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掲載日:2020年10月19日

放射線治療の回数を減らして密を回避!

放射線治療は低侵襲であることが特徴であり、多くの患者さんにおいて外来通院で実施可能ですが、多数回の通院が必要になるという欠点があります。
放射線治療においては、少しずつの線量に分けて多くの回数を行うことが、副作用の軽減につながると信じられてきました。ですが、最近では多くのがん腫、病態において1回の線量を増加し回数を減らした寡分割(かぶんかつ)照射を用いることで、従来の多数回の照射と同等以上の治療成績が得られることが臨床試験を通じて明らかになっています。表のように前立腺がん、乳がん、骨転移などにおいては寡分割照射が標準治療として用いられており、放射線治療の回数は劇的に減少しています。(全てのがん腫、病態において寡分割照射が適応可能なわけではありません。)
放射線治療の回数が少なくなることは、通院負担の軽減、就労機会の増大、化学療法の早期開始が可能など、様々なメリットにつながります。また、施設側の視点からは一人一人の患者さんの照射回数が減るということは、より多くの患者さんに少ない待ち時間で放射線治療を提供できるということを意味します。また、新型コロナ肺炎蔓延化において、密の回避にも貢献できます。
当院では積極的に寡分割照射を導入することで、治療効果を落とさずに、より負担の少ない放射線治療を実践しています。