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病理診断科

最終確認日:2018/4/9
ご挨拶

 病理診断科では、患者さんから採取された細胞、組織を検索して、癌の診断や疾病の質的診断を行います。
 主要に対象となる臓器は肺、消化管、乳腺、甲状腺、腎臓、肝臓、心臓、脳神経、泌尿器、生殖器、皮膚、内分泌器などであり、病院診療における最終診断を幅広く行う部門です。そのため、担当者は広く深い医学知識を必要とし、各臨床科とのディスカッション、スペシャリストの育成、学会活動や資格取得に積極的に取り組み、当該業務においては他施設の指導的立場となっております。
 また、患者さんへのサービスに繋がる先端技術を取り入れ、コンピューターによるデータ管理も整備されています。
 今後は統括報酬制の導入や癌保険の一般化に伴い、病院診療における病理診断科業務の重要性がさらに増していくものと予想されます。


取り扱っている主な対象疾患

 ■主な手術および検査件数(2017年度実績)
手術名・検査名 件数
組織診断 12,746件
術中迅速診断 866件
細胞診断 14,202件
病理解剖 36件
免疫組織化学染色 4,083件
FISH検査 575件
EGFR遺伝子変異検査 194件

業務の案内

■ 病理外来

病理外来では、患者さんが希望すれば、病理専門医が病理標本の説明をモニター画面を使って行います。患者さんが、がんと診断されたけど、本当にがんなのだろうか?胃癌で胃を切除しなければならないと言われたけれど本当だろうか?などの不安がある時、患者さんとご家族が納得し安心して治療が受けられるようにお手伝いいたします。病理外来では、病理専門医から直接、病理診断についての説明を聞くことができ、病気に対する理解が深まり、治療に積極的になることが期待できます。
 
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組織診断

 患者さんから採取された切除材料を、5/1000 mm程度に薄く切ってスライドガラスに貼り付け,顕微鏡で病変の詳細(炎症性,反応性,腫瘍性など)を観察し,最終診断として臨床医に報告します。また,同一標本を複数の病理専門医が観察し,精度管理を行っています。

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回盲部(小腸~大腸、虫垂)

 

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組織診断風景


術中迅速診断

 手術中の病変確認のために行われる検査であり,迅速性が求められます。通常の組織診断とは異なり,液体窒素で瞬間凍結した組織から標本を作成し,顕微鏡で観察します。この検査の結果により手術の範囲や術式が決定されます。また,乳癌患者に行われるセンチネルリンパ節の術中迅速診断は、患者さんの負担の大きいリンパ節の摘出を最小限に抑えるために行われます。

クリオスタット

クリオスタット


■免疫組織化学染色

通常の染色では診断が確定できない場合に、さまざまな抗体を用いて腫瘍の良悪性やがんの種類を決定するために行われます。治療効果の判定のため乳がんのHER2免疫染色や肺がんのALK免疫染色、PD-L1検査などを行っています。

自動免疫染色装置


■遺伝子検査

患者さんにあった治療を行うための検査で、採取された病理組織検体や細胞診検体を利用して、肺がんのEGFR遺伝子変異解析やALKFluorescence in situ hybridizationFISH)検査をおこなっています。また、FISH検査を用いた乳がんのHER2検査、脳腫瘍の1p19q検査、悪性リンパ腫検査を行っています。

 

遺伝子検査機器

遺伝子検査機器(cobas4800

 

蛍光顕微鏡

蛍光顕微鏡とFISH検査


細胞診断

 細胞診断は子宮(擦過)、肺(喀痰,気管支洗浄液)、腎・膀胱(尿、膀胱洗浄液)、乳腺・甲状腺(穿刺吸引)などを対象とします。検体採取に比較的痛みを伴わないのが特徴です。提出された材料をスライドガラスに塗り,顕微鏡で観察して腫瘍細胞の有無を判定します。

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婦人科、子宮頚部擦過標本の顕微鏡観察像

 


病理解剖

 ご遺体を解剖し病理組織学的に死因や病態の解析を行います。得られた結果は医療の発展に役立てています。