診療部門のご案内

臨床検査部

平成22年 4月01日現在

紹介・アピール

部長 信岡祐彦(教授)

 臨床検査部は、血液検査や心電図などの各種臨床検査を通して、病気の診断や病態の把握、重症度や活動性の判定、さらには治療効果の判定など、診療に不可欠な情報を臨床医に提供することを主要な役割としています。
 当院の臨床検査部は、輸血部、医科学検査、血液・遺伝免疫検査、生理機能検査、サーモグラフィー、緊急検査、細菌検査、採血室、超音波検査、事務部門に分かれ、臨床検査技師、診療放射線技師、看護師、事務職員など100名近いスタッフで運営されています。診断や治療に有用な検査結果と、関連する情報を正確かつ迅速に臨床医に提供することを主体に、各種検査の質の維持・向上に努めながら診療協力部門の一翼としての職責を果たすべく努力を続けております。また川崎北部地域の中核病院の検査部として、医療の進歩に対応する最新の体制と設備を整えるよう常に努めて参ります。
 

 

職員一覧

職名 職種 氏名 専門分野(資格)・担当分野
部長(教授) 医師 信岡 祐彦
副部長(病院教授) 医師 辻本 文雄
副部長(講師) 医師 長田 尚彦
技術課長 臨床検査技師 山崎 哲
技術課長 放射線技師 桜井 正児 超音波検査

業務の案内

業務名称

医化学検査室

業務内容

医化学検査室では、主に尿検査と便検査をおこなっています。尿や便は人体の排泄物ではありますが、病気の診断や、自覚症状がないうちに早期に発見する上で重要なものでもあります。尿検査では、腎疾患に関係のある蛋白が出ていないか、糖尿病はないか、出血や炎症がないかを判定します。さらに、顕微鏡を用いて尿中の細胞成分をひとつひとつ確認することも行っています。この検査は病気を診断するのに重要であるので、迅速に検査結果が報告できるように努力しています。また便検査は、主に消化管から出血があるかどうかをみています。いち早く見つけることで大腸がんの早期発見にもつながっているわけです。日本も食事が欧米化し、年々大腸癌が増えているので、半年に1回の便潜血検査をおすすめします。今はほとんどが機械化され簡便に検査が進められるようなりました。

尿・便以外にも幅広い検査材料を扱っていて、穿刺液(胸水、腹水、関節液)、髄液、精液、血清検体、等々まだまだ技師の手で、ひとつひとつ検査を進めていかなくてはならないものが数多く有り、それぞれ検査内容・方法が違いていますが、どの検査に関しても、迅速かつ正確に結果報告が出来るよう日々努力しています。

業務名称

血液検査室

業務内容

血液検査室は、採血された検体について血液学的な検査を行っています。一般的に、採血をして検査をするとみんな血液検査と思われがちですが、実際には“血液学的”な検査を行う事を血液検査と言い、他に生化学的な検査や免疫学的な検査などがあります。
血液検査は、大きく二つに分けることができます。
一つ目は、血液の中の赤血球、白血球、血小板などの血球(血液細胞)の数や性状に関する検査(形態学的検査)です。例えば、貧血とは、何らかの原因で赤血球の数が減ったり、赤血球の中に含まれるヘモグロビンの量が少なくなったりする状態をいいますが、形態学的な検査の“血球算定”という検査項目によってその状態を知る事ができます。
二つ目は、血液が固まる性質に関する検査(止血学的検査)です。ひざを擦りむいて血が出てもしばらくすると出血は止まります、実際、出血時間という検査は耳たぶにチクリと針を刺して血液が止まる時間を計ります。これには先に述べた形態学的な検査の血小板数も大きく影響していますが、血液自体に固まる性質がある事も大切な要因です。何らかの原因で血液が固まりにくくなると出血が止まりにくくなったり、固まりやすくなると体の中で固まってしまい血栓症を起こし血管が詰まってしまいます。こうした血液の性質を調べるのが止血学的な検査です。
以上の様な二つの側面から血液の状態を調べ、診断や治療に貢献することが血液検査室の仕事です。

業務名称

遺伝免疫検査室

業務内容

遺伝免疫室の仕事の1つとして免疫検査は、免疫の成立(生体防御)に働くリンパ球を検査しています。リンパ球は、主にT・Bリンパ球があり、それぞれ免疫成立にいろいろの役割をしています。T・Bリンパ球は、全身をコントロールしながら体内に侵入してきた細菌、ウイルスなどに集中的に攻撃したり、又それほど害にならない物質に過敏に働きすぎてアレルギーを起こしたりします。免疫担当細胞の障害の素因を調べる検査です。主な病気として自己免疫疾患、感染症などがあります。又、ガン細胞などの細胞の分化過程を調べて、悪性腫瘍、白血病など病気の診断や治療効果に役立っている検査です。2つめの遺伝検査は、主に人の染色体を調べています。人は、すべて46本の染色体をもち46本の染色体にはそれぞれ沢山の遺伝子が含まれています。この数が多かったり少なかったり、型の変化に異常があると染色体に異常が起こり病気の原因になります。その典型的な例としてダウン症、ターナー症候群があります。又、悪性腫瘍、白血病などの染色体を検査して病気の診断、治療効果や予後などに利用されている検査です。

業務名称

細菌検査室

業務内容

細菌検査室の主な仕事は「感染症」の原因菌(起炎菌)を検出し、同定(細菌名を決めること)し、その菌に対してどんな抗菌薬(抗生物質)が効くかを判定する部門です。対象となる細菌はMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)やセラチア菌など院内感染を起こす菌から病原性大腸菌O157や赤痢菌、チフス菌、コレラ菌、結核菌など100種類以上あります。特に院内感染対策では感染制御部と連携して薬剤耐性菌の監視や環境の微生物検査などを行います。当院は厚生労働省の基幹病院に指定されているのでMRSA,ペニシリン耐性肺炎球菌、薬剤耐性緑膿菌による感染症の報告を行っています。
また、検査の正確性・迅速性に力を入れ、血液培養を24時間培養モニターする装置や客観的かつ数値判定(薬剤感受性検査における有効濃度)を行う自動化機器を積極的に導入しています。結核菌は他の細菌に比べて増殖する速度が遅いため、かつては診断までに長時間(数週間)を要しましたが、近年、喀痰などの検査材料から直接結核菌の遺伝子を増幅させ検出するPCR法が開発され、当検査室でも導入しています。この方法ではわずか5~6時間で検出が可能となりました。
その他には細菌が産生する毒素の検査やウイルスを短時間で検出する検査や院内感染の防止対策のための環境検査、薬剤耐性菌の監視や院内の給食従事者の検便などの仕事を行っています。

業務名称

生理検査室

業務内容

【循環機能検査】
心臓は、体内に血液を送るポンプの役目をして一生休むことなく働き続けます。この様に血液が体内を循環するために必要な機能を調べる検査です。
標準12誘導心電図、運動負荷心電図(マスター二階段負荷、トレッドミル負荷)起立負荷心電図、末梢血管分節検査、脈波速度検査、24時間心電図(ホルター)検査、心音図検査、体表面心電図
一番簡単に調べることが出来るのが標準12誘導心電図です。両手、両足そして胸に電極をつけて心臓の電気的な刺激の伝わりを見る検査です。不整脈や虚血性の心疾患(狭心症、心筋梗塞)などが判ります。
【神経生理機能検査】
脳や筋肉も活動する時に微弱な電気を発生します。その電気信号を機械が大きくして記録する検査です。
脳波検査、聴性脳幹反応検査、末梢神経伝導速度検査、針筋電図検査、反復検査脳波検査は頭皮に粘土状のペーストを付け電極を貼り付け安静にし、ベットに寝て検査します。目は閉じたまま深呼吸をしたり、目の前で光りをあてたりします。
【呼吸機能検査】
肺は人間が生きるために必要な酸素を供給する機関です。その機能を検査します。肺活量検査、換気機能検査、数々の呼吸器疾患の診断、治療の参考にします。手術をする際にも、この検査を必要とします。

生理機能検査は、患者さまと共に検査を行います。
心電図検査では洋服を脱いで頂いたり、脳波検査では息を吸ったり吐いたりしていただきます。又、筋電図検査では力を入れたり抜いたりしていただいたり、呼吸機能検査では息をこらえたり力一杯吐き出したりします。患者さまのご協力とご理解があってこそ正確な検査結果が得られますのでよろしくお願いいたします。

業務名称

生化学検査

業務内容

生化学血清室の業務は、患者さまから採血された血液を遠心分離して、血清という部分を分析する仕事をしています。この血清を分析する事で患者さまの肝機能検査(GOT、GPT、LDH、rGTPなど)、腎機能検査(尿素窒素、クレアチニン、尿酸など)、膵機能検査(アミラーゼ)、脂質成分(コレステロール、中性脂肪など)、金属成分(ナトリウム、カリウム、鉄など)、血糖値などとさまざまな基礎的データーを調べる事ができます。また、肝炎ウィルス(B型、C型)や梅毒などの感染症の検査や、リウマチ因子などの自己免疫性疾患の検査も実施しています。血清から基礎的データーを調べる検査を生化学的検査と言い、免疫反応を用いて感染症や自己免疫疾患の因子を調べる検査を免疫血清学的検査と言います。これらの検査はその昔、用手分析法(試験管などを用い手で分析をする事)で検査をしていましたので、検査結果がでるまで大変な時間を要していましたが、現在では自動分析装置が普及し、短時間で多くの検査をする事が可能になりました。生化学血清室でも高速な自動分析装置を導入し、速くて正確な検査結果報告を可能にしています。
より速く、より正確な「生化学検査・免疫血清学検査」をモットーに努力しています。

業務名称

緊急検査室

業務内容

緊急検査室は、救命救急センター内に配置されており特定機能病院としての緊急検査業務を行っております。
緊急検査室では
緊急治療が必要な患者さまの病態をいち早く把握するための検査を正確かつ迅速に行い、その検査結果を直ちに担当の先生に報告するためにスタッフ12名により構成され、365日24時間完全2交代制勤務を行っています。
具体的には、救急車で来院された患者さまの迅速検査、入院患者さまの病状急変時における検査、外来患者さまの診療時に必要な検査等が上げられます。また、この様にとても重要な検査に対し、日夜検討を繰り返し、より良い質の高い検査が行えるよう努力しています。
患者さまと直接接する機会はあまり御座いませんが、緊急検査室スタッフ一同、患者さま達のために一生懸命がんばり続けます!

業務名称

超音波検査

業務内容

 超音波検査は、超音波を用いて生体の内部を観察する検査法です。特徴としては、妊婦さんや妊娠中の胎児の状況の観察にも用いられていることからもわかるとおり、患者さんへの苦痛が非常に少ないこと、超音波の人体に与える影響がないことなどが挙げられます。このため検査の応用範囲は広く、産婦人科領域をはじめ、心臓や腹部臓器(肝臓、腎臓、すい臓、胆のうなど)、泌尿生殖器系(子宮卵巣、前立腺、膀胱)、乳腺、甲状腺など広い範囲におよんでおり、日常臨床では欠くことのできない検査法となっています。このような検査法の特徴を十分に生かし、迅速、正確な診断に貢献するべく努力していく所存です。