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掲載日:2020年2月4日

看護業務の効率化 先進事例アワード2019

看護職がより専門的な力を発揮できる働き方の推進や生産性の向上、看護サービスの質的向上を図る為に、「看護業務の効率化に向けた先進的な取り組みの事例募集」に応募し、奨励賞を受賞致しました。

【発表概要】
・テーマ
「ナースハッピープロジェクト(NHP)~音声入力による記録時間の削減~」

・発表要旨
イノベーション7(7つの領域において改革を推進する法人全体としての横断的取り組み)の一環として、看護部門では「看護の業務効率の徹底追及と無駄の排除」をテーマに掲げて取り組みを開始した。「看護師一人ひとりが生き生きと働ける環境整備」を上位目的とし、看護師業務の効率化、無駄な作業の削減を行うことで時間を創出「看護の質」を高めながら業務時間外50%削減を目標とし、ワークライフバランスの改善を行うこととした。
まず徹底的な業務量調査を実施し業務を可視化。その結果から「看護記録時間の削減」「医師・他部署連携により業務負担を軽減」「看護業務の効率的な運用」「看護環境の整備」が課題として抽出された。看護記録の記入を勤務時間内に完了すべく、記録内容の見直しを行うと同時に病室ベッドサイドで看護記録が行えるように可動式PCの増設を行なうと、看護師がベッドサイドでタイムリーに看護記録を入力する事象が増加。さらに、電子カルテ入力では音声認識システムを導入し、ベッドサイドで手軽に録音したり、患者介護時のトイレ待ちや患者搬送のエレベータの待ち時間など隙間時間を有効に使うことに活用。
その結果、業務時間外の看護記録時間が約30分減少しただけではなく、逆に業務時間内の記録時間は約2倍に増加。。看護職員満足度調査でも、患者ケア時間の充足、適切な指導・監督、自分の意見を活かした患者ケア、患者ケア、やりがい、職場の人間関係の項目が前年度より上昇したことが分かった。
今回の取り組みにより、特に看護実践に関する満足度が上がり、職員間の連携強化・やりがいに繋がる結果が得られた事例を報告した。

【講評内容】
高度急性期病棟での多忙な業務に関する看護師の疲弊感・やりがいの喪失が離職に繋がるという課題に対し、まずは業務効率化に向けて記録内容を見直し、さらに電子カルテ入力時に音声認識システムを導入されました。音声認識システムの導入による記録時間の削減によりベッドサイドでケアを行う時間が増加するなど、看護実践に関する満足度の向上・職員間の連携強化といった看護師がハッピーにやりがいを感じられる職場を実現されました。
看護記録は看護師にとって重要な業務ですが、時間外勤務の原因となるケースが多い中で音声入力システムを導入された先進性と今後こうした取り組みの普及を期待して奨励賞としました。