研修・大学院

学位取得後の方向性

 
学位取得後、短期的には臨床業務に復帰していただき、専門医取得を含めた専門研修を継続していただきます。
 
単に資格取得という実利的な観点からは大学院進学は回り道のように思えるかもしれません。しかし、私たちはそうではないと考えます。
 
みなさんが専門研修で技術、知識を身につけ経験を積んだとき、その上に立って多角的な視点からの論理的な思考を積み上げる思考技術が要求されます。大学院で鍛えるのは「考え方」であり「視点」であり、そこから学ぶものは「哲学」という言葉で表現されて良いものなのです。
 
大学院での経験により、専門研修が充実し、さらなる成長につながると私たちが考える理由はここにあります。
 
さらに、中長期的にはそれぞれの将来像をしっかりと見据える事が大切と思われます。
 
現在の日本において、大学院で医学博士を取得した後、これ以上の学歴はありません。そして専門医取得後は、それ以上の資格もありません。ここから先の学びの方法と方向性は各人各様、多岐にわたります。
 
希望される方はさらなる研鑽を積むため国内外への留学も可能です。他の施設を経験するのは時として強い緊張を強いるものです。しかしだからこそ土台となる「哲学」を身につけた人にとっては成長につながるチャンスとも言えます。
 
当科の中で切磋琢磨する道を選ぶのもよいでしょう。安定した環境の中で落ち着いて学び、研究する事ができると思います。
 
それ以外の道を選ぶ事も当然可能です。いずれの場合でも大学院で学んだ事が、有形無形に役立つことでしょう。