平成22年 3月01日現在
近年、急増する肺癌の診断と治療に重点を置き一般的な診療に加えてハードとソフトの両方においてあらゆる最先端の手段を用いていることが特徴です。特に欧米で普及してきたいわゆる『呼吸器インターベンション』では本邦でパイオニア的存在でいろんな手段を持っております。早期の肺癌の診断には新しい気管支鏡、つまり蛍光気管支鏡(AFB)、狭帯域光気管支鏡(NBI)や気管支腔内超音波(EBUS)を用い通常の方法では見つかりにくいものまで的確に検出します。気管支腔内の早期肺癌に当院ではダイオードレーザーによるPDT(光線力学的治療)を施行し完治を目指します。進行肺癌には通常の化学療法(抗癌剤)や放射線療法に加えて気道が狭くなり呼吸が苦しい場合は硬性気管支鏡下手術、つまりレーザー、アルゴン・プラズマ凝固などで腫瘍を焼き切り、バルーン拡張後にステント留置して症状を改善させております。胸水の溜る場合には内科的胸腔鏡を駆使して呼吸器疾患の診断、治療が可能で、必要があればタルクによる胸膜癒着術を施行しています。またCOPD(慢性閉塞性肺疾患で肺気腫や慢性気管支炎)、気管支喘息、間質性肺炎などのあらゆる呼吸器疾患を対象としてQOLを重視して患者様の立場に立って診断し治療しております。とくに肺気腫や気管支喘息には内視鏡的治療による呼吸困難の克服をめざしております。種々の呼吸器疾患を的確に診断しベストの治療法を選択し、呼吸困難などの症状の克服をめざします。さらに呼吸器外科と協力して呼吸器病センターとしてあらゆるニーズに対応できるよう努力しております。また放射線科、麻酔科、救急医学科とも連携して小回りのきく総合的な臨床呼吸器病学に取り組んでおります。

診療部長 宮澤 輝臣(教授)
| 職名 | 氏名 | 専門分野 | 専門医・認定医等 |
|---|---|---|---|
| 部長(教授) | 宮澤輝臣 | 肺癌、ステント治療、レーザー治療、COPD、 気管支喘息 | 日本内科学会認定内科医・指導医、呼吸器学会専門医・指導医、日本呼吸器内視鏡学会専門医・指導医、FCCP |
| 医長(准教授) | 峯下昌道 | COPD、肺癌 | 日本内科学会専門医、呼吸器学会専門医、日本呼吸器内視鏡学会専門医 |
| 副部長(講師) | 白川妙子 | 肺癌、気管支鏡、超音波診断 | 日本内科学会認定内科医、呼吸器学会専門医・指導医、日本呼吸器内視鏡学会専門医・指導医、FCCP |
| 医長(講師) | 井上健男 | 肺癌、間質性肺炎 | 日本内科学会認定内科医・専門医、日本呼吸器内視鏡学会専門医、指導医、呼吸器学会専門医 |
| 主任医長(助教) | 延山誠一 | ステント治療、肺癌 | 日本内科学会認定医・指導医 日本呼吸器内視鏡学会専門医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 ICD(インフェクションコントロールドクター) |
| 医長(助教) | 藤田佳嗣 | 化学療法 | 日本内科学会認定内科医 日本呼吸器学会専門医 |
| 医長(助教) | 佐治淳子 | COPD、気管支喘息 | 日本内科学会認定内科医、認定産業医 |
| 医長(助教) | 石田敦子 | 内科的胸腔鏡、肺癌、胸膜中皮腫 | 日本内科学会認定内科医、FCCP、 日本呼吸器学会専門医 |
| 医長(助教) | 大重雅寛 | 肺癌、硬性気管支鏡 | |
| 医長(助教) | 中村美保 | 肺癌、内科的胸腔鏡 | 日本内科学会認定内科医 |
| 医員(助教) | 石川文月 | 肺癌、内科的胸腔鏡 | 日本内科学会認定内科医 |
| 医員(診療助手) | 西根広樹 | 肺癌、ステント治療、COPD | 日本内科学会認定内科医, 日本呼吸器学会専門医 |
| 医員(診療助手) | 木田博隆 | 呼吸器疾患一般 | |
| 医員(診療助手) | 半田寛 | 呼吸器疾患一般 | 日本内科学会認定内科医 |
| 医員(診療助手) | 古屋直樹 | 呼吸器疾患一般 | 日本内科学会認定内科医 |
| 医員(診療助手) | 石橋令臣 | 呼吸器疾患一般 | 日本内科学会認定内科医 |
| 登録医(非常勤講師) | 鎌田正広 | 呼吸器疾患一般 | |
| 登録医(非常勤講師) | 石田一雄 | 呼吸器疾患一般、呼吸器感染症 | 呼吸器学会専門医、日本内科学会認定内科医・指導医、総合内科専門医、日本感染症学会インフェクションコントロールドクター |
| 登録医(非常勤講師) | 平本雄彦 | 臨床呼吸生理学 | 呼吸器学会専門医、指導医、日本内科学会認定内科医 |
| 登録医(臨床教授) | 山田耕三 | 肺癌の画像診断 | |
| 登録医(臨床教授) | ハインリッヒD.ベッカー | 呼吸器インターベンション | |
| 登録医(非常勤講師) | 渡辺洋一 | EWSによる気管支充てん術 | 日本内科学会認定医、日本呼吸器学会専門医・指導医、日本呼吸器内視鏡学会指導医、日本腫瘍学会暫定指導医 |
| 登録医(非常勤講師) | 岩本康男 | 肺癌化学療法、臨床腫瘍学 | 日本内科学会認定医、日本気管支学認定医、日本呼吸器学会専門医、日本腫瘍学会暫定指導医 |
| 登録医(非常勤講師) | 倉田宝保 | 肺癌化学療法、臨床腫瘍学 | 日本内科学会認定医、日本呼吸器学会専門医、日本臨床腫瘍学会専門医 |
| 登録医(非常勤講師) | 浅野文祐 | 気管支鏡(ナビゲーション) | 日本循環器学会専門医、日本消化器学会専門医、日本内科学会認定医、日本医師会認定産業医 |
| 登録医(非常勤講師) | 川畑雅照 | 呼吸器感染症 | 日本内科学会認定内科医、日本内科学会専門医、日本内科学会指導医 |
| 登録医(非常勤講師) | 松岡由香 | 肺癌 レーザー治療 | 日本内科学会認定内科医、日本呼吸器内視鏡学会認定医、日本呼吸器学会専門医、FCCP |
| 名称 | 所要日数(時間) | 説明 |
|---|---|---|
| 気管支鏡検査:気管支腔内超音波(EBUS) | 20分 | 肺癌その他の呼吸器疾患の内視鏡検査で病気の場所から組織や細胞を採って顕微鏡で調べ主に悪性かどうかと判定に有用。末梢病変には超音波ガイドシース法を用いて高い診断率が得られている。 |
| 経気管支リンパ節生検:コンベックスタイプの超音波ガイド下針生検(TBNA/EBUS) | 20~30分 | コンベックスタイプの超音波ガイド下針生検でリアルタイムに針が観察でき安全に縦郭リンパ節に転移がないか調べます。肺癌の臨床病期分類に有効です。その他サルコイドーシスなどの縦郭リンパ節が腫大する疾患の診断にも有用。 |
| レーザー照射(Nd-YAG Laser)、アルゴン・プラズマ凝固(APC) | 60~120分 | 全身麻酔下にヤグレーザーで気管気管支内腫瘍を焼き切るが、最近では出血が少ないアルゴンプラズマ凝固を用いて安全に施行することが多い。 |
| 気管・気管支ステント留置 | 60~120分 | 気管・気管支狭窄で呼吸が苦しい時にステントという筒を狭い部位に入れて呼吸を楽にする方法です。ステントはシリコン製と金属製とハイブリッドタイプがあり、一長一短があるので最も適したステントを選択して使用している。硬性気管支鏡で全身麻酔下に施行する場合と局所麻酔下で気管支ファイバースコープで留置する場合があり、肺癌や気管支結核による気道狭窄や気管支軟化症などに有用である。 |
| 内科的胸腔鏡による診断と治療 | 30~120分 | 局所麻酔で胸壁を一カ所のみ小切開して先が軟性である胸腔鏡による診断と診断と治療治療、その部位より挿入して使用する。胸腔鏡下に観察、生検して診断を可視下に安全に行う。とくにタルク噴霧による胸膜癒着術は成功率が高く有用。 |
| 蛍光気管支鏡(AFB)狭帯域光気管支鏡(NBI) | 10分 | 普通の気管支鏡ではわかりにくい早期中心型肺癌を蛍光気管支鏡は自然蛍光の欠損により検出し早期治療に結びつける。同様に狭帯域光気管支鏡は異常血管新生を早期に検出し早期治療に結びつける。 |
| PDT(光線力学的治療) | 60~120分 | 早期中心型肺癌を光線力学的治療で完治を目的とする。光線感受性物質を注射後に腫瘍に集まった時に低出力レーザーを照射して壊死を起こさせる。外科的手術できない場合など代替治療として有用である。 |
| VRI | 5分~10分 | VRI(Vibration Response Imaging)はイルラエルで開発された、通常の呼吸機能検査では測定できない肺内の気流分布を呼吸音解析により視覚的、定量的かつ即時に表示する新しい医療機器である。気流が不均等に分布する様々な呼吸器疾患の病態解析への応用が期待され、研究論文も報告されている。本邦ではまだ医療機器として認可されていないが、測定は容易、非侵襲的で安全な検査であり、当科では平成18年12月臨床研究を目的に導入し、各種呼吸器疾患患者の病態把握に活用している。 |
1.気管支狭窄に対するステント留置
2.超音波気管支鏡(EBUS)の臨床応用
3.超音波ガイド下経気管支針生検(EBSU-TBNA)の臨床応用
4.早期中心型肺癌の診断および光線力学的治療(PDT)
5.内科的胸腔鏡による診断と治療
6.難治性胸水、二次性気胸に対するタルク噴霧による胸膜癒着術(Talc Poudrage)
7.肺癌の各種化学療法、分子標的治療
8.肺癌の治療効果におけるFDG-PETの有用性の検討
9.縦かくリンパ節転移のPET-CTと超音波ガイド下経気管支針生検(TBNA)による組織診断の比較
10.超音波ガイドシース法(EBSU-GS)の末梢型肺癌の診断
11.ナビゲーションシステムを用いた末梢型肺癌の診断
12.VRI(新しい肺機能検査)やHR-CTを用いたCOPD(肺気腫)、気管支喘息の病態解析
13.COPD(肺気腫)、気管支喘息の内視鏡的治療
14. 局所肺機能測定用気管支鏡の開発
呼吸器疾患一般
肺癌
間質性肺炎
COPD(肺気腫)
胸膜中皮腫
気管支喘息
呼吸器インターベンション 39件
気管支鏡検査(呼吸器外科との合計件数) 686件
胸腔鏡検査 26件
全身麻酔下胸腔鏡検査 1件
局所麻酔下胸腔鏡検査 25件
