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掲載日:2019年8月13日

聖マリアンナの総合周産期母子医療センターの高度周産期医療

当院の周産期センターは神奈川で5つしかない総合周産期母子医療センターのひとつで、川崎市唯一の最後方病院として位置しています。ですので、神奈川県全域より異常のある妊産婦や児をもつ患者さん、緊急を要する患者さんを日々受け入れています。当センターは、大学病院に付属する総合周産期母子医療センターでありますので、各診療科と協力して高度な周産期医療を提供しています。その一部をご紹介いたします。

胎児精査・胎児治療

新生児科、小児外科と協働し胎児異常の出生前診断、胎児治療を行っています。異常がある児は最終的には分娩して新生児医療に繋がなければなりませんが、少しでも母体内でいられるように超音波検査による精査、時には胎児治療を行って、在胎期間の延長を図っています。

若年女性がん患者のQOL向上を志向した卵巣組織凍結ならびに自家移植01

24時間安全な無痛分娩

全国では6%程度の妊婦さんのみが無痛分娩で分娩していますが、海外と比べると随分少ない頻度です。それは無痛分娩を提供している医療機関が少ないこと、安全性に疑問があるなどが原因のようです。しかし最近、そのニーズは増えているようです。当センターでは、麻酔科との協働で24時間安全に無痛分娩が提供できる体制で分娩管理を行っています。現在では、希望する妊婦さんにはすべて無痛分娩を受けることが可能で、当センターで分娩する2割近くの妊婦さんが無痛分娩で分娩しています。なお、当センターは無痛分娩関係学会団体連絡協議会(JALA)の認定を受けています。

胎盤・臍帯外来

胎盤や臍帯の異常は少なくなく、また、急激な状態悪化に伴って母児の生命を脅かす状態になります。そのような重篤な胎盤・臍帯異常をもつ妊産婦さんを積極的に受け入れて、安全な分娩、手術を提供しています。また、他院での診断に対するセカンドオピニオン、前回児を失った方のプレコンセプション相談(妊娠前相談)なども受け入れています。

若年女性がん患者のQOL向上を志向した卵巣組織凍結ならびに自家移植02

母体救命シミュレーションプログラムによる地域の母体安全の提供

日本は、他の先進国と同様に妊産婦にとって比較的安全な国です。それでも全国で毎年10万人に4-5人の妊産婦死亡が発生しています。妊娠・分娩はそれだけ急激になにが起きてもおかしくないイベントなのです。そのような急変に対しては、当センター内での対応だけでなく近隣の病院、医院と協働して、すみやかに初期対応、搬送する体制を作ることが母体救命率の改善に繋がります。当センターでは4時間コースの母体救命シミュレーションプログラム(J-MELS)を毎月2日間開催し、地域との連携を図っています。

若年女性がん患者のQOL向上を志向した卵巣組織凍結ならびに自家移植02

 

聖マリアンナ医科大学 産婦人科学