派遣留学生等Dispatched International Students and Researchers

2015年度

ハワイ大学派遣学生 / Experience at University of Hawai'i

ハワイ大学派遣学生

私は6学年の1ヵ月間、ハワイ大学クアキニ病院にて実習を行いました。海外での臨床実習は入学当初からの夢であり、学内とハワイ大学の選抜試験を通過するために上級英語のクラスを取り、医学英語の力を磨いて臨みました。実習にあたっては日米の医療制度の違いや、英語での身体診察・問診を学ぶという2つの目標を持っていました。初めの1週間は日本人でアメリカの医師である渡慶次先生の熱血指導のもと、家庭医実習を行いました。毎朝4時から始まる渡慶次先生の実習はハワイ大学の学生の間でもハードなことで有名であり、英語での回診やカルテの記入、採血や救急対応など、非常に密度の濃い充実したものとなりました。また、自分に厳しく他者への思いやりにあふれる先生の医師としての姿勢には非常に感銘を受け、医学英語だけでなく様々な大切なことを教えていただきました。残りの3週間は病棟の内科チームに移って実習を行いました。クアキニ病院ではレジデントとハワイ大学の学生で構成されたチームが、重症度や疾患にかかわらずに患者さんを担当し、それぞれのチームが上級医に治療方針を確認する形で医療を行っています。学生が積極的に治療方針について発言し、チームの一員という意識を持って患者さんのために働いている様子が印象的でした。一方で保険の関係で高額な医療を受けることができない患者さんがいることなど、アメリカ医療の問題点を目にすることもありました。慣れない環境で英語を使っての実習であり、初めは辛いことばかりでした。しかし、尊敬する先生に出会えたことや、アメリカの医療を実際に経験できたことなど多くのことを吸収できました。この経験を活かし、患者さんの役に立てる一人前の医師になれるよう、さらに研鑚を積んでいきます。

高神大学派遣学生 / Experience at Kosin University

高神大学派遣学生

私は2015年3月30日~4月24日の一か月間、韓国の高神大学で臨床実習をさせていただきました。高神大学は韓国南部の釜山にあります。少し歩けば繁華街やビーチがあり活気のある都市です。晴れていれば対馬も見え、船で九州へ観光に行く人も多いそうです。
今回、海外臨床実習の地として高神大学を希望した理由は、隣国でありアジアの一国である韓国の医療現場を体験したかったからです。
高神大学の臨床実習は、BSLと似ています。実習斑のうち一つの班の学生と共に行動しました。マリアンナでは実際の医療現場を見ることに力を入れている一方で、高神大学は症例発表、OSCEにより力を入れていました。韓国では国試にもOSCEがあるほどで、休憩時間によく練習をしていました。(腰椎穿刺の人形など初めて見たのですが、実は日本製でした)。症例発表や論文の抄読会では私も発表の場を与えていただき、英文でまとめるのは初めてで大変でしたがとても良い経験になりました。
韓国の学生は医学単語を英語で学んでいます。最新の情報は英語で理解する必要があり、その情報をいち早くキャッチできる素晴らしい環境にあると思いました。その一方で自国の言語で学べる日本は恵まれている、とも感じました。
放課後は学生と食事やチムジルバン(韓国版のお風呂)に行き、楽しい時間を過ごしました。韓国の学生はみんなとても親切で一か月の実習がより充実したものとなりました。韓国料理が大好きだったので毎日韓国料理を食べることができたのも嬉しかったです。
限られた時間ではありましたが、海外の医療現場を垣間見たことは、とても大切な財産となりました。またいつかこの一か月で知り合った友達と今度はお互い医師の立場で会うことができるよう、精進したいと思います。今回このような貴重な機会を与えてくださり、どうもありがとうございました。