高度な医学研究の推進と、国際的視野を持つ
指導的医療人・研究者の育成を目指して
研究科長 山野嘉久

聖マリアンナ医科大学は、1971年の医学部開設に続き、1977年に大学院を開設いたしました。本学は建学の精神である『キリスト教的人類愛に根ざした生命の尊厳を基調とする医師としての使命感を自覚し、人類社会に奉仕しうる人間の育成並びに専門的研究の成果を人類の福祉に活かしていく医師の養成』に基づき、教育・研究・診療を展開してまいりました。大学院医学研究科は、その中でも特に「専門的研究の成果を人類の福祉に活かす」という使命を担う中核的な場として発展してきました。

今日、医学・生命科学はかつてない速度で進歩を遂げています。しかし一方で、臨床の現場にはなお解決されていない課題が数多く存在します。私たち大学院に課せられた使命は、そうした課題に真正面から向き合い、自ら問いを立て、科学的に検証し、新たな知を創造することにあります。大学院教育の本質は、「科学する力」を身につけることにあります。すなわち、課題を見いだし、仮説を構築し、検証し、その成果を社会へ還元する力を養うことこそが、博士課程における最も重要な目的です。

本研究科では、専攻分野における高度な専門性の修得はもとより、学際的視野と高い倫理観を備え、国際社会に通用する研究者・教育者・高度専門職業人の育成を目指しています。各分野の専門教育に加え、総合教育科目や最新医学講義を通じて幅広い知識と視野を養い、医学統計や英語による発表・論文作成能力を磨くことで、国際的に活躍できる基盤を築いていただきたいと考えています。また、社会人コースを含む多様な教育体制を整えることで、変化する社会のニーズにも応えていきます。

研究の道は決して平坦ではありません。思うように結果が出ないこともあれば、壁に直面することもあるでしょう。しかし、その試行錯誤の過程こそが研究者としての自立を育み、深い洞察力を養います。本学には、研究指導教員、補助教員、大学院・研究推進課職員、附属研究施設など、多様な人的・物的資源が整備されています。これらを積極的に活用し、分野を越えた議論や交流を通じて、研究をより豊かなものへと発展させてください。

大学院は、未来の医学を創造する場です。ここで培われる探究心と科学する力、そして人類社会に貢献しようとする志が、新たな医療を切り拓き、次代の医学を形づくっていくと確信しています。皆さんが本研究科での学びと研究を通じて大きく成長し、その成果が広く社会に還元されることを心より期待しております。

聖マリアンナ医科大学 大学院医学研究科長
山 野 嘉 久