実践家としての基礎を養う機会として、臨床実習でのポートフォリオの活用などを教育課程全体を通じて設ける。
学修成果の評価
2-1.教育の内容、方法、評価
教育の内容、方法、評価の整合性を重視する。
学修成果の評価については、シラバスに記載された授業目標に対する達成度により行う。
2-2.多面的な評価の実施
知識、技能、態度をバランスよく評価するために、多面的かつ包括的な評価を実施する。
客観試験、筆記試験、OSCE、行動科学に基づく学習評価としてポートフォリオ評価を行う。これにより最終的な試験による評価だけでなく、その成長の行程(プロセス)の評価も可能になる。また、臨床実習においては、教員だけでなく、多職種からの評価も取り入れる。
2-3.医療系大学間共用試験での評価
4年次には、医療系大学間共用試験実施評価機構が実施する共用試験(CBT、OSCE)を通じて、知識と技能を評価する。
ディプロマポリシー
聖マリアンナ医科大学医学部は、キリスト教的人類愛に基づく「生命の尊厳」の理解を深め、人類社会に奉仕できる医師となるために、正しく判断し、正しく行動し、それらを生涯にわたって実践する基礎を修得した者に対して、学士(医学)の学位を授与する。
正しく判断できる
第1領域[医師の責務]:
医師の義務や医療倫理を理解している
医の倫理に関する基本的原理や、医師の法的責任を修得している。
第2領域[医師の姿勢]:
医師として人類社会に奉仕する使命感を持ち、グローバルな視点で自らの役割を果たすことができる
グローバルな視点に立ち、異なる価値観や文化を理解・尊重し、医療者、研究者、教育者など、様々な立場で地域社会や国際社会に奉仕する姿勢を修得している。
第3領域[複合的知識]:
幅広い知識を身につけ、複合的な視点から知識を統合し応用できる
正確な情報を収集・整理し、医学・医療において科学的根拠に基づく判断と意思決定を行う能力を修得している。
第4領域[科学的思考能力]:
医学・医療の問題を精査し、科学的根拠に基づいた評価・判断ができる
医学・医療の課題の背景を理解し、抽出された疑問に対して学究的思索と科学的妥当性のある情報を収集し、根拠に基づく判断と意思決定、研究の提案を行う能力を修得している。
正しく行動できる
第5領域[コミュニケーション能力]:
患者やその家族および様々な職種の人と良好なコミュニケーションを取ることができる
医学・医療の実践のため、対面であるいは情報通信技術を用いてコミュニケーションをとる能力を修得している。
第6領域[基本的診療能力]:
医師として必要な実践的能力を有している
基本的な診療技能と適切な検査法を選択する能力を修得していることに加え、指導監督下で実施可能な医療行為を実践する能力を修得している。
生涯にわたって省察し実践する基礎ができる
第7領域[省察的実践家]:
自らの行動を振り返り、修正し改善していくことができる
医師として、生涯にわたって学び実践する省察的実践家としての基本的な姿勢を修得している。
アセスメントポリシー(学修成果の評価方針)
聖マリアンナ医科大学では、大学の使命である「生命の尊厳に基づき、人類愛にあふれた医療人の養成」のもと、学位授与に関する方針(ディプロマ・ポリシー)、教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)及び入学者受け入れ方針(アドミッション・ポリシー)からなる学位プログラムの成果を把握し、学生の学修成果について、機関レベル、教育プログラムレベル、授業レベルにおいて、次のような評価指標により総合的評価を行います。
評価レベル・評価指標
【入学前・入学直後】 アドミッションポリシーを満たす人材か |
【在学中】 カリキュラムポリシーに則り 学修が進められているか |
【卒業時・卒業後】 ディプロマポリシーを満たす人材になれたか |
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機関レベル |
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教育プログラムレベル |
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授業レベル |
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