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  3. 肝臓癌を早期に発見する新しい血液検査の臨床研究を、日本医療研究開発機構(AMED)の支援を受けて開始します。

掲載日:2019年10月30日

肝臓癌を早期に発見する新しい血液検査の臨床研究を、日本医療研究開発機構(AMED)の支援を受けて開始します。

5大癌の一つである肝臓癌は、これまではB型肝炎やC型肝炎などのウイルス性肝炎やアルコール性の肝臓病を背景とするものが多かったことから、これらの患者さんを「肝臓癌危険群」として、早期の癌発見のために超音波検査やCT検査、腫瘍マーカー検査などを定期的に行う「サーベイランス」が推奨されてきました。最近、脂肪肝などの生活習慣病を背景とする非B非C型の肝臓癌が増加しており、サーベイランスの対象が膨大となり、より簡便な方法が求められています。
当科の安田病院教授・渡邊講師・清川助教らによる研究チームはラミニンγ2という蛋白質に注目して、神奈川県立がんセンター・東京大学医科学研究所・アボットジャパン社と共同で微量の血液で癌を診断する方法の研究を続けています。この物質が早期の肝臓癌の診断に有効なことが分かり、平成29年2月24日の日経産業新聞にも取り上げられていただきました。
このたび私達の研究が評価され、日本医療研究開発機構(AMED)の課題、「次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業」に採択され、実際の診療の現場で用いることができるかを評価する多施設での臨床試験を、金沢大学や神奈川県立がんセンターなどと共同で開始することになりました。脂肪肝など、肝機能障害を認めた患者さんに、早期に肝臓癌を発見する方法の開発を目的としています。フィブロスキャンという肝臓の硬さを簡便に調べる検査機器も新たに導入する予定です。日本人だけでなく、近い将来世界の方々のお役に立つ研究です。研究に参加いただけましたら、通常の診療での採血の際に数mLの血液を余分にいただくことになりますが、大切に使わせていただきます。よろしくご協力お願いいたします。

消化器・肝臓内科01

研究グループのメンバー

 

聖マリアンナ医科大学 消化器・肝臓内科