西部病院救命救急センターは、1987年(昭和62年)5月25日、聖マリアンナ医科大学附属横浜市西部病院開院と同時にその運営を開始した。専従医は救急医学教室より派遣されたスタッフと内科シニアローテーションおよび兼務医として形成外科よりご支援をいただいている。また、研修医の救急研修が必修となり、本院救命救急センターと分担して救急研修を行っている。
救命救急センターはICU10床、HCU30床の入院病床(2階)と救急外来(1階)で構成され、開院以来基本的にその構成は変わっていない。救急外来は処置室2室、診察室2室で平成18年(2006年)に観察ベッドを1床増やし2床とした。患者取り扱い数は平成9年度には4280人(うち救急車来院1322人)で、平成17年度では患者取り扱い数5261人(うち救急車来院1897人)で約1000人増加していた。旭区、瀬谷区は当院の患者様が最も多い地域であるが横浜市の中でも高齢者が多い地域でもあり、平成9年度には70歳以上の来院が638人(15%)であったが、平成17年度では1366人(26%)と高齢者の増加が顕著である。
救急医療は社会との関わりが大きい分野であり、救命救急センターは横浜市の救急医療体制に深く関わっている。スタッフは横浜市救命指導医として横浜市安全管理局(旧消防局)通信司令室でのメディカルコントロール業務に携わるほか、救急救命士による医療行為の事後検証、気管挿管教育、救急救命士養成所の卒前・卒後病院実習、心肺停止患者受け入れ専用PHS応答などを行っている。