生理学

学生教育

 

本学をはじめ多くの私立医科大学は「良医の育成」を教育理念・目標としており,また医学生の大部分が将来臨床医になるという現実からも,生理学教育の主たる目的も当然その中に位置づけられなければならないとするのが当教室の方針です.
「良医」とは如何なるものであるかについては様々な意見がありますが,その備えるべき条件は「臨床専門分野の高度な知識・技能」「非専門分野の一般的知識・技能」「科学的マインド」「生命・医療倫理」「人間関係能力や社会性」などでしょう.この中で生理学教育が果たすべき役割は,主に前3者に関係する基礎教育です.とくに臨床医学で各臓器の病態生理を正しく理解するには,生理機能を現象として記憶するだけでなく,その発現・調節機序を理解する必要があります.また細胞の基本機能,体液の電解質・浸透圧・酸塩基平衡の調節,体温調節や血液循環などは全ての臓器系に関わる内容であり,各臓器系の疾患や,外科系では術後の全身管理などにも直結する問題です.
系統的にこれらを学ぶためには,各臓器に共通する原理として細胞の一般生理を学び,各臓器の機能を一般生理の原理と関連させて学習すること,各臓器系の機能を一貫した論理で学習すること,各臓器間の関連や人体全体としての統合機能を理解することが必要です.そのため、生理学教育では次の点を重視し,可能な限り実践しています.
1)学習内容の順次性を重視し,学生に理解しやすい講義を徹底する.
2)必要に応じて自然科学の基礎に戻って説明する.
3)基本の理解とその応用を重視する.
4)一般生理の原理と各臓器の生理機能を関連付け,説明に一貫性を持たせる.
5)人体全体の統合や臨床医学との関連を視野に入れた講義を行う.
学生にはとくに,表面的な暗記ではなく,内容の理解をともなう体系的な知識の獲得を求めています.
生理学教室が担当しているユニットは次のとおりです。 
 
第1学年 新カリキュラム
医系自然科学(分担)
生理のしくみ(責任)
循環のしくみ(責任)
血液のしくみ(責任)
内分泌のしくみ(責任)
生殖のしくみ(責任)
神経科学(責任)
体液・腎のしくみ(分担)
呼吸のしくみ(責任)
神経のしくみ(分担)
消化のしくみ(分担)
生体基礎実習(責任)
 
第2学年 新カリキュラム
神経・脳外ユニット(分担)
内分泌・代謝ユニット(分担)
加齢と老化ユニット(分担)
生体機能実習Ⅰ(責任)
 
第3学年
     内分泌・代謝コース(分担)
            血液コース(分担)
 
第4学年
     基礎配属(分担)
  総合教育科目(1~4年 分担)
   
大学院講義

 

分担の執筆、翻訳教科書、など