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掲載日:2022年2月14日

第67回日本宇宙航空環境医学会大会学生部門において本学第5学年林誠一が優秀学生賞 Outstanding Performance Awardを受賞

このたび本学第5学年林 誠一さんが、循環器内科 黄 世捷 講師の指導のもと、演題名「有人宇宙活動における心肺蘇生率向上に向けた課題検討」を発表し、第67回日本宇宙航空環境医学会大会学生部門において優秀学生賞 Outstanding Performance Awardを受賞しました。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、有人宇宙活動において予想されうる宇宙医学/健康管理技術課題として、心停止時の宇宙飛行士による自律的な心肺蘇生法(CPR)を挙げており、本発表では、宇宙での最適なCPR確立に向けた現状の課題を明確化し、その解決のため検討を行いました。この発表の功績から、優秀学生賞 Outstanding Performance Awardを受賞しました。

受賞コメント

黄 世捷 講師
「今回は宇宙空間における心肺蘇生という自分にとって未知のテーマについて指導する"越境学習"の機会となりましたが、発表に留まらず優秀学生賞 Outstanding Performance Awardの受賞に至ったこと非常に嬉しく思います。自分自身の所属やキャリア、慣れ親しんだ考え方などの"境界"を超えて学ぶことを越境学習といいます。医師として絶対的な正解のないVUCA時代に、自らのキャリアを切り開く上で重要なキーワードです。是非本学の学生におかれましては、規定のカリキュラムに縛られず、自らの興味や関心に応じたチャレンジをし、教員に相談いただければと思います。医学生のチャレンジは我々教員の越境学習の機会となり、ひいては聖マリアンナ医科大学の発展に繋がるものと確信しています。」

林 誠一さん
「指導医の循環器内科 黄 世捷 先生のご指導を受け、第67回日本宇宙航空環境医学会大会学生部門において演題発表し、受賞いたしました。この場をお借りし、心より感謝申し上げます。また、その他様々な先生方との出会い、温かいご指導があり、この結果となりました。深く感謝申し上げます。本発表内容としまして、様々な先生方との出会いがあったことや文献調査を重ねたことから、(ITDとACD、2つのデバイスを用いたCPRを宇宙で行うことで、蘇生成功率向上を期待できる。NASAが発表した人工重力モジュールが利用可能となれば、頭部挙上が微小重力環境でも可能となる。ITDを用いたACD-CPRに頭部挙上を併用すれば、宇宙での質の高いCPRが実施可能となり、心肺蘇生率向上を期待できる。) という着想に至り、発表をさせて頂きました。本発表の背景として、私は幼い頃から宇宙飛行士になりたいという夢を心に抱いておりました。医師にも憧れを抱くようになり、医師として宇宙飛行士になるべく医学部に進学し、宇宙医学から宇宙開発や人々に貢献したいという夢も今、抱いています。そして、医療×テクノロジーにも興味を抱きました。この分野を必要とする、目の前の患者さん、世界のどこかにいる患者さん、これからの患者さん、そして病や事故等々に機能を奪われた方々の、救いとなれるような医師像にも憧れを抱きました。本発表では、これら私自身の興味分野である、医療×テクノロジー×有人宇宙活動という内容となりました。これを糧に今後とも日々精進し、一つでも多く夢を叶えることで、人々に還元できるよう、日々勉学に励み、臨床医、医療×テクノロジー分野、有人宇宙開発分野にも関われる医師になりたいと考えております。そしてもし、この人生で医師として宇宙飛行士になる夢が叶うのであれば、この身を捧げ、広く世界全体の人類の未来に貢献したいと考えています。今回の経験を通し、聖マリアンナ医科大学では、学生のチャレンジを応援して下さる先生方が大変多いことに改めて気づき、感謝の念に堪えません。改めまして、大変貴重なご機会を下さいましたこと、心より深く感謝申し上げます。」


黄 世捷 講師(左) と 林 誠一さん(右)