Q&A

Q2:大学院「課程博士」と「論文博士」とあるけど、どう違うの?

A2:

決定的な違いは、大学院「課程博士」の場合、入学して4年後には学位申請の準備ができることです。大学院としての指導体制は整備されており、誰が指導にあたるのか明確です。学位取得にあたり十分な研究を行う時間も確保されます。これらは大学院の学生として当然の権利といえましょう。

一方で、「論文博士」はこれまでは一見あまり大学院とかわりなく学位取得ができてきているようにみえました。しかし、実質的には10年以上もかかったりすることが少なくありません。指導者もいつまでにと決められているわけではないのでずるずると長くなりがちです。(結局、途中であきらめるケースもあります。)

また、最近は指導者も研究者も診療・研究に追われており、「論文博士」を取得するにはかなりの努力が必要です。

また、平成17年6月13日の中央教育審議会の中間報告にて、「論文博士」がこれまで果たしてきた役割を認めながらも、今後、大学院の実質化と国際的通用性の確保の観点から「論文博士」を廃止することについての検討がされています。つまり、期限は明確ではありませんが、将来的には「課程博士」のみになることが予想されます。