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掲載日:2023年4月27日

宮前区地域包括ケアシステム推進イベント「バリアフルレストラン体験」に本学医学部学生が参加しました

去る令和5年2月11日に開催されました、宮前区地域包括ケアシステム推進イベント『あなたの「ふつう」はみんなの普通?~いつもと違う視点から、いつもの社会を見てみよう』に聖マリアンナ医科大学の医学部学生3名が参加しました。
メインイベントは『障がいの社会モデル』を体験することができる『バリアフルレストラン』です。バリアフルレストランとは、車いすユーザーが多数派となっている架空の世界を体験し、社会が作り出す障がいとは何か、“当たり前って何だろう”を考える体験プログラムです。レストラン内は、車いすユーザーに最適化された低い天井やテーブルなどを用意してあり、参加者は「二足歩行者」という障がいのある方としての待遇を受けます。
また、車いす体験、高齢者体験、手話体験、音訳体験など様々な体験ができる体験コーナーにも参加しました。


バリアフルレストラン体験を終えて

今まで障がい者の立場になって考えてみる機会はあったものの、このイベントのように自分が実際に障がい者として対応される機会はなかったため、とても新鮮でした。私は「障がいは社会が作り出す」という言葉が印象に残っています。多数派が生きやすい社会を作った結果、それに不自由を感じる人たちが障がい者として区別されてしまっていることを学びました。今後、医療者として社会を担う私たちは、すべての人が過ごしやすい社会について考え、実現させる必要があると感じました。
また、普段は宮前区の職員の方々や地域の方々と接する機会がないため、今後もこのようなイベントに積極的に参加し交流したいと思いました。
(医学部第4学年 寒河江千畝さん)




バリアフルレストラン体験では、入店早々、レストランの店員役の車椅子ユーザーから「(6人の入店は)予約されていないと困るんですよ」と言われ、「なぜ?」と思いました。その後、店員さん(車椅子ユーザー)からバリアフリーの一環として店内には二足歩行者用の椅子を1脚だけ用意しているが、6人分の二足歩行者用の椅子は用意していないことが説明されました。確かに、車椅子ユーザーにとって椅子は必要なく、レストラン内の机の高さや天井の高さも快適な配置となっていますが、椅子がないと座ることができない二足歩行者にとって椅子がないことや中腰で立ち続けなければならない低い天井は障がい『バリア』となりました。バリアフリーという視点そのものが多数派である我々が勝手に決めていることなのだと気付かされました。
車いすユーザーが多数派となっている架空のレストランに入店することで、障がいとは社会が作り出しているということを肌で感じることができました。多数派は少数派に対して、助ける、という形で社会に組み入れようとしますが、少数派が生まれない社会のあり方を考える時代になればいいなと思いました。
(医学部第6学年 小林樹久くん)




体験コーナーに参加してみて

体験コーナーでは、普段の生活では経験できないことを実際に知ることができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。特に印象的であったのは、高齢者体験でした。右片麻痺ということでしたが、知識として理解できているつもりでも、いざやってみることで、普段自分が歩く世界とは全く異なることを知ることができました。今回の体験では、医学部での座学や病院実習では学べないことを学ぶきっかけとなり、身体機能や運動機能を理解した上で、その人の日常生活にも目を向けていくことが重要であると気づかされました。関係者の皆様、貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。
(医学部第6学年 永友雄大くん)