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掲載日:2019年8月6日

先天性心疾患に対するカテーテル治療を開始

心房中隔とは心臓の4つの部屋のうち、右心房と左心房の間を隔てる壁のことです。心房中隔欠損症は、生まれたときから、この壁に孔が開いている状態です。先天性心疾患の中では頻度が高く、約1500人に一人の割合で発症します。生まれつきの疾患ですが、通常、乳幼児期にはほとんど症状が無く、気がつかない事があります。幼児期や学童期の検診などで発見される場合と、成人になってから心不全症状が出現し、発見される場合があります。心不全の症状として、疲れやすい、息切れがしやすい、体がむくむ、などがあげられます。また、心房細動などの不整脈が生じやすくなったり、下肢の静脈に生じた血栓が心房中隔欠損を通して体循環へ流入し、脳梗塞などの塞栓症を起こしたりします。このため、心房中隔欠損があり心臓への負荷を伴う症例では閉鎖術が必要です。従来の外科的閉鎖術に加え、この度、聖マリアンナ医科大学病院では経皮的心房中隔欠損閉鎖術(カテーテル治療)を導入しました。孔の大きさが直径38mm未満で位置の偏りが少ないものはカテーテル治療可能です。


先天性心疾患に対するカテーテル治療を開始01

図1

図1のようにカテーテルを用いて、閉鎖栓で孔を閉鎖します。通常の手術時間は1時間程度、入院期間は5日間と体への負担を少なく治療することができます。聖マリアンナ医科大学病院では、循環器内科、心臓血管外科の連携のもと、個々の患者さんに対して最適な治療を提供するよう心掛けています。

先天性心疾患に対するカテーテル治療を開始02

 

聖マリアンナ医科大学 循環器内科