生化学と医学
基礎医学の一翼を担う生化学biochemistryは、身体を構成する各種の生体分子と、それらの化学反応(代謝metabolism)を扱う生命の化学である。いかなる生命現象の理解にも、生化学の知識が欠かせない。もちろん、心身の健康、疾病を正しく把握し、診断や治療をするためにも。
精巧この上ない創造物である生命のしくみを分子レベルで理解するという「山」は険しく、生半可な登山者は寄せ付けない。しかし医者を目指す以上、超えねばならない。心して登ってほしい。
1学年 「物質代謝のしくみ」
生化学で身につけるべき知識は膨大であり、講義は「山」の頂上へと誘う階段の一段を成す。一段ずつ踏みしめて登る以外に道はなく、試験前にまとめて登ることは到底不可能である。講義は教育指針に示した講義の内容を教科書で予習し、万全の準備をして講義に臨んで欲しい。講義の中で把握できなかった部分は、講義後に直接質問して理解しておくように。
2学年 「生命機能実習II(分子からのアプローチ)」
1学年で学んだ膨大な生化学の内容から、将来の臨床生化学分析や診断意必須となる、タンパク質とゲノムDNAの分離・分析を実習する。生化学の基礎的実験技術を全員が確実に身につけるために、少人数単位での実験プログラムを実施する。実験を遂行するのは、貴方しかいない。用いる実験技術の原理を理解し、実験プロセスの意味を理解して実習に臨まなければならない。成績は、実習態度・レポート・実験結果を併せて総括的評価を行う。
1学年 「物質代謝のしくみ」
講義とTBLの学習態度、出席を前提としたTBLのレポート、前後期で行われる中間・期末、学年末の試験の成績を併せて総括的評価を行う。
2学年 「生命機能実習II(分子からのアプローチ)」
認知領域(知識)は実習時間内の試験により行う。精神運動領域(技能)、情意領域(態度・習慣)の「評価は観察記録により行う。