病院ではたらく犬
きんむけん「勤務犬」
医療チームの一員として、
患者さんの不安を和らげたり、
リハビリ等のサポートを行っています。
当院では、社会福祉法人日本介助犬協会の
訓練を受けた犬を勤務犬と認定しています。

勤務犬の役割
動物介在療法
(AAT:Animal Assisted Therapy)
動物介在療法(AAT)とは、訓練を受けた動物が医療チームの一員として治療に参加する補助療法です。動物介在活動とは異なり、医師や看護師などの医療従事者が主導し、患者さんごとに「手術前の不安を和らげる」「リハビリへの意欲を高める」といった具体的な治療目標を設定したうえで実施します。聖マリアンナ医科大学病院では2015年より麻酔科を中心に導入し、現在は20以上の診療科で活用されています。

動物介在活動
(AAA:Animal Assisted Activity)
動物介在活動(AAA)とは、訓練を受けた動物と人との触れ合いを通じて、生活の質の向上や心理的な安定を図る活動のことです。医療・福祉・教育など幅広い場で行われており、特別な資格や治療目標を必要としない点が特徴です。勤務犬による病棟訪問や患者さんとの交流も、この活動のひとつです。

ハンドラーについて
日本介助犬協会が定めるハンドラー育成のための講座を受講し、トレーニングを行った医療従事者です。現在、当院の看護師2名がハンドラーとして活動しています。リードを持って、勤務犬にいろいろな合図や指示を出し、
動物介在活動・動物介在療法が安全に、効果的に行えるよう活動します。


聖マリアンナ
医科大学と
勤務犬の物語
A Tale of St. Marianna University Hospital and Its Healing Dogs

その願いから、
すべては始まりました。
~ 2012年、小児科病棟の小さな手紙から ~
2012年
病院に犬がやってきた
白血病で長期入院していた女の子が、ファシリティドッグを派遣する団体へ「犬に会いたい」という手紙を書いたことが始まりです。女の子の願いをかなえるため、医療スタッフが調整を行い、病院への犬の訪問が初めて実現しました。
ファシリティドッグとは
病院や福祉施設で活動するために専門的に訓練された犬で、患者さんやご利用者の心身のケアを支援する役割を持つ犬のこと。

2013年 6月
勤務犬部会の立ち上げ
動物介在活動・療法導入に向けて本格的に動き出しました。自分達の力で、継続的に運営していくために、ハンドラーと犬を当院の職員として育成していく仕組みをつくりました。「勤務犬」という名前も、この思いに由来しています。2013年6月、当時の北川博昭病院長を中心に、盲導犬・介助犬協会の協力を得て「導入準備委員会」を結成。啓発活動や署名集め、同窓会からの資金支援などを経て、翌2014年4月、正式に「勤務犬導入部会」が発足しました。

2014年
勤務犬導入に向けた体制整備
動物介在活動・療法を安全に実施するため、院内体制の整備や運用ルールの検討が行われました。医療スタッフによるハンドラー研修も開始され、導入に向けた準備が進められました。
2015年〜 2018年
院内での活動の展開
20診療科・17病棟から年間40件以上の依頼があり、病棟訪問やリハビリテーション支援などの活動が行われました。
2015年 4月
初代勤務犬「ミカ」が入職
初代勤務犬ミカがハンドラーとなる医師・看護師とともに活動を開始しました。病棟訪問を中心に、医療スタッフと連携しながら、病室や病棟内でのふれあい活動を実施しました。
2018年 12月
初代勤務犬「ミカ」が活動を終了
初代勤務犬ミカは、動物介在療法の導入初期から医師・看護師とともに活動し、病棟訪問や診療支援などを行いました。一定の活動期間を終え、その役割を次世代へと引き継ぎました。

2019年 1月
2代目勤務犬「モリス」デビュー
ミカの想いを引き継ぎ、モリスが活動を開始しました。
2019年〜 2022年
活動の定着と多職種連携の広がり
病棟訪問やリハビリ支援に加え、医師・看護師・リハビリスタッフ・ソーシャルワーカーなどからの依頼により活動が広がりました。また、新型コロナウイルス感染症の流行期には感染対策のため活動内容の調整が行われ、その後、状況に応じて段階的に再開されました。

2023年 5月
2代目勤務犬「モリス」が
活動を終了
引退に際しては多くの関係者に見守られながら活動を終了し、
取り組みは次世代へと引き継がれました。
2023年 5月
3代目勤務犬「ハク」へ
バトンタッチ
現在は3代目勤務犬ハクが医療チームの一員として活動しており、患者さんやご家族と関わりながら院内での動物介在活動・療法を担っています。
歴代勤務犬

初代「ミカ」
| 誕生日 | 2010年3月(2021年12月7日永眠) |
|---|---|
| うまれた国 | オランダ |
| 犬種 | スタンダード・プードル(毛色は黒) |
| 性別 | ♂ |
| 勤務犬としての活動 | 2015年4月〜2018年12月 |

2代目「モリス」
| 誕生日 | 2015年10月5日 |
|---|---|
| うまれた国 | スウェーデン |
| 犬種 | スタンダード・プードル(毛色は白) |
| 性別 | ♂ |
| 勤務犬としての活動 | 2019年1月〜2023年5月 |
勤務犬との
おもいで
学会発表・
出版物・
メディア掲載等
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大学病院入院中の小児患者に対する動物介在療法の有用性
著者・発表者野口真貴子、長江千愛、星野薫、兒島良恵、溝部 怜、竹田志津代、大泉奈々、神山明子、佐々木信幸、北川博昭、清水直樹
出版社・媒体名・学会名第128回日本小児科学会学術集会
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2020年度~2025年度 日本学術振興会 科学研究費助成事業「大学病院における動物介在療法の有効性の評価」(課題番号:20K14198)
著者・発表者長江千愛
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動物介在療法の介入によりリハビリテーション治療に対する意欲向上を認めた症例
著者・発表者溝部怜、佐々木信幸、兒島良恵、畑中康志、西山駿樹、大泉奈々、溝部良太
出版社・媒体名・学会名The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine
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大学病院への動物介在療法の導入 その効果と問題点
著者・発表者長江千愛
出版社・媒体名・学会名第61回日本リハビリテーション医学会学術集会
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犬と創るwell-being大学病院における動物介在療法の実践
著者・発表者長江千愛
出版社・媒体名・学会名第15回日本プライマリ・ケア連合学会学術集会
その他情報はありません。









