当センターの特徴

卵子凍結保存

がん・膠原病治療後のための卵子凍結保存

近年、若年女性がん患者さんが化学療法や放射線治療を受けられる前に卵子を体外に取り出すことによって、治療による生殖細胞への影響を回避する方法が試みられています。女性として生殖能力を有する年齢にある場合、化学療法や放射線治療により、治療後に性腺機能が著しく低下あるいは消失した場合に、不妊となることが知られています。また早発卵巣不全(早発閉経)と診断された場合、卵胞が形成される頻度が発症後から急速に低下してしまうことから、妊娠に対して時間的猶予がなくなることがあります。未婚の患者さんの場合、治療前に卵子を採取して凍結保存することによって、治療寛解後に妊娠できる可能性を残すことができます。

リスクと実施状況

一方、成熟卵子は凍結時の浸透圧変化による物理的影響を受けやすく、また染色体の異常を来しやすいため出産成功例がきわめて少ないと考えられています。体外培養の技術が確立されていないことから、卵子凍結法はまだ完成の域には達していません。
しかし平成16年10月、日本癌治療学会、日本産科婦人科学会、日本泌尿器科学会の3団体は「がん患者さんの妊娠できる能力を残すために卵子凍結は施行されるべきである」と発表し、現在全国で約50施設が卵子凍結を施行しています。当院においては卵巣組織凍結の準備に時間がかかる場合、がんや膠原病の治療が最優先で時間的猶予がない場合、さらに卵巣の委縮が著しく卵巣組織凍結が出来ない場合に限り、卵子凍結を行っております。詳細については、外来受診時に専門医にご質問・ご相談ください。

卵子凍結保存の外来診療について

早発閉経・卵巣機能不全の方の卵子凍結については毎週月・木の石塚特任教授外来にて、悪性腫瘍や免疫疾患の方の卵子凍結・卵巣凍結については毎週火曜の鈴木教授外来にてご相談を承ります。
ただし大変混み合いますので、紹介状をお持ちになって受診してください。また、混雑している場合は、予約をお取りいただき後日改めて診察のためにご来院いただく場合があります。何卒ご了承ください。あるいは、紹介状を書いて頂く段階で、紹介医の先生から当院の地域連携室に直接ご連絡いただき、外来予約をお取りいただくことも可能です。