聖マリアンナ医科大学 SCHOOL GUIDEBOOK 2020
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19臨床実習▶ Introduction to Clinical Medicine(ICM)シミュレーターやロールプレイで実践力を養成 4学年の“Introduction to Clinical Medicine(ICM)”では、臨床実習前に修得すべき、医師として必要な基本的診療知識や安全管理などを学びます。基本的診療手技を学ぶうえで、実際に患者さんに行うことが困難な医療行為については、大学に併設されたメディカルシミュレーションセンターを活用します。これにより、臨床現場・臨床場面を模擬的に再現した学習環境を提供し、医師としての実践力を養成します。具体的には人体を模したモデルやシミュレーターを使った実技トレーニング、 学習者同士や模擬患者が参加するロールプレイを行っていきます。このように本学 ではメディカルシミュレーションセンターの機器、設備や教育プログラムを充実させ、シミュレーション教育に力を注いでいます。▶ 早期体験実習1学年から幅広い医療の現場を体験 本学の早期体験実習は、まず、1学年の前期に大学病院内での病棟看護実習や川崎市消防局の協力のもと救急車同乗実習を行い、医療の現場に内在する倫理的、社会的、医学的諸問題と直面し、医師に必要な人格形成の修練を自ら行っていくための動機づけとなるようカリキュラムを組んでいます。後期には「Early Exposure to Life Cycle」として、学外のマタニティクリニック、幼稚園、病院・診療所、高齢者施設でそれぞれ実習を行い、人の一生と医療との関わりやコミュニケーション能力の重要性を学ぶとともに、地域における医療・介護・福祉・保健に関心を持つことを目標とします。2~3学年では、1学年次に実施した早期体験実習を振り返ると同時に、医師となるための基礎づくりを目指します。「重症心身障害児(者)施設見学実習」では、学外の施設を訪れ、障害児(者)らとのふれあいを通して、医学・医療を取り巻く問題に触れながら医師となる自覚と動機づけを目標としています。また、「地域包括ケア実習」においては、特別養護老人ホームや病院を含む学外診療所などを訪れ、地域包括ケアシステムにおける在宅復帰までの流れや現状を理解し、地域包括ケアに従事する多職種の役割と職種間の連携の必要性について学びます。これらに加え、学生自身が関心のある講座の教員を訪問し、当該分野で活躍する医師へのキャリアに関するインタビューを行い、卒業~卒後に至るまでの目標やプランを明確化することを目的とする「キャリアインタビュー」も実施されます。 これらの実習を通じて、交流する他者を視察するだけでなく、学生自身の行動や感情を振り返ることで、コミュニケーションの方法を模索しながら、より良い人間関係の構築の仕方を身につけ、将来医師として臨床の現場で何をなすべきかを知る機会となります。臨床実習〝人との触れあい〟を 通して医療を体感する

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