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掲載日:2020年3月27日

動物型ロボット(新型aibo)の知的障害の無い自閉スペクトラム症児の対人関係機能改善に関する予備的研究

当院神経精神科児童思春期外来では、「動物型ロボット(新型aibo)の知的障害の無い自閉スペクトラム症児の対人関係機能改善に関する予備的研究」を開始しています。
動物型ロボットは、従来の形からAIの導入により生物体に類似した個体性、愛着性を持つように変化してきました。このような変化は、子どもにおいてどのような相互的反応を持つかは明らかではありません。しかし、間主観領域(人と人の心理的関係領域)において移行対象物としてのぬいぐるみや動物は、子どもの社会化過程に大きな意義を持つものと考えられてきました。一方自閉症では、そのコミュニケーション能力や社会性の課題、および興味関心領域の極端な狭さから、幼少期から自己世界に埋没し、一人遊びの時間が長いことが知られています。動物型ロボットでは個体の表情や、言語内容でなく、「視線を含めた接近の仕方」に反応することから、通常の生物体とは異なった相互作用をもたらす可能性があります。つまり、新たな機能的移行対象物として、2者関係の構築という原初的な社会性の発展に寄与するかもしれません。このような可能性を探索する目的で我々は以下の探索的研究を開始したいと考えソニー株式会社と協議し共同研究を開始することと致しました。この研究は、aiboに触れて遊んで頂くことを8回(8週)行い、遊び方の様子を観察させて頂くものです。(1回あたり10分間)対象となるのは自閉スペクトラム症と診断されている6歳から12歳までのお子様と、精神疾患の無い6歳から12歳までのお子様です。本研究は聖マリアンナ医科大学倫理審査委員会の承認を得て行っております。2019年10月より開始しています。ご希望の方は神経精神科外来受付または小児科受付にお申し出ください。詳しいご案内をお渡しします。

神経精神科01