学協会情報化連絡会議

データベースサイト機関概要

戻る|↓ページ末尾


国立情報学研究所・電子図書館 詳細はこちら
国立情報学研究所NII: The National Institute of Informatics)は、文部省の大学共同利用研究機関として2000年4月に創設されました。情報学に関する総合的な研究を行う学術研究機関であるとともに、学術情報基盤の開発・整備もその設置目的としており、その観点から、大学等の学術研究機関を対象に、学術の発展に必要な各種データベースの作成・提供及びネットワークの整備・運営等の事業を行っています。前身の文部省学術情報センター(学情センター:NACSIS:NAtional Center for Science Information Systems)は1986年に文部省の大学共同利用研究機関として設置され、その事業の1つとして、主に全国の大学等を接続するわが国最大の学術情報ネットワークであるインターネットバックボーン(SINET)の提供サービスを始めておりましたが、これはNIIに受け継がれています。なお、学情センターの前身は東京大学文献情報センターです。

電子図書館(NACSIS-ELS)は、NIIの事業中、各種データベースの作成・提供事業の中の1つです。これは、学協会学術機関誌のページ・イメージをそのまま電子化して画像情報として蓄積し、書誌情報注*1)と共に検索できるシステムで、1997年から提供開始。論文約158万タイトル(2003.1月現在)に達しております。学協会機関誌の提供に際し学協会の経費負担はなく、2部の寄贈を歓迎とあります。最新号に関しては発刊後の公開時期を契約時に指定でき、収録開始巻号は相談に応じるとありますが、1巻1号からの収録を予定しているところが多いようです。また半数近くの機関誌が論文の表示・印刷を無料としておりますが、他は表示・印刷のページ単位での有料(著作権使用料)設定がなされ(1999年から)、徴収された使用料の約9割が学会に還元されます。注*2)

電子図書館への参加[学協会が学術機関誌を提供]に当たって
  1. 対象学協会の基準=日本学術会議登録団体の基準 注*3)
  2. 著作権処理=学協会学術機関誌発表論文の著作権(財産権)の学協会への集中 注*4)
  3. 学協会側で必要な作業=契約書の取り交わし、発刊機関誌をNIIに送付。原稿文書からPDFファイルが作成できるような機関誌編集をしている場合、PDFファイルでの提供も可(作成時のクオリティーが保持できる)。
  4. 学協会の経費=無料(機関誌2部の寄贈送付を歓迎)
  5. 過去の機関誌の扱い=協議の上、NIIに機関誌を送付します。
  6. 著作権使用料=無料ないし有料。有料の場合、上記の通り学協会に還元。
論文を閲覧・印刷して利用するユーザーの立場から
  1. 利用資格:
(1) 国公私立大教職員等
(2) 文部科学省職員等
(3) 学協会の正会員(電子図書館サービス参加学協会に限りません)等
ですが、詳しくはこちらの「利用資格」をご覧下さい。
 あるいは、主として上記(1)、(2)利用資格者を構成員とするような機関による機関別定額制による利用が開始されております(2002年4月から)。→詳しくはこちら
  2. 利用申請・支払:
各自情報研に利用申請し、アクセスID、パスワードを発行をしてもらいます。使用料は申請時に申し込む所属機関の経理責任者による支払か自費となります。
 機関別定額制導入の場合は機関が支払うことになります。
  3. 論文検索:
複数の雑誌を横断的に行えます。
  4. 表示形式
TIFF画像。2003.4月よりPDFファイル形式も提供されます。





















[↑TOP
[↓NEXT
[↓TAIL
科学技術振興機構・J-STAGE 詳細はこちら
科学技術振興機構JST: Japan Science and Technology Agency)は独立行政法人であり、1996年に新技術事業団(JRDC)と日本科学技術情報センター(JICST)が統合されて創設された科学技術振興事業団が前身です。科学技術基本法(1995年制定)を受けて、科学技術振興のための基盤の整備と先端的・独創的な研究開発の推進および科学技術理解増進の推進の事業等を実施しています。

J-STAGEは、JSTの研究情報整備流通促進事業の1つで「科学技術情報発信・流通総合システム」(Japan Science and Technology Information Aggregator, Electronic)のことです。学術雑誌の電子ジャーナル化とインターネットによる科学技術情報の流通をサポートしており、電子ジャーナルの制作支援及び公開、引用文献リンク機能、編集・審査システム、大会演題登録および予稿集の制作・発行支援という機能を備え、利用希望機関は、J-STAGEが提供する機能を無償で利用できます。公開のためのデータ作成は利用機関で行っていただきますが、作成のための各種ツールを無償で提供しています。J-STAGEは、いわゆる学協会支援を目的とした、科学技術ジャーナルの電子化と流通のための共同利用センターとして位置づけることができます。特徴的な機能として、引用文献リンク機能により海外のサイト(CrossRef、PubMed等)との相互リンクを実現しています。

J-STAGEへの参加[学協会誌のJ-STAGEへの登載]に当たって
  1. 利用対象機関=学協会、国立試験研究機関および特殊法人等の公的機関あるいは非営利機関 注*5)
  2. 著作権処理=学協会学術機関誌発表論文の著作権(財産権)は学協会が所有 注*4)
  3. 学協会側で必要な作業=利用申請書の提出。機関誌発刊の度に学協会側でJ-STAGEで提供するツール等を利用して論文データを作成し、システムの提供するWeb上のインタフェースによりJ-STAGEにアップロードします。注*6)
  4. 学協会の経費=過去1年分の機関誌に関してはJSTが代行して作成・登載、それ以前のものおよび新刊については学協会側で作成して登載します。相応の実費のみ(市販ソフト購入の場合など)。
  5. 過去の機関誌の扱い=過去2〜5年分までの電子化は学協会側が新刊と同様に行い、公開することができます。
  6. 著作権使用料=無料。
論文を閲覧・印刷して利用するユーザーの立場から
  1. 利用資格:
基本的に自由にアクセス可能。但し、学協会は個別に全文閲覧用PDFなどに、アクセス制限をかけることができます。
  2. 利用申請・支払:
使用料は無料。申請の必要はありません。なお、アクセス制限が設定されている論文に関しては、学協会にアクセスID、パスワードの申請が必要となります。
  3. 論文検索:
個々の雑誌毎に行えます。
科学技術振興事業団・情報加工分析部・宮川氏より校閲をいただきました。
(2002.8.1.)
[↑TOP
[↓NEXT
[↓TAIL























[↑TOP
[↓NEXT
[↓TAIL
大学病院医療情報ネットワークUMIN 詳細はこちら
大学病院医療情報ネットワークUMINは、文部省国立大学医療情報ネットワーク予算で運用されている組織で、事務局・計算センターは東京大学医学部付属病院内にあります。国立大学病院用にライセンスされた、データベースおよび業務用システムの提供および運用サービスを行うほか、医学、歯科学、薬学、看護学、医療技術、生物学系の学会・研究者を対象とした、

 ・情報提供・検索(診療、病院業務、その他研究・教育に関する情報)
 ・情報提供支援(ホームページスペースの提供等)
 ・情報交流支援(メーリングリスト、掲示板、団体代表Eメールアドレス等の提供)
 ・情報収集支援(症例データ、学術集会抄録、学術誌オンラインジャーナル支援等)

のネットワークサービスを行っております。

学協会学術機関誌の電子化は、「医療・生物学系電子図書館−論文フルテキスト検索・論文登録システム」(UMIN EL)において行われ、上記「情報収集支援」事業の1つです。いわゆるオンラインジャーナルのシステムを投稿受付の段階から支援するものですが、冊子体機関誌を共存させる場合、個々のユーザーによる論文検索閲覧(さらに印刷)をインターネット上でできるようにする機能が含まれていることになります。

UMIN ELへの参加[学協会がUMIN ELに学術機関誌を提供]に当たって
  1. 利用対象機関=医学、歯科学、薬学、看護学、医療技術、生物学系の学会。毎年定期的に学術研究集会・学術雑誌を開催・発行している医学・医療・生物学関係の団体→詳しくはUMIN FAQ
  2. 著作権処理=学協会学術機関誌発表論文の著作権(財産権)の学協会への集中
  3. 学協会側で必要な作業=書誌情報のテキスト入力、論文本文のスキャナ入力PDF化等、電子化そのものを学協会で行う必要がある。インターネットを介し、UMINのシステムを利用(無料)しアップロード(あるいは業者に委託)→詳しくはUMIN学会FAQ
  4. 学協会の経費=無料
  5. 過去の機関誌の扱い=学協会側で、書誌情報・論文本文の入力を行う必要があります→詳しくはUMIN学会FAQ
  6. 著作権使用料=無料あるいは有料。有料の場合、例えば参照料(論文単位のバラ売り)を設定したい場合、学協会側で作業を行う必要があります(あるいは業者に委託)→詳しくはUMIN学会FAQ
論文を閲覧・印刷して利用するユーザーの立場から
  1. 利用資格:
(1) 医学・医療・生物学に関する高等教育機関等の教職員・学生
(2) 医学・医療・生物学関係の学会の会員で学術研究活動を行っている研究者
(3) 医学・医療・生物学関係の非営利機関での学術情報取扱者または医学研究支援業務者
→詳しくはUMIN FAQ
  2. 利用申請・支払:
使用料有料の場合の個々の学協会機関誌によって方式は異ります。
  3. 論文検索:
個々の雑誌毎に行えます。
[↑TOP
[↓NEXT
[↓TAIL























[↑TOP
[↓NEXT
[↓TAIL
(株)メテオインターゲート・Medical*Online 詳細はこちら
株式会社メテオインターゲートMeteoIntergate(以下「メテオ」と略称)は2000年1月に設立された、医療文献、学会論文、医療情報等、デジタルコンテンツのネットワーク配信事業サービスを事業内容とする企業です。 サービス開始は2000年12月。医学雑誌電子化のほか、医学書籍のデータベース(購入可)、医学最新ニュースの配信(登録会員への無料サービス)、学術集会の演題投稿システムの提供支援(有料)等の事業を行っています。

Medical*Online(MOL)では、医学系学協会機関誌のほか、医学系商業誌の電子化を行っており、2002年10月で約22万タイトル。これらすべての雑誌の横断的な検索が可能。

MOLへの参加[学協会がMOLに学術機関誌を提供]に当たって
  1. 利用対象機関=医学系学協会(そのほか医学系商業誌出版社)
  2. 著作権処理=学協会学術機関誌発表論文の著作権(財産権)の学協会への集中
  3. 学協会側で必要な作業=契約書の取り交わし、発刊機関誌をメテオに送付
  4. 学協会の経費=無料(機関誌1部の寄贈送付)
  5. 過去の機関誌の扱い=第1巻からの収録可能
  6. 著作権使用料=アブストラクト閲覧1件\30(個人会員従量制契約の場合)、論文ダウンロード1件\550。使用料の10%が学会に還元されます。
論文を閲覧・印刷して利用するユーザーの立場から
  1. 利用資格:
個人会員(クレジットカード決済。従量制あるいは基本料金制)または法人会員。
  2. 利用申請・支払:
会員登録してID、パスワードを発行してもらい、自費あるいは法人による支払。
  3. 論文検索:
学協会誌、商業誌を含め、すべての雑誌横断的に行えます。
  4. 表示形式
PDFファイル形式。
[↑TOP
[↓NEXT
[↓TAIL















[↑TOP
[↓NEXT
[↓TAIL
日本学会事務センター・OlédiO(オレディオ) 詳細はこちら
2004.8.18.破産宣告を受けました。新聞記事を参考に、各学会にすれば、まさか、文部科学省所管の財団法人で、このような重大な問題が起こるとは予想だにしなかった点にいささか無念の思いも抱きつつ、記録に留めておきたいと思います。

 ⇒ こちらへ ≪=

(財)日本学会事務センターは、1971年に設立された文部科学省所管の公益団体で、2002年7月現在で300を越える学会の事務窓口を設置しております。学会学術機関誌の編集、あるいは頒布業務等に加え、2001年7月から、電子出版業務を開始しました。

オンライン論文投稿・審査・公開支援システムOlédiO(オレディオOnline editorial office)は、日本生化学会の英文誌Journal of Biochemistryのオンラインジャーナルを実現しているとのことですが、利用料金\200万以上とのことです。注*7) オンライン公開の部分はJ-STAGEを利用するというやり方もあるとのことです(恐らく、経費減額可)。

OlédiOの利用[学協会が契約する]に当たって
  1. 利用対象機関=学協会
  2. 著作権処理=学協会学術機関誌発表論文の著作権(財産権)の学協会への集中
  3. 学協会側で必要な作業=契約書の取り交わし。システムを利用してオンラインジャーナルとしての業務に用いる。
  4. 学協会の経費=有料
  5. 過去の機関誌の扱い=現状ではなし
  6. 著作権使用料=有料も可
論文を閲覧・印刷して利用するユーザーの立場から
  1. 利用資格:
特になし
  2. 利用申請・支払:
使用料を有料にした場合はアクセスに応じた課金がなされます。
(OlédiO自体の解説Webページは見いだせません)










[↑TOP
[↓NEXT
[↓TAIL

注*1)
掲載記事(論文)の主題、責任性を示す、標題(タイトル)、著者、キーワード、抄録等。[↑UP
 
注*2)
a) 最新号に関しての発刊後の公開時期
機関誌発刊後の電子化には日時を要するため、極端に短い日時は不可能。むしろ、遅らせる指定の必要な場合、1ヶ月後、半年後、5年後等とします。[↑UP
b) 著作権使用料
論文閲覧に際し、該当学協会の会員の場合は無料としている場合が多く、非会員に対しページ当たり表示に\10、印刷に\20というような設定が可能です。[↑UP
 
注*3)
日本学術会議登録団体の基準:
「100名以上の科学者である個人会員による構成」等ですが、詳しくはこちらの「学会案内」から「学術コミュニティーへの情報化支援に向けて<抜粋>」をご覧下さい。[↑UP
 
注*4)
理由については学協会情報化連絡会議MLでも一部紹介されております。[↑UP
 
注*5)
詳しくはこちらの「利用目的別サイトマップ」→「J-STAGE導入のご案内」→「利用規約」[↑UP
 
注*6)
論文データとしては、Adobe社のFrameMaker+SGML対応のテンプレート、SGML、およびACCESS対応の書誌形式があります。それぞれ、FrameMaker+SGML、SGML編集ツールおよびACCESS対応の書誌作成支援ツールで作成できます。FrameMaker+SGMLやACCESSは市販ソフトであり、各学協会側で用意する必要がありますが、SGML編集ツールはJ-STAGEで無料提供されます。
 
注*7)
科学新聞2001.8.24.号
(社)日本動物学会第4回理事会議事録

戻る|↑TOP