研修・大学院

メッセージ

教室のモットー

愛ある医療を実践できる技と魂を持った良医を育成すること

 昨今、医療ミスが大きく報道されるようになり、外科治療を行うことはリスクが高く、外科志望者が減少傾向にある。また患者側のニーズも変化し、お医者様として、ふんぞり返っているものは自然淘汰される時代となった。こういう時代にこそ、われわれは襟を正し、患者から信頼される時代の要求に合ったチーム医療の一員としての医師とならなければならない。

 わが聖マリアンナ医科大学消化器・一般外科は、川崎北部の中核病院としての立地することより年間900例以上の消化器・一般外科手術をこなしてきた。その内訳は多岐にわたり、特に外科医のトレーニングを行うに最適の条件を備えているといえる。

 外科医が手術だけをやっていればよい時代ではない。消化器外科医は、外科手術手技の習得のみならず、種々の検査をみずから施行することができ、栄養管理、抗癌剤等に関する適切な知識を身につけた消化器臨床医とならなければならない。こうした消化器臨床医としての消化器外科医を一人でも多く育てることが私の使命であると感 じている。

 外科医にとってどんなに厳しい社会情勢であっても、外科医の手を必要とする患者が減ったわけではない。“俺がやらねば誰がやる”という熱意あふれる諸君の入局を希望する。われわれの医局では、将来大きく羽ばたくことのできるしっかりとした基礎力をこの4年間で身につけてもらいたいと思っている。

消化器・一般外科教授 大坪毅人