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博士の学位授与の取消しについて

平成30年7月19日

 

1.学位番号・授与日 学位「聖医大甲第1071号」(平成24年3月29日授与)

 

2.学位取消日 平成30年7月4日

 

3.学位授与の取消事由

 当該学位論文について不正の方法の事実を認定し、本学学位規程第19条における「不正の方法により学位の授与を受けた事実が判明したとき」に該当すると判断した。

 

4.不正行為の内容及び不正に対する当該者の責任について

 当該者は当該学位論文(※)の基になった臨床研究において研究分担医師として参画し、当該学位論文の筆頭著者(First author)及び責任著者(Corresponding author)であり当該学位論文の基になった臨床研究(以下「本臨床試験」という。)において重大な倫理指針違反があった。本臨床試験は指導教員による指導の下に行われたものであるが、当該者も研究分担医師として参画したものである。本臨床試験の実施にあたり承認された実施計画書からの逸脱があり、また、文書同意取得がなされていない症例、エントリー基準違反の症例など、多数の不適格症例を包含したまま臨床データを取りまとめ統計学的解析を実施した点において、倫理的適格性・科学的適格性を欠くものであり、これに基づく当該論文は不正な臨床研究に基づく論文である。当該論文を学位申請論文として提出し、学位の授与を受けたことは不正の方法により学位の授与を受けたものである。

 なお、本学では大学院課程修了の要件である最終試験は学位論文を中心として行うものと規定されており、当該学位論文は既に撤回されており、当該者からの学位の自主返還の意思も認められるものである。

 

 ※本学ホームページにおいて2017年2月14日付で掲載した「臨床研究に関する倫理指針違反についての調査報告書」において21頁から26頁に記載された「論文1」にあたる。

 

以上